海外のスターバックスでちょっと恥ずかしかった話し
息子が小学生の時に教わっていたALTの英語の先生の口ぐせは「Enjoy mistakes」だったようだ。
「間違いを楽しもう」
なるほどと思う。
言葉は間違いながら覚えていくものなのだろう。
未就学児ぐらいの子のことばの間違いを思い返してみるとちょっと納得できる。「とうもころし」とか、「がじゃいも」とか。ほのぼのする。そしてムリに直さなくてもいつのまにか直っていたりする。
言葉を覚えたてのころは間違いがつきもの。
きっと英語も同じことなのだろう。
わたしがかなり前にカナダに少しの間住んでいたときも、今思い返すとけっこう微妙な英語を使っていた。だが一度間違うと不思議ともう間違えなくなるものだ。
そのうちのひとつが、疑問文の語尾は上がるか下がるか問題である。
基本的に、
5W1H (What, Whoとか) の疑問文は語尾が下がり
Yes/Noで答える疑問文は語尾は上がる。
Yes/Noで答える疑問文は以下が代表的。
Are you ~?
Do you ~?
Can you ~?
中学の教科書では、
Are you a Japanese? ⤴
Do you play tennis? ⤴
Can you swim? ⤴
といった具合にだいたい語尾を上げて教わったと思う。
一方で、海外で生活をするうえで便利な疑問文は「Can I (you)~?」だった。
買い物する時はよく使った。
スーパーなどでは、
Can I have a plastic bag?
(レジ袋もらえますか?)
スターバックスなどでは、
Can I have a tall coffee?
(トールのコーヒーをもらえますか?)
などだ。
しかしこれはYes/No疑問文だからと言って
常に語尾が上がるとは限らない。
私はこのルールをきちんとわかっていなかったため、しばらくの間スターバックスの店員さんにとってヘンな外国人でいた経験がある。
スタバといえば何を売っている店か誰もが知っている。答えるまでもないがコーヒーだ。
そのコーヒー屋さんに向かって
Can I have a tall coffee?⤴
と語尾を上げて聞くことは、
「ここではトールのコーヒーは買えますか?」
という語感が含まれてしまうようだ。
そんなアクセントで注文すると、
だいたいの店員さんは
『え?何でそんなこと聞くの?ここはスターバックスですけど?』
みたいな表情をしながら、
Ssss…sure, you can!(も、もちろん、買えるよ!)みたいな返事が返ってくる。
そして、まわりの他のお客さんは、疑問文の最後にpleaseを加えて、
Can I have a tall coffee, please?⤵
と言っていることに気付いた時は
既にかなりの時間が経っていた。
と言うわけで私はちょっとの間カナダではヘンな外国人だった。
しかし間違いを楽しまないと
教科書英語を脱した
空気感のようなものは
なかなか覚えづらいものなのかもしれない。
わたしだけかもしれないが。
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