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地域クラブの存続には「価値観」の共有が欠かせない【Weekly Column】

●部活からの移行に必要なこと

スポーツ庁による取り組みの一環として、運動部活動の地域スポーツクラブへの移行が進みつつあります。

※参考 「運動部活動の地域連携や地域スポーツクラブ活動移行に向けた環境の一体的な整備」(スポーツ庁)

部活動に入れば、どのような選手もスポーツを楽しめていた時代から、選手が選択して活動する時代へと変化していきます。

どのような違いがあるのでしょうか。

大きな違いは経済的な負担です。部活動の場合、保険や活動費が中体連などの学校管轄になれば、登録費や出場費など必要最低限の初期費用は学校が支払いを行います。

しかし、地域のスポーツクラブに所属すれば、活動費はすべて選手負担になるため、家族にとっては経済的な負担がかかります。「スポーツの習い事化」とネガティブな表現がされる要因は、この点にあります。

一方で、地域のスポーツクラブに所属すれば、専門スキルを持ったコーチによる指導が受けられます。部活動では安定して受けられない場合もあるので、専門コーチの指導はメリットです。

部活動の場合、顧問の先生が競技経験者とは限らず、選手が望む指導を受けられないことも多々あります。そのため、数年前から「運動部活動の地域連携や地域スポーツクラブへの活動移行」が具体的に進み始めました。

これにより「部活動の顧問になる負担も減る」ことから学校側の問題解決にもつながるため、今後は加速することが予想されます。もちろん、学校問題については既得権益が絡むため、一朝一夕で片付けられる課題ではありません。

ただ時代の流れに抗うことはできないので、送る側の学校と受け入れる側のスポーツクラブとで少しずつ進めることが選手のためにできる行動です。

特に地域のスポーツクラブは部活動の選手にとって選択肢の一つになります。部活動でスポーツをする選手は、スポーツクラブを選ぶ選手より複雑な思いや家族背景を抱えている場合があります。

地域のスポーツクラブは、これまでのように「強い」「うまい」「勝利」を目指す上昇志向の選手ばかりを指導するとは限りません。

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