「滝沢歌舞伎ZERO2021」が凄かった話する

GW、ちょっと時間があったので、先日観に行った「滝沢歌舞伎ZERO2021」の感想をまとめることにしました。
しがない新規のすの担の備忘録。
緊急事態宣言発令に伴う公演の一部中止の件もあり、少し迷ったのですが……本日5/9(日)には配信も予定されてますし、何より「凄かった!」の気持ちを、きちんと形にしておきたかったので。

また、初・滝沢歌舞伎、初・生Snow Man、初・新橋演舞場3階席と初めて尽くし。
歌舞伎含めライブやミュージカルはそれなりに観たことがあるけど、ジャニオタとしては超初心者の箱推しすの担。
そんなオタクの、語彙力のない気ままな感想です。
演目のネタバレあり。
記憶違いも多そう。
noteも初投稿。

以上の点が許せる方は、ゆるっとお付き合いください!

【はじめに】
まん延防止措置による演出・演目の変更、及び上演時間が短縮されて以降の回。
また3階席のため、花道含む一部演出は観えませんでした。
ただ比較的観やすい席だったことや、新橋演舞場の規模もあって演者とは凄く距離が近く感じる! 凄い!
静寂の中に息遣いが聴こえるし、空気が張り詰めて誰も彼もがが緊張してるのも伝わる。
リアルに呼吸を忘れかけて、ところどころでマスクの下で意識的に深呼吸をしてしまった……それくらいドキドキ。

基本的な流れは、『滝沢歌舞伎ZERO2020 The Movie(以下2020)』に準ずる感じ。
全体としてそれをショートバージョンに収めてる構成なので、見てるのと見てないのとでは理解度は俄然変わると思う。

【第一幕】
・オープニング
『2020』のオープニング演出と同じく、顔の良いSnow Man達のアップが幕に映し出される。
そして幕の向こう側には本人達(本物)。
『2020』でも顔が良かったけど、『2021』でも顔が良い。
どっちも見たいのに目が足りないし、全員をじっくり見たいのに目が足りない。
そして現れる9人。カッコいい。
岩本くんを中心にまとまると、舞台としてとても締まる。

・ひらりと桜
白×青のスーツに薄青のオーガンジー、スタイルの良さと磨き抜かれたビジュアルに圧倒される。
康二くんの短めの黒髪、可愛い!
青いドカ桜は、見るまでは「桜ならやっぱりピンクがいいのでは?」と思ってたけど、いざ観てみると本当に美しい。
『2020』のエンドロール後に流れた「ひらりと桜(青)」の続きを、そのまま見せて貰っているような感覚に陥る。夢の続き。
佐久間くんには、まるで重力が無いみたい。

・One Heart
新曲!!
話には聴いてたけどあまりに嬉しくて、そのせいで細かい記憶が飛んでる。
一人ひとり、ソロで歌い繋ぐタイプのゆったりとしたバラードなので、9人それぞれの美声をじっくり聴くことができるのは嬉しい。
明るいというか優しい、希望に満ちた雰囲気のあるナンバー。
渡辺くんの声量と、目黒くんの朗々とした歌声が印象的。

・九剣士
双眼鏡を使って後悔した。
これ、肉眼で全員の殺陣を見るべき所だった。それくらい動くし、特に乱戦シーンは映画よりも更に派手で見応えあり。
個人的には、ラウールくんの殺陣が『2020』からかなり進化してたと思う。ラストの阿部くんの舌打ちも引き続きあって、場の空気を持っていかれてしまった。

ちなみに『2020』では影山くんが冒頭の語りを担ってたけど、『2021』ではIMPACTors全員でもう少し長めになった語りをそれぞれ担ってくれてる。
IMPACTorsはクリエC時代からちょこちょこISLANDTVやサマパラ配信で追ってて、最近だとJr.チャンネル+や少クラで見てるくらい。それでも、更にまとまりができてきてるのが目に見えてわかった。
これがグループの力か!

・変面
映画とほぼ同じだけど、この場で全てこなしてるんだ……という驚きがあった。
おそらく全部成功。
種も仕掛けも何もわからないし、最後に顔を見せた三人がめちゃくちゃにカッコいい。考えてみると、九剣士からの早替えも見どころだったんだなぁと。

