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WritingHacks受講生・卒業生の方へ:治療院業界における問題点2つを紹介

◆当noteの内容

  • アンケートをお願いした筆者の経歴

  • WritingHacksの公式LINEに送ったメッセージ(アンケートの目的など)

  • 納品した記事について

  • 治療院業界の問題点(アンケート終了後に追加予定)

をまとめています。


◆すぐに本題をチェックしたい方へ

目次の

「2月13日追記:治療院業界の問題点2つ」

をタップしてください。




noteを書いた人の経歴

ケニー@kenji_2nd
WritingHacks卒業生(2023年6月)

  • 元柔整&鍼灸師(臨床歴約10年)

  • 治療院廃業経験あり

  • ライターとして活動(企業との取引あり)

  • kindle書籍3冊出版

  • メインは治療院HP制作

  • 治療院のマーケティングサポート対応(希望者のみ)

  • オンライン事業の運営サポート

  • 簡単な画像編集・動画編集対応可能

ひとことでまとめるなら、

”治療院関連のコンテンツ制作にかかわるライター(有資格者)”

です。


WritingHacks公式LINEに送ったメッセージ

✅アンケートの目的(一部追記)

「好転反応」という言葉の認知度を調べて、ブログ記事の客観的なデータとして使用したい

医療関係者ではない方の認知度を確認したいと思い、アンケートを実施しました。


✅記事の目的(一部改変あり)

  • クライアントの治療院を利用した方(患者さん)の疑問に答える(SEO記事ではない)

  • クライアントの公式LINEで記事を配信して患者さんとのコミュニケーションを図る

↓イメージ↓

検索上位の記事や、SNS・You Tubeの発信に疑問を持っている方(患者さん)が多いため、専門家(クライアント)の意見を伝えたいと考えております。

くわえて、施術者側の未熟さをごまかすために「好転反応」という言葉で片付け、患者さんに不利益が発生しているケースもあるため、そのあたりも指摘する予定です。


✅めずらしい依頼の参考事例として

公開許可も得ているので、当アカウントにて納品したブログ記事をなんらかの形で発信する予定です。

WritingHacks関係者の方にとっては、めずらしい依頼の参考事例としてご活用いただけると思います。

このような形でWritingHacksを活用しているケースは見たことがないため、質問させていただきました。

お手すきの際に、ご返信いただければ幸いです。

ケニー

~ここまでLINEの引用~


完成後は当アカウントで納品した記事を公開

クライアントが公開後、当アカウントで納品した記事のURLを公開いたします。

※もしくはクライアントのアカウントを引用RT

SEO記事を中心に取り組んでいる方には、おそらく役に立ちませんが、1つの参考事例として温かい目で見守っていただければ🙏

ハッシュタグ #WritingHacks で投稿するので、アカウントのフォローは必要ありません。


ここからは治療院業界の問題点について紹介

今後、ライターとして

  • 整骨院

  • 鍼灸院

  • 整体院

  • エステサロン

などのコンテンツ制作にかかわるかも?

と思った人だけ目を通していただければ幸いです。



2月13日追記:治療院業界の問題点2つを紹介


その1:整体院における医療行為および開業権について

治療院業界における、無資格施術(医師法違反)や景品表示法にかかわる情報をまとめております。

その2:エビデンスのない医療情報に対するライターとしての向き合い方

自分のビジネスのために危険な施術(赤ちゃん整体)を行うアカウントの騒動から、エビデンスのない情報にライターとしてどう向き合うかを考えてみました。

いずれのトピックも、一歩まちがえればライターとしてのキャリアに傷がつきかねない内容のため、目を通していただければ幸いです。

2項目を5000文字ほどでまとめているため、流し読みなら5分ほどで読める内容です。

※各項目の冒頭にある「さきに結論」と見出しだけでも目を通していただければ、内容が伝わると思います。


その1:整体院における医療行為および開業権について


さきに結論:理学療法士の整体院は医師法違反のおそれあり

・理学療法士は医師の指示のもとで医療行為=治療行為を行う資格
・医師の指示なく医療行為ができる資格は柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師
・理学療法士に開業権はない
・理学療法士が運営する整体院が訴えられている

