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カニコ、ボブディランを見にAthensジョージアに行くの巻

夫の同僚がボブディランのコンサートチケットをクレジットカードの特典か何かで安く取れるということで、じゃあダブルデートでボブディランを見に行こうぜと言うことで昨日行ってきました、隣の州ジョージアのAthens。

うちの車で行こうと同僚宅に迎えに行ったら、笑顔で一人で出てきて、「Are you all set?」って聞いたら「イエス!」、夫が「スーパーモデル達をピックアップとかいう予定ではない?」「ノー!」ということで、ダブルデートではなく姫状態で行ってきました。夫の同僚達は天才な人達ばかりで、頭が良いんだけれど頭が良すぎて社交性に欠ける人が多々いてコミュニケーションを取りづらいことがありちょっと心配したんですけど、先日の同僚は夫と同じ激務スケジュールの中で(独身とはいえ)どうやって、音楽を聴いたり、映画を観たり本を読んでいるんだろうと不思議なくらいなんでも知っていて(多分私と好きなことが似ている)、行きの車の中でヴィンスステイプルの新しいNetflixのショー、ヴィンスのいるOdd Futureのタイラーやフランクオーシャンの話をしたり、ドレイクはそんなに悪くない話、コメディアンのスタンダップ、例えばシェインギリスのアンクルダニーの話(伝われ)をしながらあっという間にAthensに到着。

AthensはUGA( University of Georgia)ほかいくつかの大学があるらしく、若い子達に溢れたて小規模ながら活気のある街。コンサートまで時間があったので夕飯に初めてエチオピア料理を食べに行ったんですが、何を頼んでいいか分からなくて、カウンターの女の子にお薦めを聞いたら、笑顔で一生懸命答えてくれたり本当シティはいいわね。

夕飯後、コンサート会場に到着。携帯電話禁止ということで、一人一人携帯を専用のケースに入れられて鍵をかけられてコンサート終了まで電話にアクセス出来ない状態。これ最近の主流なのか、ボブディランのことなのか分からないんですが、初めてでした。
で席なんですけど!こっちですよと通された席が、ゲートがあってセキュリティがゲート前を警備する最前列の席だったんですけど!ボブディランが文字通り目の前でした。「ちょっとボブディランの息子か何かなの?」って聞いたら「一緒にコンサートに来てくれてありがとう。一人じゃ心許ないし。」って濁されたんだけど、息子なの?笑

8時スタートのコンサートで前座なしで8時きっかりに始まりました。ボブディランはちょっと「Only murder in the building 」のマーティンショート似で、小柄で髪の毛がふさふさしていて、別世界の人でした。スター!

全く何も曲の予習をしてこなかったので一曲も分からなかったんですが←、自分が2年ほどキーウェストに住んでいたこともあって2020年リリースの「Key West」という曲が印象に残りました。


この曲のリリックの中に

Twelve years old, they put me in a suit.
Forced me to marry a prostitute.There were gold fringes on her wedding dress.That's my story, but not where it ends.
She's still cute, and we're still friends.
Down on the bottom, way down in Key West.

12歳の時にスーツを着せられ、娼婦と結婚させられた。彼女のウェディングドレスには金色のフリンジが付いていた。これは僕の物語。でもこれで話は終わらない、彼女はまだ美しく、僕らはまだ友人なんだ。ずっとずっと南のキーウェスト。

このリリックの意味を考えていてちょっとインターネットで調べたら、ユダヤ教のボブディランが12歳の時に洗礼を受けたことと、彼の信仰心の比喩ではという解釈があって面白いなと思いました。2016年にノーベル文学賞を獲っているボブのリリックは、比喩、歴史的な事実からの引用などが多く難解で、音よりも文字のほうが頭に入ってくる(理解しやすい)Visual learnerの私は、今抱えている本数冊を読み終えたら、彼の本を読んでみようかなと思っています。人生学ぶことがいっぱいですね。人生勉強。

帰りの車でうとうとしていたときに、夫の同僚が運転する我が夫に話しているのを夢見心地で聞いていたんですが、「ずっといつかアーティストになりたいと思っているんだけど、どんなフォームで自分を表現するかまだ方法を見つけていなくて。でもいつか見つけることが出来るといいなと思っている。」と言っていて、尊敬される素晴らしいキャリアを持っていて、それとは別に自分を表現したいと模索する夫の同僚により親近感が湧きました。

「今日はとても楽しかったです。二人のことを(夫と私)よく知ることが出来て良かった。ありがとう。」と言って去って行った彼を見ながら、最後にこんな風に友人と楽しい時を過ごしたのはいつだろうと考えながら、今晩も、ボブディランも完璧だったなと思いながら家路につきました。こちらこそありがとう。


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