見出し画像

【朗報】双子ベビーカーでのバス乗車可に向けて、東京都交通局が動き出しています!

こんにちは。多胎育児のサポートを考える会の市倉です。

先日、東京都交通局の総務部長、担当部長、電車部営業課長にお会いしてきました。

年明け6日から開始される若松河田駅での双子ベビーカー対応についてご相談するためです。

画像6

※若松河田駅の問題についてはこちらを御覧ください

前回電話で交通局の方とお話した際には、

駅で人員と、貸し出し用ベビーカーを準備する。①双子Aをまず貸出用ベビーカーに移し、B を親が抱っこで地上まで運ぶ。(Aは地下で駅員とともに残す)②双子ベビーカーを駅員が地上まで運ぶ。上に到着したら、双子ベビーカーにBを乗せ、見張りの駅員とともに地上階に残し、戻る。③地下で駅員とともに待っていたAを親が上に運ぶ※分かりやすさのため、双子を例に出し、A・Bと表記しています

という、正直「それって現実的じゃないでしょ・・・」と泣きたくなるような解決策が提示されておりました。

そして本日。

多胎児の家庭にとって医療機関へのアクセスが単一しかない状況がまずリスキーすぎること(若松河田駅のようにエレベーター工事が入るだけで追い込まれてしまう)
多胎児の場合、多くは低体重で産まれるため産後の定期通院がセットとなる場合が多い。中には痛みを伴う治療が必要なこともあり、疲れた子どもたちを休ませるためにもベビーカー移動は必須であること。また頻回の受診に配偶者や実家両親の手助けを毎回準備するのは現実的ではないこと

等々を要望書に盛り込み、面会に臨みました。(要望書は以下です。ご興味ある方は御覧ください)

画像7

●交通局の対応は・・

私や、同行いただいた双子のパパからは冒頭に要望書通りのお話をさせていただき、総務部長からいただいた回答は以下です。

病院の診療時間帯にベビーシッターと係員を配置し、子どもの抱っこを含む地下⇔地上の移動を補助する(保護者が往復したり、お子さんを残してその場を離れることはない)


私達からは

(双子に限った話ではないが)通院のためにたくさんの壁を乗り越え、受診タイミングを最良のコンディションで迎えるために綿密な逆算をしている
それを、あと一歩のところで抱っこのために起こされてしまうことで、その受診自体ができなくなることもある(※機嫌が悪く泣き叫んでしまうとMR等が見送りになります)

等をお伝えしましたが、やはり複数名でベビーカーごと上まで運ぶのは危険だということで、上記の対応にとどまりました。

画像2

日々、大変な育児の中で「必要な受診だから」と気を張りながら若松河田まで行かれている親御さんの気持ちを思うと、正直、完璧な対策がなされた、とは言い難いかもしれません。

ですが、交通局の方も、今できる限りの対応を考えたのだと感じます。

最初は「隣駅をご利用ください」というご案内掲示をするのみであった本件について、交通局の方が何度も思案を重ねて「移動補助(抱っこ・手つなぎ)のためににベビーシッターを配置する」という判断に至ったことは、心から感謝したいと思います。

私達からは、

移動補助の目的でベビーシッターを若松河田駅に配置することを駅やサイトに明示してほしい
若松河田駅が最寄りの病院である「東京女子医科大学病院」「国立国際医療研究センター病院」と連携し、そのような対応をしていることを病院側からも知らせて欲しい
今後駅のエレベーター工事をする場合は、時期や台数を考慮してほしい

ということを加えてお伝えしました。

今後の工事検討に生かされることを切に願います。



●その後、話は都バス乗車の件へ・・・

画像3

若松河田の件だけでなく、今後こういう問題はおそらく発生してしまうので、やはり都営バスには「折りたたまずに乗車できる」とルール改善していただきたい気持ちが私達にはありました。

(以前も書きましたが、私は「医療機関路線だけは乗車を認める」という方向性には反対です。理由如何によって乗車を制限されるとうのは、ナンセンスだと思っており、ルール全体が改善されるべきです。)

その事を改めて伝えると、なんと!

「一定の安全性を確保した上で都内どこでも乗れるようにしようと協議中
です」と・・・!!

交通局の方は

「とりあえず乗ってください」というのは、難しい。検証もないままに載せることはできない
バスという乗り物の性質上、どこまでいっても「完全に安全である」という保証はない。だが、一定の安全性を担保するため、「こういうルールで」「車内ではこんな方法で」というルールを整備する
誰かが取りまとめを始めなければ、おそらく状況は動かない(ので、交通局がやります、という文脈です)

この関係団体との取りまとめを東京都交通局が中心となって取りまとめていく、と明言されたのです。

画像3

関係団体との調整があるため、「いついつから乗れるようになる」ということは述べられませんでしたが、「乗車を前提として取りまとめを進める」というご英断をくだされたこと、本当に嬉しく思います。

●ここからの動きに期待

ここに来るまでに、議員さんを始め、東京都各局や区の担当課へのお願い、、、、と、この問題をあらゆる方にお願いに上がってきました。

画像5

みなさん、双子ベビーカーと荷物を見ると「あ、、、これは、折り畳むの無理ですね、、」「人手がもっと必要ですね」と理解されるんです。そして、どうにかならないかと考えてくださる。

つまり、知らないだけなんだと思います。双子ベビーカーの移動の大変さや、多胎児家庭の苦労、育児の負担を。

それは、今までも述べてきましたが、当事者が辛い時期を耐え抜いて耐え抜いて、楽になってきたころには次の壁にぶちあたるために声を挙げられないから。

そして私達も、多胎児という神秘性やかわいさに目を奪われて思考を停止し、慮ってこなかったからだと思っています。

画像4

全国アンケートや記者会見、豊田市の虐待死事件、そして名古屋の双子ベビーカー乗車拒否。それにまつわる報道。

そこで明らかになった声に対し、私達は真剣に向き合うときが来ているんだと思います。

今回ご英断をされた交通局。

それに全国の自治体が続くことを願って、引き続き、訴えていきます。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?