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催眠術って何に活用できるの?

催眠術って生活のどんな場面で活用できるの?という点について、具体例を挙げて紹介する。
まずは、前提として、催眠術というのは「学問」だということを抑えておきたい。「学問」とはなんぞやと簡単に言えば、「一定の理論と手法によって体系化された事象のことで、第三者が同じ条件下で試みたときに再現性がある(同じ結果が得られる)こと」と私は理解をしている。よって、催眠術は学問だと言い切るということは、催眠術は仕組みと掛ける手順さえ知っていれば誰でも掛けることができるということになる。才能は基本的には関係ない。私も練習で習得した。しかしながら、少しやっかいなことは、催眠術は、掛かる側には一種の才能が必要になる。どんなに上手く手順通りに掛けても3割程度は掛からない人がいるようだ。私自身も当初は、他人には掛けられるが、言語催眠に掛かりにくかった。催眠術を習えばわかるが、相手の脳波をシータ波と呼ばれる少し眠い領域にしておかないと、相手の潜在意識に暗示が入らない。相手の話す内容の言葉尻をとらえて、揚げ足取りをしてしまう私のような理屈っぽい人間は、語り掛けられる内容に矛盾点を発見した時点で、脳波の周波数が高くなり意識がはっきりとしてしまう。すると暗示はもう入らない。催眠術にかかりやすい人というのは、催眠術に怪しさを感じず脳波をシータ波エリアにとどめておける人のことということになる。でもそれも練習でできるようになる。私が犬たちは人間よりも催眠術が格段に掛かりやすいと言っている理由は、一部の人間不信な犬たちを除けば、犬たちはいつも犬好きな人間には友好になれて、催眠術への予断や偏見がないからだ。しかし、1つ大きな課題があって、それは犬たちは単語(コマンド)は理解しても、文章は理解しないため、犬たちの潜在意識に暗示を入れるためには、言葉を使わない方法が必要となる。日本において「催眠術」「催眠療法」と言えば、言語催眠が一般的で、非言語催眠術を使うのは私の習っている流派のみとなる。よってたまたま出会った催眠術の流派が言語催眠のみだったとしたら、それは日本語を理解する人にしかけられない=動物には掛けられないため、私は催眠術は習っていなかったかもしれない。

さて、前提が長くなってしまったが、では、催眠術がどんな場面で活用できるか?について触れていく。
まずは、身体。催眠術を掛けると身体の何がどうなるのか?というと、例えばちょっとした身体の不調にアプローチすることができる。
頭痛、眼精疲労、花粉症などのアレルギー、首こり、肩こり、腰痛、胃もたれやむかつき、便秘や下痢、運動器の痛みや動かしにくさなど、病院にかかるほどではないけれども、生活の中でちょっと不便を感じることについて、催眠療法を使うととても簡単に軽減できる。私が試みた特殊な事例では、さまざまな医療機関の検査で原因不明となった舌痛症の被験者さんのケース、夜間の痛みがひどく夕食後にはマウスピースを装着していないと舌が歯に当たるだけで飛び上がるほどの激痛があるというもの、西洋医学のドクターたち・鍼・整体が改善させられなかった症状を、毎日あの手この手で掛けて(痛み取り、ホルモンバランスを整える、自律神経を整える、ストレスを軽減させる等)、多少手こずったが「痛みもほぼなくて天国のようだ」というところまで改善させることができた。身体の症状というのは、場合によっては重大な疾患が潜んでいる場合があるため、医療機関の受診ももちろん欠かせないが、こういった西洋医学ではお手上げの原因不明とされる症状の場合には、潜在意識の情報を書き変えたり、身体の機能をつかさどる脳を活性化させることで症状が軽快していくことも多い。そのほかにも身体に作用するものとしては、ヒプノビューティーという分野があって、美肌・美白、リフトアップ、ダイエットなども多くの人に喜ばれている。私自身も自分の身体のちょっとした不調は、ほぼ自分で解決している。関節のアライメントの調整、便秘に始まり、スポーツ後の肉離れ的痛み、白目の出血、怪我の治癒を早めるなどは本当に便利に使っている。
そして、心への作用については、軽い依存症、恐怖症、トラウマの解除などに利用されている。タバコ、甘いもの、お酒への依存症や、高所恐怖症・先端恐怖症、過剰なまでに手を洗うなどの潔癖症、特定の動物や昆虫などへの苦手意識を軽減させたり、過去に受けた心の傷をいやしたりすることにも、催眠術は威力を発揮する。これは一般的な言語による退行催眠を使った催眠療法としても、広く精神科や心療内科でも利用されている。私が施術した事例では、子どもの頃からなぜか鶏肉が食べられないというケース、階段の昇りはかろうじてできるが降ることは手すりにつかまっていてもできないケース、何度も何度も食器を洗わないと気が済まなくて気が付くと茶碗を洗い続けているというケースなどは、たった1回の5分に満たない施術でいずれも改善している。

こんな風に、医療機関で治療を受けるほどではないけれども、生活に困っているちょっとした身体と心の不調に対して、催眠術・催眠療法でアプローチすることが可能だ。

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