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雑感:audio-technica ATH-M50x

結構前に制作用のヘッドフォンを新調したので、レビューというほどではないですが、簡単に雑感を。ド定番モデルでレビュー記事もあふれかえっており、今さら感こそあれ需要はあまりなさそうですが、自己満足のために私見を書き殴ります。

ATH-M50xに行き着くまで

もともとSONY MDR-7506とRoland RH-300を併用しつつ、メインはあくまでモニタースピーカー(YAMAHA MSP5)という感じでした。しかし、引っ越して専用の作業部屋が無くなり、音もあまり出せない環境になったので、最近は必然的にヘッドフォンがメインになっていました。

MDR-7506は、入り込んでノリ良く作業するには良いものの、全体を俯瞰しづらい。逆にRH-300は、俯瞰しやすい反面ディテールがもう一歩という感じです。両者の中間的なモデルがあればなーと思っていました。

また、以前beyerdynamic DT250も使用していたことがあるんですが、コレが本当に素っ気ないというか、しっかり作り込んだ音でないと気持ち良く聴かせてくれません。悪い音を悪い音として、オブラートに包まずきちんと伝えてくれるという点では、エンジニアリング的には優秀だと思いますが、いかんせん作曲時のテンションが上がらない。いわゆるラフミックス状態だと本当につまらない音なので、なんだか作っている曲までつまらなく感じてきてしまうのです。

いやまぁ、本当にお前の曲がつまらなかったんじゃね?というツッコミはさておき、やっぱり作曲時には、ヤベー!最高!天才じゃね!?状態で作業したいわけです。冷静に俯瞰するのは、ミックス時で良い。というわけで、作曲時から使用するメインの1本は、過剰な脚色は困るけれども、ある程度ノレる音が良いという希望もありました。

これらを満たすものとしていろいろ検討した結果、audio-technica ATH-M50xに行き着きました。

音の印象

では、実際どうだったのか。

パッと聴きの印象としては、やはりオーテクのOEMと言われているRH-300に音の傾向がよく似ています。しかし聴き比べると、RH-300より音場は狭く、その分音が近い印象で、ローが出るわりには解像度も高く、ディテールも結構見えます。また、中高域のあの独特の”オーテク臭”が比較的薄い印象です。

そして、ちゃんとノレる音。とは言え、MDR-7506ほど押し出し感も強くないので、より自然で聴き疲れしにくい印象です。個人的にはリスニング用途にも問題ないです。

装着感

装着感は悪くはないものの、ややタイトな印象で、個人的には以前の2機種の方が楽に感じました。とは言え、すぐに疲れたりどこかが痛くなったりということはありません。

コストパフォーマンス

見た目も結構カッコ良く、カールケーブル付属、折り畳み可、片耳モニターもしやすい構造と、DJ用途にも良いと思います。価格は特別安いわけではないですが、それでも高価格帯というわけでもないですし、制作、DJ、リスニング用と兼ねられることを考えると、コスパは結構良いんじゃないでしょうか。しっかりした造りで耐久性も良さそうです。

まとめ

結構気に入っています。おおむね期待していたどおりの感じでした。

モニター環境は、極端に低レベルな場合を除き、結局は慣れの問題も大きいので、あとはいかにこれでリファレンスを取っていくかが一番重要かなと思っています。

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