WritingHacks受講生・卒業生の方へ:治療院業界における問題点2つを紹介
◆当noteの内容
アンケートをお願いした筆者の経歴
WritingHacksの公式LINEに送ったメッセージ(アンケートの目的など)
納品した記事について
治療院業界の問題点(アンケート終了後に追加予定)
をまとめています。
◆すぐに本題をチェックしたい方へ
目次の
をタップしてください。
noteを書いた人の経歴
元柔整&鍼灸師(臨床歴約10年)
治療院廃業経験あり
ライターとして活動(企業との取引あり)
kindle書籍3冊出版
メインは治療院HP制作
治療院のマーケティングサポート対応(希望者のみ)
オンライン事業の運営サポート
簡単な画像編集・動画編集対応可能
ひとことでまとめるなら、
”治療院関連のコンテンツ制作にかかわるライター(有資格者)”
です。
WritingHacks公式LINEに送ったメッセージ
✅アンケートの目的(一部追記)
「好転反応」という言葉の認知度を調べて、ブログ記事の客観的なデータとして使用したい
✅記事の目的(一部改変あり)
クライアントの治療院を利用した方(患者さん)の疑問に答える(SEO記事ではない)
クライアントの公式LINEで記事を配信して患者さんとのコミュニケーションを図る
↓イメージ↓
検索上位の記事や、SNS・You Tubeの発信に疑問を持っている方(患者さん)が多いため、専門家(クライアント)の意見を伝えたいと考えております。
くわえて、施術者側の未熟さをごまかすために「好転反応」という言葉で片付け、患者さんに不利益が発生しているケースもあるため、そのあたりも指摘する予定です。
✅めずらしい依頼の参考事例として
公開許可も得ているので、当アカウントにて納品したブログ記事をなんらかの形で発信する予定です。
WritingHacks関係者の方にとっては、めずらしい依頼の参考事例としてご活用いただけると思います。
このような形でWritingHacksを活用しているケースは見たことがないため、質問させていただきました。
お手すきの際に、ご返信いただければ幸いです。
ケニー
~ここまでLINEの引用~
完成後は当アカウントで納品した記事を公開
クライアントが公開後、当アカウントで納品した記事のURLを公開いたします。
※もしくはクライアントのアカウントを引用RT
ハッシュタグ #WritingHacks で投稿するので、アカウントのフォローは必要ありません。
ここからは治療院業界の問題点について紹介
今後、ライターとして
整骨院
鍼灸院
整体院
エステサロン
などのコンテンツ制作にかかわるかも?
と思った人だけ目を通していただければ幸いです。
2月13日追記:治療院業界の問題点2つを紹介
その1:整体院における医療行為および開業権について
その2:エビデンスのない医療情報に対するライターとしての向き合い方
いずれのトピックも、一歩まちがえればライターとしてのキャリアに傷がつきかねない内容のため、目を通していただければ幸いです。
その1:整体院における医療行為および開業権について
さきに結論:理学療法士の整体院は医師法違反のおそれあり
この項目は、筆者(ケニーの)個人的な意見でなく、
柔道整復師法
あんまマッサージ指圧師・はり師・きゅう師法
理学療法士および作業療法士法
をもとにした客観的な意見です。
◆前提知識3つ
治療行為は医師(歯科医師)のみ許されている
医師の指示がなくても治療行為が許されるケース
開業権がある医療系国家資格について
前提知識①:医療行為=治療行為は医師(歯科医師)のみ許されている
日本の法律では、治療行為は医師(歯科医師)のみ許されている行為です。
そのため、以下のような行為は医師法違反としてあつかわれます。
看護師が独断で注射→医師法違反
レントゲン技師(診療放射線技師)が独断でレントゲン撮影→医師法違反
理学療法士が独断でリハビリやマッサージなど施術→医師法違反
✔救急救命士が懲戒処分になった事例を一部抜粋
前提知識②:医師の指示がなくても医療行為が許されるケース
柔道整復師による骨折や捻挫などの処置および施術(※非観血な処置にかぎる)
鍼灸師による鍼やお灸の施術
あんまマッサージ指圧師によるマッサージ施術
柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師は、一部の業務にかぎり医師の指示がなくても医療行為が許されています。
ちなみに、マッサージ施術を提供するには本来であれば、あんまマッサージ指圧師の免許が必要です。
前提知識③:開業権がある医療系国家資格について
医師以外で、開業権のある医療系国家資格は、つぎのものがあげられます。
柔道整復師→接骨院(整骨院)
鍼灸師→鍼灸院
あんまマッサージ指圧師→マッサージ院
助産師→助産院
看護師(保健師)→訪問看護ステーション
ーーー
ここからは、本題の
理学療法士の医療行為
理学療法士が運営する整体院
についてみていきます。
理学療法士の医療行為について:施術前に書類にサインが必要?
