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「日曜の夜ぐらいは…」第五話:走ってきてくれる友達の姿はまぶしくて

6話を見ながら、5話のレビューを書こうとしている。バタバタしてたら遅れてしまった……

自分のことを心配して走ってきてくれる友達。人生で1人でも出会えたら、とても幸せなことだろう。サチ(清野菜名)、若葉(生見愛瑠)、翔子(岸井ゆきの)の間にそんな友情が築かれていることを実感する五話であった。

はじまった瞬間から、ふわっと軽やかな空気を纏いながら朝ごはんを準備するサチが映し出される。見ている我々も、邦子(和久井映見)同様に、ニヤニヤしてしまう。いつもなんで笑っているのかと恨めしそうに眺めていた公園のパンダにも、鼻歌を歌いながら、笑いかけてしまうほど。

楽しくて仕方ないのは、翔子も同じだ。仕事中に、おしゃれカフェのリサーチをしてしまう。一方、若葉はリサーチできるカフェが近所にない……ほんのちょっと疎外感を感じてしまう。

翔子の会社に、お兄さんが現れる。わざわざ遺産相続を放棄しろと言いにきたようだ。もともと縁が切れていた家族でも、突きつけられると、マイナスな気持ちを持たずにはいられない。ふて寝してしまった翔子と、連絡が取れず戸惑うサチと若葉。サチは自転車で飛び出し、翔子の家まで会いに行く。

「嬉しかった、きっと死ぬまで忘れない」

いままでいつの間にか友達そっけない態度を取られて、輪からハブられてしまうことが多かった翔子。血のつながった家族からも、きつい言葉をぶつけられ、遺産相続放棄という書類上でも、家族の縁を切られようとしている。そんな自分を心配してくれる人がいる。翔子にとって、サチの姿は輝きを放っていたことだろう。

そばにいなかっただけで、若葉も同じように心配していた。ほとんどこのことがきっかけで、若葉は東京に出る決意をする。

東京に行きたい若葉。ばあちゃんはきっとこの場所に思い入れがあるだろうから、言い出せない。ばあちゃんは二人で一緒に上京しようと提案する。一緒に上京できる!東京に行こうと決心する二人。

善は急げ。急いては、事を仕損ずる。相対することわざを言って、バタバタしながらも、軽やかさをまとう若葉と、富士子。土地に縛られ、周りの目に縛られてた二人が、自分を解放しようとするワンシーンはとても美しかった。

三人の仲間に、みね(岡山天音)が加わった。「人生、信用できる人と出会うために長い旅」若葉が言うそのセリフは、ずっとままならない生活をしていた三人が、出会い、信用し合い、新たな夢へと進んでいく。この作品の本質をつくセリフだ。

嫌で仕方なかった職場へ、啖呵を切って辞めた若葉。引っ越してきたのは、サチと同じ団地であった。若葉が越してきたことで、サチの母親・邦子と若葉の祖母・富士子が出会うことになる。二人の人生に、刺激が加わる。楽しそうに過ごすこの出会いが、あの三人のような出会いになってほしいと願う。

四人は、正式にカフェプロデューサーの賢太に、正式にカフェプロデュースを頼む四人。サチの父、若葉の母、翔子の家族がどう動くかも、不安ではあるが、どうか、四人が幸せでありますように。


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