大人を相手に褒めることが苦手な人へ
その人は、大人を相手に褒めることが苦手です。特に、仕事上で相手を褒めることには大きな抵抗があります。
その人自身、仕事上で褒められると「なぜ、そんなことで褒めてくるのだろう」とか、「べつに褒められるようなことではなのだけれど」とか、「どうも、褒め方がわざとらしい」と思ってしまいます。
なので、その人が他の人を褒めると同じように思われてしまうのではないかと思ってしまうので、ますます褒めることができません。
ムリに褒める必要はないようにも思いましたが、お互いに気持ちよく仕事をしていくために、自分の気持ちを相手に伝えることは必要だと感じています。
その人はある部署のマネジャーの立場なので、その部署のメンバーに対してはふだんから何らかの言葉がけをしたいと思っていました。
でも、見え透いた褒め言葉は使いたくはありませんでした。
そんな時、ある人が書いたある記事が目に留まりました。その記事には人を褒める際のいくつかの事例が載っていました。こんな褒め言葉をもらってもうれしくない、と思うような事例もいくつかありましたが、多くの事例に共通している点があることに気がつきました。
褒め言葉の中に、「ありがとう」という感謝の気持ちを伝えるようなフレーズが多く見つけました。たまたま、そこにあった事例がそうだったのかもしれませんが、そこで少し感じたことがありました。
「褒める」のではなく、「感謝の言葉」を伝えるのだと思うと、違和感なく言葉にできそうな気がしました。
次の日から、その人は部署のメンバーに対して、「先日の提案書はとてもわかりやすい内容でとても参考だったよ。ありがとう」「先日は、急な連絡にも関わらず対応してくれて本当に助かったよ。ありがとう」「よくこの間違いに気がつきましたね。ありがとう」と、声をかけてみました。
褒めているという気持ちではなく、感謝を伝えているだけなのでスムーズに言葉がでてくるようになったような気がしています。
その人は、このまま、しばらく続けてみることにしました。
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