二千円を返させてください

支払いを済ませる為に郵便局へ行くと、そこで俺の支払いの対応をしてくれた受付の女の子と仲良くなり、何故かその子の仕事終わりに一緒にご飯を食べに行くことになった。

郵便局からちょっと離れたベンチに座って彼女の退勤の時間を待っていると、予定より少し早めの時間に郵便局から出てくる彼女の姿が見えた。

勤務中の窮屈な制服姿とは打って変わり、丈の長い茶色のワンピースで彼女は現れた。ラーメンを食べたいというので近所のラーメン屋に入る。

「郵便局って大変じゃない?」
「バイトだから意外と平気!」
「バイトだったんだ、社員かと思った」
「今は郵便局でバイトしてるけど、次はラーメン屋さんでバイトしたいな〜国分寺のくにがまえってとこ!」
「くにがまえ?俺がよく行く所じゃん、あそこはゴツい男の店員ばっかりだから女の子のバイトは歓迎だろうね」
「私可愛いからいけるかな〜」
「うん、いけるよ」

他愛もない会話をしているうちにラーメンを平らげた。彼女は華奢なのによく食べる。

「この後百均で買い物するつもりだったけど、ラーメン代払ったらもうお金なくなったわ」
「お金ないの?貸すよ」
「いやいいよ」
「ラーメン美味しかったし、貸すよ」

と、訳の分からぬ言い分と共に彼女から二千円を押し付けられたので、「次会った時返すね」とだけ言い、その二千円を受け取った。

その足で百円ショップへと向かったのだが、何を買うつもりだったのか全く思い出せない。店内を数分間当てもなくうろついたが、結局何も買わずに退店してしまった。そこで目が覚めた。

全部夢でした。こんなリアルな夢あります?名前も分かりませんが、借りっぱなしの二千円を返させてください。

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