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簡単なプレーから始める【Column03】

入会後、1年かけて心をつかむ

「サッカーが楽しい」

そう思うようになるまで、それぞれの子どもによって時間差があります。

ある子はもともと運動が好きだったので、すぐに楽しいとサッカーにのめり込みました。別の子はお母さんお父さんに勧められるがままクラブに入会し、数か月経っても本人が楽しいと感じているか判別できません。

クラブに入るまでリサーチ、体験会、子どもへの意志確認などを経て、ようやく会員になりました。

しかし正会員になっても、すべての子が即サッカーの魅力に気づくことはありません。好奇心旺盛な子どもの関心は気まぐれです。そして、入会以降も他のスポーツやゲームなどライバルは多岐にわたります。

近隣のクラブだけがライバルだという認識は時代錯誤です。情報化社会が進んだ現代では、手元にあるスマートフォンでこれまで出会うことのなかった世界を知ることができます。一瞬で世界が広がり、興味関心が移り変わります。

入会後、クラブにとって最初の仕事は、数か月から1年ほどかけて、子どもの心をつかむことです。

まだ興味関心が高い間に、いかに子どもに「サッカーが楽しい」「クラブ活動が楽しい」と感じさせられるか、ポジティブな感情を蓄積できるかがポイントです。

クラブ経営にとって目指すべきは「サッカーを最優先するコア会員を増やすこと」です。具体的には、自ら楽しいと思って練習や試合に参加する子をどれだけ増やせるかです。

前回のColumn「会員の心理は信頼の担保から上達へ」でも触れましたが、それが目標設定に関わります。

正会員の目標には、2軸あります。
1.クラブから設定される目標
2.個人が目指したい目標

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