・Maybe
気付いたら泣いてた。考えるな感じろ。
ダンサーはラウールくん×佐久間くんver.。
深澤くん×阿部くんが手前で切なく歌い、ダンサー二人は最初は幕の向こう側にいる。暗い舞台の上、点滅するライトの合間にちらちらコマ送りのように踊る様子が見えるのが、演出とは言えもどかしい。
どの瞬間でも、美しいことと言ったら!
やがて曲の盛り上がりに合わせて、幕が除けられる。二人のダンスは近付きそうになりながらもすぐ離れて、それぞれ別に踊ってるはずなのに不思議と融合感がある。
多分互いの空気を感じ取って、煽り煽られながら高め合ってる。
(この辺りから涙を拭ってて記憶がない)
(立ち位置的にも、さくラウを観てるとあべふかが見づらかった)
最後は二人がぎゅっと手を繋ぎ、『2020』同様そのままの流れで次の演目へ。

・My Friend
ゆり組大勝利!!
この演目についても、3階席だと画角的にどっちを観ればいいのかわからなくなった……生の舞台ならではの悩み。座席で言うと宮舘くんのパフォーマンスのほうが近く感じた&見やすかったこともあり、渡辺くんについては歌をメインに追うことに。
渡辺くん、声の伸びが凄い! オープニングの2曲でも際立ってたけど、声質的にもよく響き渡っててそれでいて心地好い。
かたや宮舘くんは腕だけ、脚だけで全身を次々に支えてて、キューブも揺れまくる。めちゃくちゃハードなのは伝わるのに、それでいて動きがなめらかなのでハラハラせず世界観に没頭できた。

・腹筋太鼓
狂 気 の 演 目 。
もはや何も言うまい。敢えて言うなら、人間のすることじゃない(褒めてる)。
2階席で影山くんと横原くんが太鼓を叩くんだけど、一歩間違えば落ちてしまうのでは? と思わせるほどギリギリの位置にいる。そして顔が強い。
IMPACTorsはみんな好きなんだけど、センターの新くんを挟んで顔の強いこの二人が出てくる時が刺さるので、そういう意味でも目が釘付けになった。
二人の2階席パフォーマンスが終わると、いよいよ舞台中央でのパフォーマンス開始。
まずひとつ言うなら、『2020』に比べてみんな筋肉が凄い! 綺麗!!
余裕の表情で叩き続ける岩本くんは言わずもがな、みんな違ってみんないい(筋肉)。連続した演目の一つとしてやるにはあまりに過酷すぎるのに、酷使されてなお艷やかな肉体美に見惚れてしまう。
しかも……気のせいじゃないと思うんだけど、『2020』よりも演目の時間が長かった、ような……。
「腹筋太鼓」が「滝沢歌舞伎」の代表演目としてしばしば取り上げられる理由は、生で観て初めて納得した。臨場感が凄まじいし、おそらくどの国の人、どの界隈の人、とにかくどんな人が相手でも「(いろんな意味で)ヤバい」とダイレクトに伝わるからだと思う。
それから、恐怖すら超えて神々しくすら思えるメカ太鼓。
佐久間くん、康二くん、目黒くん、全員の全身が、みるみる尋常じゃない真っ赤な色になってく様子にぞっとする。表情は当然、鬼神の如し。
これはもしや神事なのかもしれない……それくらい神がかってる。奉納の儀式。

・Shadow Dance
腹筋太鼓直後にIMPACTorsが披露する、激しいダンス。
舞台の転換のためか、などと呑気に構えるなかれ、裸にジャケット一枚羽織って踊る7人の気迫と体力には盛大に拍手するしかなかった。素人目線だと何となく「Top Of The World」のダンスを想起させたけど、この振付はどなたのものなんだろう?

・Black Gold
『2020』の初披露曲が、新しい黒×金の衣装で舞台披露されたパフォーマンス。
……情けないことに、あちこちから出てきてくれる上にメンカラ照明に目が眩んで、それぞれのソロを追うのに精一杯だったのが悔しい(当然、花道から登場した佐久間くんなど見えない部分多数)。
ここは、何と言ってもラウールくんの絶対的センターぶりが最高!
最後、間奏の合間に正面のセリから上がってくるんだけど、背を向けてるのに場を支配するスターの風格がある。もはやラウール様。
個性的なソロからの集団でのダンスもクールでスマートで、ついぞ腹筋太鼓をしてた人達と同一人物とは思えない。

・滝沢一座&生化粧
椿くんと基くんによるトークコーナー。その後ろではSnow Man9人が生化粧。目が幾らあっても足りない。
とにかく全員スピーディーだし、以降の出演順&手順の多い役から抜けてくから、あべさく(女形)→なべめめ(男役)→だてこじ(立役)→ふかラウ(敵役)→いわ(立役・隈取)、なのは覚えておいたほうがいい絶対に。
私はあべさくをろくに見られなかったorz
羽二重(かつらの下の準備)を付ける様子は新鮮だし、合間に隣のメンバーとわちゃわちゃしてる様子が見えるのは可愛い。しかしスピーディー。

