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ラインとは…??【取手記念 G3 水戸黄門賞】

地元地区5車結束して見事地元記念を制した吉田拓矢。
…と言って良いのか?と思う優勝であった。もちろん優勝した吉田拓矢は素晴らしい走りであったが…


関東はエース眞杉を準決勝で失うも、同じく初日特選メンバーの郡司、山田庸平も敗退となり関東5人が決勝に乗った。

関東お得意の”結束”


関東は5車結束して並び、ラインから優勝者を出す。ということで小林、坂井、吉田と並んだが並びから吉田を勝たせる並びであることは明白であった。
さらには地元枠ということもあり1番車は吉田拓矢であることから前受けつっぱりで調子の良い脇本封じもしやすい状況であった。

レースはもちろん関東前受けからつっぱり、メイチ駆け…とは思ったが、まさか青板から小林が駆けるとまでは思っていなかった。青板から1周全力、赤板からは坂井が最終2センターまで駆け、そこから吉田発進で優勝。

こう書けば関東圧勝、別線はなす術なし。のように思えるが…
とてもじゃないが、圧勝どころか関東のモロさが露呈したレースになってしまったのではないだろうか?


脆い関東、作戦はいかに?


解説していた山口幸二氏も綿密に作戦が練られていないのではないか?と苦言を呈していた。


まず、小林泰正のイレ込み具合だ。脇本対策なのか?叩かれたくない。とはいえホームから1周しか持たない力で駆けるという無駄脚。

赤板で継いだ坂井もスピードを一切もらっていない、もしくは踏むのを躊躇したのでは?とも思えるほどのスピードであった。

そして何より4番手5番手の2人だ。2人とも内を空け、2人とも守澤に掬われた。吉澤にいたっては内側から守澤に捌かれた後、山口拳矢には外から押し込まれるという始末だった…

3番手に吉田拓矢がいるのであれば4.5番手は内を掬われるなんてことは絶対にあってはならないのだ。それも2人…

今回のレース以外でも4、5車並んだ地区がうまくいかないことや、大敗しているケースを見かけるのは珍しくない。

ましてや関東(埼玉)や南関(神奈川)でよく見られる。

今回は吉田拓矢が勝った。とはいえここまでラインが崩壊し、機能しなかったケースも稀だろう。


ラインの目的は…


ラインを組むということの目的が勝者を出すこととするのであれば、吉田拓矢が勝っているのだからラインとして成功しているという見方もある。

確かに。
競輪の勝者は1着の1人のみ。ラインでワンツー(スリー)決着する必要はないといえば、そうなのかもしれない。

しかし、関東のラインとしての機能や戦術に疑問符がついたであろう…

そして、勝負の世界では相手の弱みに漬け込むことは定石でもある。

今後の関東の戦い方に注目だ。

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打鐘の記憶

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レースについて与太話です。勝手に評論し、今後の展望についても語ります。時々、批評もします。 与太話とはいえ、競輪へのこだわり、独自の視点、…

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