理学療法士が運営する整体院では、施術前に
「医療行為ではないため、体に害があっても保証できません」
といった書類にサインを求められるケースがありますが、悪化するおそれがあるなら完全に医療行為です。
つまり、理学療法士が運営する整体院では「医師法違反とも言える施術を提供している」と解釈できます。
厚生労働省HPにある理学療法士及び作業療法士法の資料によると、理学療法士は「医師の指示の下に、理学療法を行なう」と明記されています。
理学療法士に開業権はない(整体院で医療行為の提供はNG)
前提知識③でお伝えしたように、医師以外で医療行為をふくめたサービスを提供できるのは一部の医療系国家資格(柔道整復師や鍼灸師など)にかぎられます。
つまり、
理学療法士には開業権がないため、店舗を構えて医師の指示なく医療行為にあたる施術を提供すると医師法違反
のおそれがあります。
◆理学療法士の開業について触れた筆者のツイート
※PT整体師=理学療法士
ここまでの内容をわかりやすくまとめるなら、
「運転技術はあるけど運転免許を持っていない人が、公道で自動車を運転している」
ような状態です。
理学療法士の運営する整体院が訴えられている
山形市にある理学療法士の運営する整体院が、鍼灸師・マッサージ師の先生から提訴されています。
流れとしてはつぎのとおり。
理学療法士が運営する整体院の言い分は、つぎのとおり。
症状を改善させるための施術は医療行為=治療行為にあたるため、矛盾した意見ともいえそうです。
その他、理学療法士の意見
理学療法士の意見としては、昭和35年の判例をもとに「医療行為をしていない整体院なら開業してもOK」と認識しているようです。
いいかえると、理学療法士が開業する整体院では、理学療法士の名前を掲げた医療行為=治療行為は提供できません。
業界団体からは「理学療法士の開業は望ましくない」という意見も
「医療行為」と「医療行為でないもの」の線引きについて
「リハビリは医療行為」に該当します。
つまり、医師の指示がなければ、理学療法士は
「リハビリをふくめた施術が提供できない」
ともいえるでしょう。
余談:理学療法士の整体院のLPはBrainの詐欺商材とおなじニオイ?
以下のツイートは、有資格者としては恥ずかしい整骨院の事例ですが、理学療法士の整体院のLPもおなじような内容のものが目立ちます。
ここまでのまとめ
理学療法士は医師の指示のもとで医療行為=治療行為を行う資格
医師の指示なく医療行為ができる資格は柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師
理学療法士に開業権はない
理学療法士が運営する整体院が訴えられている
個人的な意見も少々
筆者(ケニー)は聖人君子ではないため「法律がすべてだ!」のような意見が正しいとも思っていません(あきらかに害を及ぼすようなものはのぞく)
そのため、理学療法士の整体院については、
「個人レベルで小さく運営するならどうでもいい」
「”マーケティング”を盾に誤解を招く発信をするな」
「100万円以上積まれても仕事は断る」
というスタンスです。
WritingHacks関係者をはじめとするライター活動をしている方にとって、案件を受けるときの「判断基準の1つ」になれば幸いです。
その2:エビデンスのない医療情報についてライターとしての向き合い方
さきに結論:ライターとしての向き合い方
リスクを伴う赤ちゃん整体を広めたアカウントについて
2月10日に、以下の投稿を見かけた方もいるのではないでしょうか?