トークではリアルタイムの話題(私が参加した回では前日出演のテレビ番組に触れてた)も扱いつつ、先輩Snow Manが後輩IMPACTorsにアドバイスを贈る流れ……だけど、毎回ランダムらしい。
舞台だとライブみたいにメンバーの素の声を聞く機会は少ないから、とても貴重なものに感じられた。
ふかラウが捌けると最後の仕上げをする岩本くんを残し、IMPACTorsが集まってきて新曲の披露へ。

・Wild Fire
IMPACTors新曲、振付:岩本照。
指で「W」を作ってる姿が記憶に残るパフォーマンス。今回の衣装でのピンクグローブは指ぬきのものではないから、舞台上だと「W」がくっきり見えてカッコいい!
フォーメーションは複雑に思えるし、これまでのSnow Manでの岩本くん振付楽曲と同様、上半身と下半身が別々に動く系だし指先を細かく使ってる。それでいて楽曲のタイプがワイルド系で、荒々しさと繊細さがどちらも楽しめた。

・「男と女の舞」
女形、かわいいオブかわいい。
先の生化粧であべさくをきちんと見られなかったこともあって、ここでガン見。かわいい。
『2020』に準ずるけど、そちらに比べると佐久間くんはより愛らしく無邪気な姫に、阿部くんはより妖艶で挑発的な花魁になってた気がする。一方の渡辺くんと目黒くんも踊りが更に洗練されたのか、可憐な女形達に魅了される色男らしさが増して良い。

・「石川五右衛門」
こう言っていいのかわからないけど、『2019』より『2020』、『2020』より『2021』のほうが歌舞伎らしさが強くなってる。もちろん他の演目にも言えることだけど、いわゆる「芸が深まった」ということなのかな。
ここでは、何と言っても刀投げ。
花道が見えないから宮舘くんは全く見えないんだけど、3階席でも二人の間の距離が遠すぎると伝わってきて驚く! だが刀は容赦なく飛ぶ! そしてキャッチ成功!!
その過程を難なく見せてしまうのが、いわだてコンビの強さだと感じた。

・「組曲(外部ダンサー&映像のみ)」
まん延防止措置による演目カットに伴い、外部ダンサーの皆さんのパフォーマンスと『2020』の映像ダイジェストのみ。Snow Man登場前までのパフォーマンスを観るうちに、わかってたはずなのにこのまま「組曲」が始まるんじゃ……と期待してしまった。それくらいの没入感がある。
残念ではあったけど繋ぎは自然。
映像が終わるとSnow Manが集まってきて、舞台の真ん中に当たるスポットライトを全員で苦しげに見つめて……からの「花鳥風月」へ、だったと思う。

・「花鳥風月」
水演出を用いてのSnow Man・IMPACTorsによる壮大なクライマックス。
「組曲」の衣装で、歌舞伎の化粧を落としてほぼすっぴんで踊る姿が途方もなくカッコいい(大量の水で全部流れるから、おそらく最初からメイクしてないのでは?)。
また『2020』では華麗に舞い踊ってた彼らが、『2021』では体力の限り踊り狂ってる。私は演出変更前の「花鳥風月」を観てないから正確な意図はわからないけど、無くなってしまった「組曲」の分まで激しく、その要素を取り入れるように踊ってくれた気がする。

【第二幕】
・鼠小僧
ストーリーは『2020』の内容を、更にぎゅっと縮めた印象。これもコロナ禍に対応してか。
大詰めでの大立ちまわりは桜の舞う中で装置をぐるぐる回し、建物を飛び交うようなものになってたけど、これもまたアクション要素と勢いが増してて面白かった。
という訳で、キャラ中心にざっくり行く。

○新吉親分
主役であり要の男。
『2021』での大きな変化として、大詰め終盤の「小判を撒く役割」が鼠小僧ではなく新吉になってることが挙げられる。
滝沢くんからバトンを受け取る立場→完全に引き継いだ後の立場に変わったSnow Manを示唆する演出……この後に流れる岩本くんの挨拶も「いつかこのバトンを後輩に渡すまで」という類のもので、(今からその日のことを意識するのは辛いけど)伝統を作っていくってこういうことなんだろうなぁ。

○お丸さん
本物、可愛い。幾つでもいい可愛い。
フェイスガードはぴえん顔だったような気がする……「鼠小僧」ヒロインの風格を持つ美人さん。
ほぼキャラはコミカルに振ってるけど、一方で屋根の上の新吉に向けて叫ぶ「江戸の町は死んでしまう!」の悲鳴が、このコロナ禍を憂うようでぐっと涙腺に来た。深澤くんの演技力の振り幅の大きさが一瞬でわかる。

