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【雑談】理想のチャーハンを求めて。~水を飛ばす中華鍋~

こんにちは!ふーやです。

チャーハン好きですか?1品なのにご飯から野菜、お肉まで盛り込める壮大な料理だと思います。YouTubeなどでもプロの中華料理人やラーメン店主が圧倒的鍋捌きでパラパラチャーハンを作る動画には、美しさすら感じます。

大学2年の時、僕は京都で一人暮らしをしていました。食費を削ることを目的に1日3食を自炊で済まし、自然と美味しい料理が作りたいと思うようになりました。当時持っていたのはテフロン加工のフライパン。焦げ付かず、相当助かっていました。

コロナの影響で大阪に帰ってきてからは、家でご飯を作る機会が少しありました。実家なのでキッチンも一人暮らしの時より大きく、料理ににわかに興味のあった僕は心を躍らせていました。

あるとき、チャーハンをものすごく食べたくなった時があったんです。ほな作ろうか、と一念発起。頭に浮かべていた理想はあの動画で見た美しい中華鍋を使った鍋捌きでした。そこで、定期的に家族にご飯を作ることを条件に、僕は近くのホームセンターにあった重い重い中華鍋を購入してもらいました。

しかしここで問題が。中華鍋はテフロン加工がされていません。なので焦げ付きがひどかったんです。動画で見たあの鍋捌きは、全く焦げ付いておらず、実際僕が試したときには理想とのギャップで落胆したのを覚えています。油を増やして膜を張ったところで、炒めているうちに焦げてしまう。悲しくなって、中華鍋をビニール袋に丁寧につつみ、棚にしまってしまいました。

3か月くらいが経った頃でしょうか。

シャンシャンシャンシャン

ふと脳裏をよぎる鍋捌きの心地よい音。

ジュワー

アツアツの鍋に卵を流し込む音。

頭の中で、これまで見た様々なチャーハン作りの動画が蘇ってきました。
「もう一回だけ、やってみるか。」
そう決意し、僕は焦げ付きの原因を調べ始めました。

どうやら、焦げ付きは、空気中にある水分が鍋表面の金属部分に吸着し、この水分が原因で起こっているらしいことが分かりました。詳しくは炭化やメイラード反応など、いろいろな化学反応が関連しているようですが、複雑そうだったのでパスしました。とりあえず、中華鍋表面から水をはじくことさえできれば焦げ付かないことが分かりました。

そこで、煙が出続けるくらい鉄板を熱し、油を回しました。これで、鉄板表面に接触した水は即座に蒸発。また油で水と鉄板の接触そのものを回避できます。ご飯は炊きたてをさらにレンジで熱し、熱々の状態に。これでご飯投入時に鍋の温度が下がることを防ぎます。(鍋は100℃はゆうに超えているので、ご飯は相対的に低温なのです。)ドキドキしながら卵を投入。

ジュワー

来た、動画で観たあれだ!

ご飯を投入……、焦げ付かない!

シャンシャンシャンシャン

なんて心地の良い響きなんでしょう。全く焦げ付くこともなく完成したのは過去1のチャーハン。楽しさに高揚し、あわよくば中国語が口から出るんじゃないかと思わせんばかりの盛り付け。(?)楽しい楽しいランチでした。

あぁ、水分だったのか。

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