日だけの古本屋に挑戦〜2

なぜ週末だけ古本屋を開くのか?

もちろん古本屋を生業としたい、というのもないわけではない。

現在生業は印刷業のオペレーターをやっている。毎日毎日本を印刷している。大昔のこと、学生時代のバイトで深夜の菓子パン工場で働いていたことがある。1ヶ月もすると、だんだんと自分が食品を作っているのではなく、工業製品を作っているように思えてしまう。

印刷も同じ。自分が本ではなく、工業製品を作っているような気がする。本ではないのである。大量生産される同じ規格の物なのだ。まあ、当然といえば当然なのだが。

むかしから本は好きだったのだが、その本と今作っている本はどこかで違ってしまってきている気がする。

本を本に戻すため、わたしは週末に本屋をやろうと決心した。

最近本が売れないと言われて久しいし、アナログの本ではなく電子書籍も着実に広まっている。個人的には今ある本の7割くらいは電子書籍になった方が世界のためだと思う。グーテンベルグが活版印刷を発明したのは聖書を世間一般の人たちにも読ませるためなのだから、アナログの本が電子書籍になったとしも、本の本来の使命から外れることはない。むしろより合理的だ。

だからこそ、アナログの本の新しい価値みたいなものを想像するべきだと思う。そのためにも週末に本屋をはじめる。

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