不妊治療の話 その5

職場で2週間の療養休暇を取り、臨んだ4回目も失敗、その後の話です。

今回のトピックは
療養休暇後の人工受精
初めての体外受精

です。


療養休暇後の人工受精

療養休暇(と呼んでいますが実際は有休で2週間休んだだけ)後、5回目6回目とまたすぐ始めたという訳ではありません。
なんと休暇中に受けた面接が通り内定をもらいました。(それだけ前の職場に不満があって実は年明けからちょこちょこ動いてました)
当時の職場より大企業で給料も良い優良企業。不妊治療のこともこっそり人事伝てに打ち明けましたが、それでも内定取り消しにならず受け入れてもらえたので、よし転職しよ!となりました。
少ない稼ぎで貯めている貯金から出す不妊治療代もこれである程度気にならなくなります。

やっぱり不妊でのしかかってくる3つの不安として

・身体の問題
・心の問題
・経済面の問題

と言われているのは有名です。
私は心の問題が大半を占めるので経済面が軽くなって浮いた分メンタルの整いに使えるのは有り難い。

そうなってくると転職していきなりひと月で子供が出来ましたー!ってのも、体面的に具合が悪い。
転職前のひと月と転職後の2ヶ月はタイミング法に戻しました。
せっかく今の職場で同じ不妊治療者に出会えたのに、という感じですがその方とはその後も定期的にランチをして話を聞いてもらう良い関係を築けたので良かったです。

新しい職場になって仕事に慣れ落ち着いた頃に5回目、6回目の人工受精をしました。
終業後通えるかな?という心配もありましたが19時までやってる上に土曜も開けてるクリニックだったので助かりました。
(そこまで意識して選んだ訳じゃなかったので、当時のクリニック探しの私グッジョブ!という感じです)

新しい職場ではノーストレスだったし、鍼灸の先生もこんなにリラックス出来てる状態は通い始めて初めてですと褒めてくれたのですが、結果はやっぱりダメで。

人工受精を始めた時にクリニックの先生に言われたMAX6回があっという間に来てしまいました。
次はさらにステップアップして体外受精ですという話もされましたが、もう6回も駄目だと私も自然妊娠に対する諦めがついて、体外の方が子供が出来る確率が上がるならそれでいい、という気持ちでした。
とはいえ自分が体外受精まで経験するなんて……というショックは大きかったです。

初めての体外受精

人工受精でもそうだったように、ステップアップする度に毎回説明会を受けることを必須としているこのクリニック。
体外受精も例外ではありません。今回も夫婦で説明会を受けますが、今回はオンラインではなく出席型。
私の他には3組くらい参加していました。年齢も同年代そうな夫婦から年上そうな人まで。同時期に体外受精を受けるか悩んでいる人が他にもいるんだと視覚的に分かって少し安心したねという話を説明後、夫婦で話した覚えがあります。

体外受精で真っ先に不安だったのが
採卵手術があるということ
自己注射があること

です。

そこさえ乗り切って採卵をすれば後は培養士さんのお仕事になり、自分達は移植を待つだけだと思いました。
今回も9月頃に説明会を受けたのですが、年明けから体外受精!とはせず10月11月頃に早速臨みました。
この時私は30歳。いよいよ……という気持ちが大きかったのです。

体外受精をするにあたり、事前に夫婦で一緒に自己注射の指導を受けました。
アンプルを割って薬を混ぜ混ぜするところは夫の分も用意してくれて、一緒にやりました。
注射の痛みが不安という声も多いようで、生理食塩水で試し打ちもさせてくれます。
こちらも夫も体験出来るのですが、注射が苦手な夫は頑なに拒否笑
私のみ試させてもらいました。私も苦手だけど、看護師さんが目の前にいる状態で試し打ちしとかないと本番で出来そうにない……と思い。
初めて自分で打つ注射は痛くて針がなかなか進まなかったです。
夫も本当は針を刺すところなんて見るのも嫌だろうにそこは我慢して見守っててくれました。

