7080 スポーツフィールド(2)

先日の記事で計数に関する部分は少し書きましたが、ビジネスモデルについてはほとんど書きませんでしたので今回はビジネスの内容について書きたいと思います。

体育会系学生向け就職サイトであるスポナビの運営と就活イベントの開催ということで、リクナビとかマイナビの劣化版に見えます。実際その側面もあるのですが、ここの特徴は学生一人一人に寄り添い、かなり時間をかけて1on 1 meetingを重ねるという点にあります。このミーティングの目的は学生の自己分析のためのもののようです。

私自身、長らくエントリーしてくる学生のエントリーシートを読んでいたのですが、きちんと自己分析してエントリーシートをかけているのは全体の1割未満。これは私が理系だからというのもあるかもしれませんが、2次試験で国語を課している大学の学生でも書けているのは5割前後です。書けていない=自己分析が不足しているということがほとんどですので、スポーツフィールドが提供しているようなサービスはとても意味のあるものだと思います。もっとも、学生側にその自覚があるかはわかりませんが。。。

かなり労働集約的なことをしていますので、社員数はかなり重要なKPIです。先日の記事に載せた通り、社員数は順調に増加。コロナ禍では面談もやりにくければイベントの開催もしにくいので、実際スポーツフィールドの業績も振るわなかったわけですが、その中でも社員数を増やしたおかげで今期はV字回復。

こういう人材系のビジネスはどれだけ商品(=人)を集められるかが勝負になりがちなので、正面から勝負するなら大手に勝つのは難しいのですが、上記のようなめんどくさいサービスを積極的に参入しようという会社もそうないでしょうから、ある意味参入障壁があるように思います。

プラットフォーマーやSaaSと違って100倍を超えるようなPERが付くようなビジネスではありませんが、今後も成長余地があることや成長速度を考えるとPERが1桁に沈むことも考えづらい。フォースタートアップスやスローガンを見ても15~20倍くらいは付くと思いますので、長めの目線で考えたいと思います。

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