この項目は、筆者(ケニーの)個人的な意見でなく、

  • 柔道整復師法

  • あんまマッサージ指圧師・はり師・きゅう師法

  • 理学療法士および作業療法士法

をもとにした客観的な意見です。


◆前提知識3つ

  1. 治療行為は医師(歯科医師)のみ許されている

  2. 医師の指示がなくても治療行為が許されるケース

  3. 開業権がある医療系国家資格について


前提知識①:医療行為=治療行為は医師(歯科医師)のみ許されている

日本の法律では、治療行為は医師(歯科医師)のみ許されている行為です。

そのため、以下のような行為は医師法違反としてあつかわれます。

  • 看護師が独断で注射→医師法違反

  • レントゲン技師(診療放射線技師)が独断でレントゲン撮影→医師法違反

  • 理学療法士が独断でリハビリやマッサージなど施術→医師法違反

看護師やレントゲン技師の資格(免許)を持っていても、医師の指示の下で業務を行う必要があります。

✔救急救命士が懲戒処分になった事例を一部抜粋

消防署から無断で持ち出した注射針などを使用し、勤務時間外に医師の具体的な指示を受けることなく処置を行ったことが、各種関係法令に抵触する可能性が高いと判断されたためだ。


前提知識②:医師の指示がなくても医療行為が許されるケース

  • 柔道整復師による骨折や捻挫などの処置および施術(※非観血な処置にかぎる)

  • 鍼灸師による鍼やお灸の施術

  • あんまマッサージ指圧師によるマッサージ施術

柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師は、一部の業務にかぎり医師の指示がなくても医療行為が許されています。

ちなみに、マッサージ施術を提供するには本来であれば、あんまマッサージ指圧師の免許が必要です。

”リラクゼーションサロンはどうなの?”という意見もありそうですが、本題ではないので触れないでおきます。


前提知識③:開業権がある医療系国家資格について

医師以外で、開業権のある医療系国家資格は、つぎのものがあげられます。

  • 柔道整復師→接骨院(整骨院)

  • 鍼灸師→鍼灸院

  • あんまマッサージ指圧師→マッサージ院

  • 助産師→助産院

  • 看護師(保健師)→訪問看護ステーション

介護施設は、必要条件を満たせば資格に関係なく開業できます。

オーナーとして出資するだけなら、資格は必要ありません。
※責任者として有資格者を雇用するなど

ーーー

ここからは、本題の

  • 理学療法士の医療行為

  • 理学療法士が運営する整体院

についてみていきます。


理学療法士の医療行為について:施術前に書類にサインが必要?

理学療法士が運営する整体院では、施術前に

「医療行為ではないため、体に害があっても保証できません」

といった書類にサインを求められるケースがありますが、悪化するおそれがあるなら完全に医療行為です。

ここでいう医療行為とは、肩こりや腰痛、頭痛などの改善を目的とした施術を指しています。

つまり、理学療法士が運営する整体院では「医師法違反とも言える施術を提供している」と解釈できます。

厚生労働省HPにある理学療法士及び作業療法士法の資料によると、理学療法士は「医師の指示の下に、理学療法を行なう」と明記されています。

この法律で「理学療法士」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、理学療法士の名称を用いて、医師の指示の下に、理学療法を行なうことを業とする者をいう。

引用:理学療法士及び作業療法士法:厚生労働省HP


理学療法士に開業権はない(整体院で医療行為の提供はNG)

