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ピッチに大人の利害関係を持ち込むな。【気ままな一人語り05/僕の仮説78】

■ピッチ上の常識とは何か?

グラウンドの中に利害関係を持ち込む。

サッカーに限らず、日本スポーツ界が抱える『最悪の根源』である。その利害関係をグラウンドに放り出し、野放しにして、その土地の環境を貧しくする現実。

これを生み出すのが大人だと、当人たちは誰も想像していない。「子どものために自らを犠牲にしている」と、そう信じて止まない。

「オレがこんだけやっているんだから、お前たちもやって当然だろ。そんなことがなぜわからない?」

自分が正義だと主張し、これまでの経験のみを頼りにした独自の自己理論を他人に押しつけ、等価交換を求める。

客観視すると、一般社会では決して通用するものではない。可視化すらしていない脳内にある独自の常識を、当人たちは「これが外の世界でも当たり前」と恥ずかしげもなく高らかに吠え、WEB上で訴え続ける。

この様子に、海外は苦笑いを浮かべるが、日本しか世界を知らないスポーツ界の原始人たちは、裸の王様で居続けることに何ら疑問を感じない。

このまま一生を終えていくことだろう。

私も、グラウンドの外は利害関係が存在する世界だと身をもって理解している。グラウンド内の子どもの世界とは異なり、大人が動かす社会だから、利権が絡み、お金が絡み、政治が絡み…そうして現代社会が回っていることを、当事者として現在進行形で過ごす。

ただ、ピッチでは選手が主役であり、育成年代においては選挙権を持たない利権なき子どもが、それぞれ主人公として物語を紡ぐ。つまり、子どもたちの世界では、大人のルールが通じないのだ。

先日、自身がプロデュースする10歳以下の選手に試合機会を創出するサッカー大会『No Angey,Free Play ~怒鳴るな! プレーをあそぼう~』の岩手・奥州大会を開催した。

参加チームを募るために大会要項等をまとめた資料を作成し、事前に「どんな大会なのか?」を明記した内容を1ヶ月前に渡して大会に臨んだ。そこまで準備したが、蓋を開けると、出場チームのコーチがルールを把握せずに選手を参加させていることがプレーの様子を見てわかった。

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