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とらにまつわるあれこれ

とら:虎:虍部:方位であれば東北東:時間であれば午前四時前後二時間:陰暦一月の異称:干支三番目:主にアジアに生息するネコ科の哺乳類で猛獣:粗野な酔っ払い:・・・

ことわざ:故事ことわざ辞典参照

虎に翼:とらにつばさ:もともと強い者や勢いのある者に、さらに威力が加わることのたとえ。

虎の尾を踏む:とらのおをふむ:きわめて危険なこと。また、非常な危険をおかすことのたとえ。

虎穴に入らずんば虎子を得ず(虎児):こけつにいらずんばこじをえず:危険を避けていては、大きな成功も有り得ないということのたとえ。

竜虎相搏つ:りゅうこあいうつ:すぐれた実力を持つ英雄や強豪同士が勝敗を争うことのたとえ。

騎虎の勢い:きこのいきおい:勢いやはずみがついてしまったら、途中でやめられないことのたとえ。

苛政は虎よりも猛し:かせいはとらよりもたけし :悪政は人を食い殺す虎よりも恐ろしいということのたとえ。

羊質虎皮:ようしつこひ:外見だけは立派だが、それに実質が伴っていないことのたとえ。

張り子の虎:はりこのとら:主体性がなく人の言うことにただ頷いている人や、首を動かす癖がある人のこと。また、弱いくせに虚勢を張っている人のたとえ。

虎の威を借る狐:とらのいをかるきつね:権勢を持つ者に頼って、威張る小者のこと。

虎は死して皮を留め、人は死して名を残す:とらはししてかわをとどめ、ひとはししてなをのこす:虎が死んだ後にも美しい毛皮を残すように、人は死んだ後に名前を残すような生き方をすべきだという教え。


ちょっと、ストーリーになりソナ予感・・・。

闘争の中で "虎に翼" を得た者が現れ、権力者の "虎の尾を踏む" ようなリスクを負いながらも強者となって、さらなる成功を目指し "虎児" を得て、 "竜虎相搏つ" ライバルとの熾烈な主導権争いに勝利する。

その "騎虎の勢い" で治世を行うが、権力維持安定のために異を唱えるものを排除するリーダーシップは "苛政は虎よりも猛し" を生み、 "羊質虎皮" の存在となる。

その周りには "張り子の虎 "があつまり、 "虎の威を借る狐" の住処となる。

狐の失政は衆人の反発を招き、大混乱につぐ動乱を招き入れ、再び、指導者のいないカオスな世界となっていく。

"虎は死して皮を留め、人は死して名を残す" という。誰の記憶にどんな名を遺すのか。その名を呼び戻し、混乱を平定してほしいと、願ってはならぬことを願ってしまうのかもしれない。


追記:啓倫館オンラインより

借虎威

虎求百獣而食之、得狐。

狐曰、

「子無敢食我也。

天帝使我長百獣。

今子食我、是逆天帝命也。

子以我為不信、吾為子先行。

子随我後観。

百獣之見我、而敢不走乎。」


虎が獣たちを探し求めては食べ、(あるとき)狐をつかまえた。

狐が言うことには、

「あなたは決して私を食べてはいけません。

天帝が私を獣たちの王にならせたのです。

もしいまあなたが私を食べるならば、それは天帝の命令に背くことになります。

あなたが私のことを本当でないと思うならば、私はあなたのために(あなたの)前に立って歩きましょう。

あなたは私のうしろについてきて、(その様子を)見なさい。

あらゆる獣が私を見て、どうして逃げないことがありましょうか、いや、必ず逃げます。」

と。


因みに:僕は猫年生まれ。いよいよ5回目の干支を迎える。名を残すこともなし、猫の尾を踏むリスクも負わなかった。仕事はほぼ一人が多かったのでライバルなどの存在はいない。戦わず、なにかを導くこともなく、狐の入り込む余地のない人生だったかな。

否、よくみれば、ぼくは猫の皮をかぶったきつね色の油揚げだった。

トンビにかっさらってほしい。大空を飛びたい。もっとたかく、おおくの物事を従えて、もっと、もっと・・・。そんな妄想ばかりを油揚げに包んで生きてきた。それを、さらに猫の威を借りるがごとく、毛の抜けた皮をまとっていたのです。

どうでもいいのですけれど・・・。

来年こそは、自身の化けの皮を剥ぐって、自由にいきたい。

油揚げまではぎ取れば妄想で肥え太ったネズミ一匹現れ出て、世間に右往左往する。やがて猫にいたぶられ、窮鼠猫を噛み損ねて、あの世へ旅立つのかもしれません。

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