前提知識③でお伝えしたように、医師以外で医療行為をふくめたサービスを提供できるのは一部の医療系国家資格(柔道整復師や鍼灸師など)にかぎられます。

つまり、

理学療法士には開業権がないため、店舗を構えて医師の指示なく医療行為にあたる施術を提供すると医師法違反

のおそれがあります。

◆理学療法士の開業について触れた筆者のツイート

※PT整体師=理学療法士

ここまでの内容をわかりやすくまとめるなら、

「運転技術はあるけど運転免許を持っていない人が、公道で自動車を運転している」

ような状態です。


理学療法士の運営する整体院が訴えられている

山形市にある理学療法士の運営する整体院が、鍼灸師・マッサージ師の先生から提訴されています。

流れとしてはつぎのとおり。

理学療法士が運営する整体院の言い分は、つぎのとおり。

治療行為はしていない。しかし、腰痛などの施術に対応している・症状を改善させる。

症状を改善させるための施術は医療行為=治療行為にあたるため、矛盾した意見ともいえそうです。


その他、理学療法士の意見

理学療法士の意見としては、昭和35年の判例をもとに「医療行為をしていない整体院なら開業してもOK」と認識しているようです。

いいかえると、理学療法士が開業する整体院では、理学療法士の名前を掲げた医療行為=治療行為は提供できません。


業界団体からは「理学療法士の開業は望ましくない」という意見も

四病院団体病院協議会は4月17日に総合部会を開き、最近の医療行政などをめぐり、意見交換を行った。終了後の会見で、日本病院会の相澤孝夫会長は、理学療法士(PT)や作業療法士(OT)などリハビリ専門職が、医療保険によるリハビリテーションを提供するため、独立して開業するのは望ましくないとの認識で一致した。


「医療行為」と「医療行為でないもの」の線引きについて

「リハビリは医療行為」に該当します。

つまり、医師の指示がなければ、理学療法士は

「リハビリをふくめた施術が提供できない」

ともいえるでしょう。


余談:理学療法士の整体院のLPはBrainの詐欺商材とおなじニオイ?

以下のツイートは、有資格者としては恥ずかしい整骨院の事例ですが、理学療法士の整体院のLPもおなじような内容のものが目立ちます。

この手のLPやHPは「Brainの詐欺商材とおなじようなニオイがする」と思いますがいかがでしょうか?


ここまでのまとめ

  • 理学療法士は医師の指示のもとで医療行為=治療行為を行う資格

  • 医師の指示なく医療行為ができる資格は柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師

  • 理学療法士に開業権はない

  • 理学療法士が運営する整体院が訴えられている


個人的な意見も少々

2022年のツイートですが、インプ数やエンゲージメント数から、PT整体(理学療法士の開業)については、治療院業界より問題視されているのが伝わると思います。

筆者(ケニー)は聖人君子ではないため「法律がすべてだ!」のような意見が正しいとも思っていません(あきらかに害を及ぼすようなものはのぞく)

そのため、理学療法士の整体院については、

「個人レベルで小さく運営するならどうでもいい」
「”マーケティング”を盾に誤解を招く発信をするな」
「100万円以上積まれても仕事は断る」

というスタンスです。

WritingHacks関係者をはじめとするライター活動をしている方にとって、案件を受けるときの「判断基準の1つ」になれば幸いです。


つづいては、エビデンスの不明な医療情報を発信するアカウントが引き起こした、一連の騒動について紹介します。
一部ショッキングな情報も含まれていますが、ライターとしてコンテンツ制作にかかわる人は、目を通しておいて損はしないと思います。



その2:エビデンスのない医療情報についてライターとしての向き合い方

さきに結論:ライターとしての向き合い方

クライアントが本気で信じているなら依頼を受けてもOK。

ただし、

・危険な施術や施術内容の根拠を説明できない案件
・炎上商法を目的としたコンテンツ作成

については依頼を受けない。

リスクを伴う赤ちゃん整体を広めたアカウントについて

2月10日に、以下の投稿を見かけた方もいるのではないでしょうか?

投降者からのクレームを防ぐため、リンクで表記しています。

発端となった鍼灸師のツイート

サプリ販売&セミナーを共同開催※している元保育士のツイート

セミナー※については、以下のツイートをご確認ください。

ここまでの投稿を読んだ印象としては、医療現場にいた筆者の立場からすると

「どう言語化していいかわからないレベル」

の発信です。


赤ちゃん整体の経緯について

鍼灸師(自称?)が赤ちゃんの頭部や頚部に手技+脳圧の調整・電磁波の影響など根拠のない情報を発信

投稿を見た人が乳幼児の死亡事故につながった「ズンズン運動※」を思い出す

医師を含める医療従事者から施術に対するエビデンスを求められる

「エビデンスがすべてではない」「信じる or 信じないは投稿を見た人次第」といった投稿者の反論

自分たちはエビデンスを出さずに「危険な根拠は?」と反論

✔例えるなら……

「30代 年収」というキーワードで記事作成の依頼を受けて、納品した後にクライアントから「年収データの根拠は?」と聞かれて、

「信じる or 信じないはあなた(クライアント)次第です」

と言っている状況です。


ズンズン体操について(閲覧注意)

ズンズン体操につては、引用するのもつらい内容のため詳細は控えますが、問題となったアカウントも

「脳圧が~」
「電磁波が~」
「蝶形骨と鱗状縫合が~」

と発信していることから、非科学的な情報を信じているように見えます。


PubMedでも調べてみるものの……

✔PubMedとは?