アンプルを割って注射器に入れて注射をするタイプを体験させてもらった後、ペンシル型の注射もあると紹介を受けました。
いわゆるアレルギーとかの時に太ももに打つような注射です。
そちらは針も細いし、アンプルを混ぜたりする手順もないし打ちやすくて楽だということで、もし在庫に余裕があればペンシル型の注射が良いと希望しました。
(ただし排卵を起こすHCG注射だけは普通の注射器での自己注射になるのでそこだけは頑張るように、ということでした)

いろいろこちらの事情も汲んでくれて実際にペンシル型を用意して頂いた時は有り難かったです。
仕事が終わって帰宅後、ご飯やお風呂等済ませて寝る前に夫婦揃って決まった時間に自己注射。
夜の10時とかにやっていたのでペンシル型でサッとできる方が助かりました。
夫は見守るだけですが、毎回見守ってくれたのは心強かったし、注射器を用意したり、刺した跡を消毒綿で拭いたりや絆創膏を貼る係を率先してやってくれました。
注射を頑張ったご褒美にと定期的にコンビニスイーツを買ってくれたのも嬉しかったです。

自己注射を毎日続け、採卵前日(前々日?)はHCG注射です。
やはりHCG注射はなかなか針が進まず、ペンシル型で楽してた分、痛い〜!となってしまいました。
余談ですが、自己注射するにあたって保冷剤を患部に当てて冷やしてから注射すると少し痛みが鈍くなってマシだと聞き、実践していました。
痛いことに変わりありませんが、実際当てずにやるよりかは打ちやすかったので、毎回保冷剤を当てて臨みました。

いよいよ採卵日。
FT手術や人工受精同様、術衣に着替えて待ちます。
全身麻酔なので、そこから記憶はなく。
起きたらベッドの上で、成功しましたよ〜という感じでした。

取れた数は5個くらいかな?
多いのか少ないのか分かりませんが、後でブログとか他の人の情報を見ると少なめだったのかも。
麻酔が切れたらめちゃくちゃ痛みがきて、初めてナースコールを押しました。痛み止めを追加してもらってしばらく安静に。
その後、家に帰って良いよということになって痛み止めをもらって帰りましたが、家に帰っても定期的にズキズキと痛く、痛み止めは全部使い切りました。
重い生理痛とはまた違った痛みな感じがしました。

体外受精は
採卵した精子を振りかける自然妊娠に近い受精方法(IVF)
顕微授精方(ICSI)

があるのですが、今回は初めてなので自然妊娠に近いIVFを選択。
胚盤胞まで成長させます。
1週間後の凍結結果では5つの内、凍結まで持っていけたのは1つだけでした。

一つもできないこともあると聞いていたので一つだけでも出来たのは嬉しかったです。

早速移植。
移植自体は人工受精の時と変わりありませんが、移植後、一時間は院内で安静にとのことで、間に暖かい飲み物とクッキーを頂ける気遣いがホッとして楽しみでした。
その後は2週間近く、毎日3回膣錠を決まった時間に入れないといけないのが何気に苦労して、地味にストレスでした。
3回なので職場でもやらないといけないし、白いカスみたいなのがいっぱい付くからナプキンもずっと付けてました。
その他飲み薬もいろいろあってスケジュール通りに飲まないといけません。
自分の体を管理するのが大変でした。

そこまで薬漬けな生活を頑張ってやってきた判定日。
陰性でした。
体外受精は年齢的には2回に一回くらいの成功と聞いており、1回目で成功するといいなぁとは思っていましたが、これまでタイミング〜人工受精〜と失敗の連続。
失敗経験が多すぎて妊娠したという成功のイメージもなかなか湧きません。
とはいえ、改めて陰性と言われるとやっぱり期待していた自分がいてそれなりにショックを受けましたし、帰りの車では号泣でした。

2回に一回、次こそは上手くいく、と励まされ、2回目に臨みます。
2回目からは次のお話で。

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