彼女が結婚する。
祝福の最中、私はここではない場所を見ていた。
二人で歩いた夜の海。満月が明るくて波の音がして、静かだった。
あのまま世界に二人きりになりたかった。
背の高い彼女の横の、私の愛する彼女。
祝福の中私だけが月夜の浜辺を歩いていた。月は、私だけを照らしてた。
#掌編

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