PubMed(パブメド)は、米国国立医学図書館(NLM)が作成する、医学分野の代表的な文献情報データベースです。

乳幼児の先天性斜頸(首の問題)についてPubMedの論文にざっと目を通しましたが、

  • 脳圧

  • 電磁波

  • 蝶形骨

といったワードは見当たりませんでした。

そのため、彼らが何を根拠に、危険を伴う施術の発信しているのかは不明です。


乳幼児の頚部にたいする施術は推奨されていない

以下は、乳幼児の先天性斜頸について、日本整形外科学会HPより引用したものです。

患側の胸鎖乳突筋には、筋肉のしこりを触れますが、これは生後2~3週でもっとも大きくなり、その後は徐々に自然と小さくなっていきます。
1才半までに8~9割は自然治癒が見込まれます。

8~9割が自然に改善するため、問題となったアカウントの発信は、

「親の不安な気持ちに付け込んだあやしい施術」

と思われてしまうのも仕方がないと、筆者は考えています。


炎上目的の可能性も?

今回の騒動による様々な反応を、一部抜粋しました。

1000人に否定されても、1人が興味を持ってくれたら110万円の売上です。

それなら、炎上してでも目立った方が、ビジネスとしては正解ですよね。

アトピーのように、大きなコンプレックスを解決しようとするビジネスは、大きなお金が動きます。とくに小さな子どもを持つ親なら数十万円くらい平気で出すので、施術者として110万円のセミナーを受けてもすぐに元が取れるでしょう。


非科学的なものをすべて否定しないが……

筆者は聖人君子ではないため、非科学的なものをすべて否定するつもりはありません。

施術者(医療従事者にかぎる)が何らかの根拠に基づいて、

  • アトピー整体

  • 不妊整体

を打ち出すなら問題ないと考えています。
(実際に、アトピー整体の依頼を受けたことはあります)

ただし、今回の騒動のように

自分で判断できない乳幼児に対する危険な行為と思われてしまったなら、明確な根拠を提示をするのがビジネスパーソンの対応

と考えています。


目先の金が”未来の自分”の首を絞める

ここまで、赤ちゃん整体を広めたアカウントによる

  • エビデンスが不明な危険を伴う施術

  • 発信の経緯

  • 炎上目的の発信

についてみてきました。

くりかえしますが、非科学的なものをすべて否定するつもりはありません。

とはいえ、ライターとして

  • 危険な施術や施術内容の根拠を説明できない案件

  • 炎上商法を目的としたコンテンツ作成

にかかわってしまうと、お金は稼げる反面、目には見えない「なにか」を失うと考えています。

ライターとして未来の自分の首を絞めてしまわないためにも、あぶない発信をしている人にはちかづかないようにしておきましょう。


さいごに

ライターの皆さんが当noteで紹介したような案件を受けなければ、消費者にとってトラブルの原因となるような情報が発信されることも、少しはへらせると考えています。

すくなくともズンズン体操のような発信は、この世から消えるべきです。

「エビデンスがすべて・正しさがすべて」とまではいいませんが、自分がかかわる案件により「どのような影響があるか?」まで意識しておくべきではないでしょうか?

以上、医療現場から離れた人間の戯言にお付き合いいただき、ありがとうございました😌

隙間時間にいそいで書き上げたので、読みにくい部分があったらご指摘ください。また、当noteにかかわるご質問があれば、DMをいただければ可能なかぎり対応いたします。
ケニー:@kenji_2nd

その他、筆者が編集した記事(クライアント監修)

いずれもSEO目的ではなく、患者さんからいただいた質問に対して「個別で回答するような記事」としてまとめております。


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