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音楽で引き継がれるきずな

”世界の教養”の音楽4週目は教会音楽。音楽については、基礎や歴史から順に学んでいる感覚がある。

最古の譜面がミサに用いられたものであること、ミサとは人と神を結ぶきずなの儀式であること、そこから、神と結びつく儀式を引き継ぐため、後世に同じように結びつかせるために、同じ音楽が用いられるように譜面に記されたであろうことがわかる。

私自身は音感はかなり鈍いけれど、音楽に支えられることはあるし、幼い子を見ていても、人は本能的に音楽に親しむ生き物であり、人によっては溢れるように、言葉と同じように音楽が沸き上がる人がいることもわかる。
だから、きっと、言葉にして文字に記すのと同じように、音楽を譜面に残すことは自然なのだろうと思う。

けれど、正確な時期はわからないけれど(これから後に”世界の教養”で出てくるのかも?)、おそらく聖書や文学が文字の形で残されたのは中世よりもっと前で、譜面が最初に作られたのは、それからだいぶ経ってからのことなのだろう。
だから、それまでの音楽は、一時的な、その人限りの気持ちの表現で終わっていて、後世に引き継がれることはなかったのではないかと思う。歌い聞かせて伝えられていく民謡のようなものはあったのかもしれないけれど。

それが、最初に譜面として残されたのが、ミサの教会音楽だった。
それだけ、神と結びつく儀式が大切で、同じやり方で後世に残す必要があると考えられたということなんだろう。
自分が亡くなった後の人たちにも、救われてほしいという気持ち。優しさからか、使命感からか、わからないけれど、後世の人のことを考えて、神とのきずなを引き継ぐために譜面化された音楽。
引き継がれていく音楽もいいけれど、そのようにして神との儀式を引き継いでいきたいと思った作者の、その気持ちもいい。


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