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ツール・ド・北海道市民レース エリートクラス 117km 優勝

 本レースは北海道でNo.1の選手を決めるレースで、上位4名の北海道選抜を決める戦いでもある。北海道選抜に入ることで、ツールド北海道国際レースへの出場権を得ることができるため、これを目指す選手はキッチリと仕上げてくる。コースは獲得標高2600mでニセコと同じくらいであるが、距離は117kmとニセコよりも短い。よって、体感では辛い(と思われる)。

ニセコクラシックからの仕切り直し

 シーズン前半の一番の目標としていたニセコの翌週であったため、月、火はリカバリーライド。水、木と2時間程度のトレーニングで高強度を取り入れ、週末に向けてコンディションが低下しないように。金曜日にはコースを現地確認、下りが非常にテクニカルであるため、コーナリングの感触を何度も確認した。
  今回はメンタルを作り直すのが一番苦労した。人は弱いもので、自分自身、ニセコで今できる最高の走りで2位に入った。内心満足していたんだろう。ニセコの時のように、何があっても勝ちに行くというメンタルが完成したのは、レース前日。それまでは、意図的にレースに集中しようと無理している状態だった。

前日

 ニセコの時と同じく、1時間のサイクリング。調子を確認するため、5分踏んでみる。体感8割で決して踏み切らず。今回のレースの上りはアウターで登ることはないため、インナー固定で。5分347w188bbm。好調である。
 前日は炭水化物中心の食事をひたすら摂る。パスタ、米、パンと飽きないようにアレンジした。コストコでゲットした、オーガニックはちみつとハーシーズのチョコソースは脂質0。これをフルグラにかけて食べてカーボローディング完了。
 補給は、アテンド資格保有者かJCF登録選手じゃないとできないため、チームメイトがいない私は、補給取れないのでは!?と思い。レース前日に、札幌じてんしゃ本舗にいく。750mlボトルを2本購入。定番のELITEのFLYボトル。弟子の平口も購入し、計4本。これによって、お店から750mlボトルは姿を消した、、買い占めてごめんなさい。
 すべての準備は前日に済ませてしまう。ゼッケンやチップ、ボトル作成など。準備をしていると、パラチノースを切らしてしまっていたので、CCDで代用。これは痛い。

起床からスタート前

 起床は5時。すぐにパスタ200gと食パン2枚にはちみつをかけて摂取。前日にしっかり食べているため、スタート前まで他にはコーヒーだけ。
 雨が降りそうだったので、急遽インナーを脱いだ。雨を吸って重たくなるだけである。
 諸々の支度を済ませてスタートラインに立つ。今回のライバルは、3人。島野は元ブラーゼンの選手で全日本選手権に向けてニセコをパス。相当仕上がっているんだろう。牧野はニセコで3位と上位に入っており、強敵。小橋はニセコの新見で遅れているから、仕上がりが良くないけど、今回の上りは5分程度だからニセコよりかなり短い。耐えてくるだろう。それに、彼が何もなく終わるとは思えないし、観察したら身体も絞れていた。なんとこの3名は同じチームである。他にもYURI FITには強い選手が揃っている。
 スタートラインでは一人はさんで隣に牧野がいた。何やら、しきりに脚に触れており、落ち着かない様子。表情も先週と違う。もしかして調子悪い?って冗談で聞いたら、不自然な間を置いてニヤッとした。この男、不調である。(確信)

レーススタートから中盤

 アップはなし。というよりできなかった。スタートしてすぐに、2分4%くらいの上りから、3分8%くらいの上り。合計5分上り。その後、テクニカルなダウンヒル。平坦区間を含み7.8kmのコースで15周し、117km。
 1周目は下りを先頭で入りたい思いから、踏んでいく。最初の上りを平均340wで終え、下り終えると、後ろがかなり伸びている。早速、YURI FITの攻撃が続く。レース時間も獲得標高もニセコとほぼ同じ、それを踏まえると、絶対に後半まで続かない強度の上げ下げが続く。YURIFITは別の選手が次々にアタックし、有利(YURI)に展開していく。アタックを潰すのは基本私で、他の選手も私に丸投げ状態。全てチェックしていては、自分が潰れるので、早めに手を打たねばならない。


決まったかと思ったが

 隙を見て2位に入った堂田さんが抜け出した。集団でペースを上げ下げするより、淡々と進めたかったのだろうか。堂田さんはニセコ年齢別19ー34で12位に入っている。集団が緩んだり加速したりを繰り返すうちに、淡々と走る堂田さんとのタイム差は1分50秒以上になった。
 小橋が、そろそろ追いかけようと呼びかけている。何周目か忘れたが、小橋が高速で下りをこなす。小橋、木村、牧野、平口の4名が先行し集団のとタイム差ができた。これはチャンスと思い、高速ローテ。集団とのタイム差が広がっていく。堂田さんを捕まえ、そのまま置き去りにして4人でゴールまで行きたい。集団の先頭は島野が取るだろう。
 上り区間で辛そうなのは、小橋、平口。ペースを少し落とす。ニセコでも一緒に逃げた平口は完全に補給が足りていない。ボトルが空だった。オフィシャルのペットボトルを取るように指示するが、本人的にペットボトルは難易度が高いらしい。平口は私と同じく補給員がいないため、無補給。ペースが上がらない間に、島野が集団を引き連れて合流してしまった。
 私がレース中に食べた物はマグオン4つと、イオンの60円のようかん2つ、ボトル750mlが2本。
 上りの途中にある補給所の難易度が低いので、いつでも補給できるようなコースであり、周りの選手はボトルを持たずにスタートする選手もいた。小橋はボトル1本に半分だけ水をいれてスタートしていた。マージナルゲイン!

アタックから23kmの独走

 11周目で先頭は、堂田、島野、牧野、渡辺(高校生)、木村の5名。周りの選手をよく観察する。なんだかんだで、やはり牧野だろうか。島野は脚がつっているみたい。消耗戦になってからは得意分野なので、ラスト3周の上りでアタックして1人になる。2分近く450wで踏む。上り切り時点で40秒差。上りで上げすぎず、平坦はエアロフォームで逃げ続ける。逃げている間は平均280wくらい。moto2が近くにおり、タイム差を常に教えてくれた。一時、20秒まで詰められるが、追走はうまくいっていない様子。詰まったり広がったりする。途中で雨が降ってきた。完全にコースはウェット。これは美味しい。前日に下りを何度も確認したので、ドライと遜色なく攻めていく。ラスト3kmでタイム差は45秒と伝えられ勝利を確信しゴールまで、ああ、逃げ切った、、と安堵。実際には45秒もなく、2位の堂田さんが7秒差まで詰めてきていた。

これから

 9月のグランフォンド世界選手権と、11月のおきなわを目標にして、積み上げていこうと思う。イタリアへのアクセスなどを下調べ中。世界選手権は獲得4000m。徹底的に仕上げて挑もうと思う。


 




 

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