発端となった鍼灸師のツイート
サプリ販売&セミナーを共同開催※している元保育士のツイート
ここまでの投稿を読んだ印象としては、医療現場にいた筆者の立場からすると
「どう言語化していいかわからないレベル」
の発信です。
赤ちゃん整体の経緯について
✔例えるなら……
「30代 年収」というキーワードで記事作成の依頼を受けて、納品した後にクライアントから「年収データの根拠は?」と聞かれて、
「信じる or 信じないはあなた(クライアント)次第です」
と言っている状況です。
ズンズン体操について(閲覧注意)
ズンズン体操につては、引用するのもつらい内容のため詳細は控えますが、問題となったアカウントも
「脳圧が~」
「電磁波が~」
「蝶形骨と鱗状縫合が~」
と発信していることから、非科学的な情報を信じているように見えます。
PubMedでも調べてみるものの……
✔PubMedとは?
乳幼児の先天性斜頸(首の問題)についてPubMedの論文にざっと目を通しましたが、
脳圧
電磁波
蝶形骨
といったワードは見当たりませんでした。
そのため、彼らが何を根拠に、危険を伴う施術の発信しているのかは不明です。
乳幼児の頚部にたいする施術は推奨されていない
以下は、乳幼児の先天性斜頸について、日本整形外科学会HPより引用したものです。
8~9割が自然に改善するため、問題となったアカウントの発信は、
「親の不安な気持ちに付け込んだあやしい施術」
と思われてしまうのも仕方がないと、筆者は考えています。
炎上目的の可能性も?
今回の騒動による様々な反応を、一部抜粋しました。
1000人に否定されても、1人が興味を持ってくれたら110万円の売上です。
それなら、炎上してでも目立った方が、ビジネスとしては正解ですよね。
非科学的なものをすべて否定しないが……
筆者は聖人君子ではないため、非科学的なものをすべて否定するつもりはありません。
施術者(医療従事者にかぎる)が何らかの根拠に基づいて、
アトピー整体
不妊整体
を打ち出すなら問題ないと考えています。
(実際に、アトピー整体の依頼を受けたことはあります)
ただし、今回の騒動のように
自分で判断できない乳幼児に対する危険な行為と思われてしまったなら、明確な根拠を提示をするのがビジネスパーソンの対応
と考えています。
目先の金が”未来の自分”の首を絞める
ここまで、赤ちゃん整体を広めたアカウントによる
エビデンスが不明な危険を伴う施術
発信の経緯
炎上目的の発信
についてみてきました。
くりかえしますが、非科学的なものをすべて否定するつもりはありません。
とはいえ、ライターとして
危険な施術や施術内容の根拠を説明できない案件
炎上商法を目的としたコンテンツ作成
にかかわってしまうと、お金は稼げる反面、目には見えない「なにか」を失うと考えています。
ライターとして未来の自分の首を絞めてしまわないためにも、あぶない発信をしている人にはちかづかないようにしておきましょう。
さいごに
ライターの皆さんが当noteで紹介したような案件を受けなければ、消費者にとってトラブルの原因となるような情報が発信されることも、少しはへらせると考えています。
「エビデンスがすべて・正しさがすべて」とまではいいませんが、自分がかかわる案件により「どのような影響があるか?」まで意識しておくべきではないでしょうか?
以上、医療現場から離れた人間の戯言にお付き合いいただき、ありがとうございました😌
その他、筆者が編集した記事(クライアント監修)
いずれもSEO目的ではなく、患者さんからいただいた質問に対して「個別で回答するような記事」としてまとめております。
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