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WYSIATI

数字のニュースですが、数字に関することは詳しい方にお任せし、また感情的なコメントも最近多いのですが感情的にはならず、今日は「思考の近道」についてコメントします。


ものごとの考え方には、早い思考(直感思考)と遅い思考(熟慮思考)という2つがあります。(二重過程理論)

直感思考は、限られた手元情報に基づいて結論に飛びつく傾向があります。そして「自分の見たものがすべて」だと決めてかかり、見えないものは存在しないとばかり、探そうとしません。「思考の近道」が、他の道を見えなくさせてしまいます。

この「自分の見たものがすべて:what you see is all there is」は、英語の頭文字をとって、WYSIATIという長たらしい略語が作られているそうですが、印象や直感のもとになっている情報の質にも量にもひどく無頓着なのだそうです。



新型コロナに関するニュースが、テレビやネットのニュースで毎日のように目の前に飛び込んできますが、そうした情報を浴び続けていると、いつの間かそれらが全て事実であるかのように錯覚してしまいます。

実際には、メディアが伝える情報はメディアの解釈であり、発信側の一次情報とは異なります。


"変異株だから感染拡大が急激に進む"のでしょうか?
「10の知識」に先月追加された「11番目の知識」を読んでみてください。

★(2021年2月時点)新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識 (※2021年3月5日掲載)
https://corona.go.jp/proposal/pdf/chishiki_20210309.pdf

マスコミが情報を簡潔に、要点を伝えようとすることで、削り取られる事実があります。マスコミは科学者・専門家ではないので、結論に至る前提や留保を省いてニュースにしてしまいます。

目の前に飛び込んでくる情報から直感で判断し、近道して結論を出すのではなく「ちょっと待てよ」と踏みとどまる。発信側の一次情報を確認し、何が事実かを正しく把握して熟慮する「思考習慣」が、長期化するコロナ禍の今、求められていると思います。


[2021.04.06投稿]いいね:38


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