○ダテタマ
かわいい わんこ かわいい 。
あべぞうよりもぽてぽてわふわふしてる感じがした。気品ある真っ白わんこ。
立ちまわりは花道の所のは全く見えなかったけど、屋根に避難する所は当たり前に素早くて凄かった。

○日和見安兵衛
アオハルがしたいお天気好きの人。あざといあべぞうから打って変わって、気のいい兄ちゃんみたいな役割。
徳俵の旦那ほど鼠小僧に執着はしてないけど、アオハルしたくて大立ちまわり参加する所に笑った! あと徳俵の旦那の生存を教えてくれてありがとう、切実に心配だった。
キレ芸ネタがあると前情報で聞いてたけど、無かったのはこれも演出変更によるもの? 徳俵の旦那についてもだんだんとキャラを認識していった感じなので、安兵衛にも来年続投して貰ってもう少しキャラを深堀りしてほしい所。

○金之助&銀之助
「男と女」のコンビなのに、全く違う印象になるのが可愛いコンビ。
ところどころでアドリブなのかな、って部分があって、マスクの奥でにこにこしてしまった。あれに笑わない黒影組はやっぱり凄い。
大立ちまわりでの布を使った攻防は、こんなやり方もあるのか! って感じで魅力的だった。ユーモラスに動いてるけど、何気にやってることは激しかった記憶。

○黒影組
今回は3人の関係性が変化。
登場シーンはどれも「官兵衛&半兵衛」と「以蔵」という分け方で、物語開始時点で既に相容れないことが視覚的にわかりやすい。決定的なのが舞台中央に以蔵、2階席の上手下手に官兵衛と半兵衛が立つシーンで、その距離(遠い)と位置(高い)が説得力のある演出だった。
3人が出てくるだけで空気が禍々しく変わるのも、『2020』で磨いた演技力が生きてるからだと思う。
そして黒影組は、とにかく妖しい!
ぶっ飛んでる狂った半兵衛も、その狂気の声を静かに聴く官兵衛も、違和感を強めてく以蔵も、不気味さがありつつ色気もある。
中でも康二くんは、第二幕の間「向井康二」だと思う瞬間が全く無かった。ずっと「官兵衛」。
それと、変更点は立ちまわりにも。
『2019』『2020』では基本的に新吉VS官兵衛&半兵衛の構図だったのが、『2021』では(新吉が鼠小僧ポジションをすることもあり)以蔵VS官兵衛&半兵衛。以蔵は黒影組での扱いからして剣の達人ぽい感じだったから、その殺陣が観られて嬉しかった。

・With Love
桜の中で歌うSnow Man。美しい。
終わってしまうんだという寂しさもあったけど、無事に終わったんだという安堵感もあった。『2020』ではスクリーン越しに語りかけられた「僕らのステージを貴方に届けよう」という言葉が染みる。
スタンディングオベーションも自然に立ち上がってしまったし(※私の観劇した回では、まだ2、3階席のスタオベ可だった)、この割れんばかりの拍手が少しでも彼らに届くことを願った。
3つのフロート(?)で宙に上がっていく姿も、いつまでも観ていられると思った。

【おわりに】
総じて、刺激が強すぎた。
私はSnow Manのことをずっと画面越しで観てきたすの担で、それでもめちゃくちゃカッコ良くてオーラがあって好きだった。
だけど、本物は画面越しの比ではなく素敵だった。
『2020』と演目はほぼ同じで、しかも短縮されてるから一瞬で終わる。それでも凄く充実してて、夢から醒めなくて、混雑を避けて急ぎ足で帰りながらも幸せな気持ちだった。
それにしても、こんな過酷な演目をノンストップで一日2公演やってるとは信じられない……。

以上、合間に書き留めたメモとうろ覚えの記憶からまとめました。
今日の配信公演がどんなものになるのかはわからないけど、しっかりと目に焼き付けたいと思います。
迷ってる人は配信買おう。そして松竹さんに直接円盤化要望を出そう。
→https://service.shochiku.co.jp/form/pub/dvd/contactform


【おまけ】
『滝沢歌舞伎ZERO2019』
→https://www.johnnys-net.jp/page?id=discoDetail&artist=43&data=2314

『滝沢歌舞伎ZERO2020 The Movie』
→https://www.johnnys-net.jp/page?id=discoDetail&artist=43&data=2416

『滝沢歌舞伎』関連 公式You Tube
→https://youtu.be/xzZmrQtR37A
→https://youtu.be/b13Nh9aCFYE
→https://youtu.be/pkzlau3z8SM
→https://youtu.be/HCLy5Ir48lU

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