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シアトル・サウンダーズは「継続性」と「責任感」をクラブワールドカップ前に強調

プレシーズンマッチは同日に開催された2試合のみ。クラブ史上最高の大会に挑む立場としては、決して理想的ではない。

しかし、シアトル・サウンダーズは、モロッコはタンジェで2月4日に行われる、2022 FIFAクラブワールドカップの負けたら即敗退の緒戦(対戦相手はエジプトのアル・アハリに決まった)に向けて、スペインのマルベーヤでのキャンプを打ち上げようとしている。もしも、彼らが勝てば、待ち構えるのは、14度欧州制覇をしている、レアル・マドリードだ。

「これが現実だ。とてもひっ迫したスケジュールのプレシーズンとなった」と語るのはオーストリアのヴォルフスベルガーとスウェーデンのハマルビーIFとのダブルヘッダーを控えるブライアン・シュメツァー監督。

「我々がクラブワールドカップの準備に向けた予定を立てた頃には、ほとんどのMLSやUSLクラブはスケジュールが埋まっていた。そのため、対戦機会がなくなってしまった。シアトルで行った60分や75分で行った紅白戦には満足している。あとはコンディションを整えるために90分の試合もこなさないといけない。」

自信こそ継続性をもたらす

チームの強みはメンバーのお継続性だ。昨年5月に行われたConcacafチャンピオンズリーグ決勝で、シアトルをMLS史上初の大会王者にもたらしたメンバーは、まだロスターに何を残している。

しかも、5名の選手がMLSカップ2019で優勝した4年前から在籍している。 そのクリスチャン・ロルダンジョーダン・モリスニコラス・ロデイロRラウール・ルイディアス、そしてステファン・フレイは全員サウンダーズにおいてあらゆるスタッツで上位に名を残している選手だ。

「私はよく継続性の話をするが、サウンダーズはそれに関しては、毎年いい仕事をしている」と、チームの要でアメリカ代表のミッドフィルダー、ロルダンは言う。

「もちろん、選手を補強していくが、多くの選手が3〜5年、チームに残ってくれる」と続ける。「それこそ自分たちに必要なことだけど、それをこのリーグで成し遂げるのは難しい。だから、この継続性を大事にするチームであり続けてほしいし、そうすることで、このような大会で競えるようになるだろう。」

そして、その継続性を誰よりも体現しているのは、クラブをUSL時代の2002-08まで指揮し、1980年代には同チームの前身でNASL時代にプレイしていたシュメツァーの他いないだろう。8年目を迎えるこのMLS監督にとって、クラブワールドカップの出場は大きな成功であり、他の監督にとってもお素晴らしい機会となるだろう。

「我々はクラブワールドカップに出場する初めてのMLSチームだ。」と、シュメツァーは伝えた。「もちろん惜しかったチームも多かっただろうが、我々が一番目だということを言える。そのため、クラブ、選手、そして私自身もそのことが誇りだし、いい試合を見せられるように精一杯やるしかないと思っている。」

ジョアン・パオロの帰還とヘーベルの獲得

シアトルはクラブワールドカップに実績を残してきた選手を連れてくることは間違い無いが、CCLで優勝したにもかかわらず、リーグ戦では不調に陥り、クラブ史上初めてAudi MLSカッププレイオフへの進出を逃してしまった(13年連続記録がストップ)ことも忘れてはならない。

シュメツァーはチームのプレシーズンキャンプの課題として、中盤での組み立てとファイナルサードでの動きを上げ、ミッドフィルダー、ジョアン・パオロの復帰とストライカーのヘーベルの追加を発表した。ジョアン・パオロは昨年のCCL決勝で後十字靭帯の断裂を経験し、ヘーベルはニューヨーク・シティFCとのトレードで加入し、MLSで70試合に出場し、24ゴール・6アシスト記録している。

「彼はみんなのパフォーマンスを向上させる」とシュメツァーはジョアン・パオロについて語る。「彼のパスの選択肢、パスの仕方、どこにパスするか、など細かいが重要なポイントでチームを向上させている。だから、彼の復帰はすごく心強い。」

「彼がどれくらいプレイできるかは、トレーニングスタッフとの相談になるが、彼がプレイできる全ての時間が、チームが成功をもたらすためには重要になるだろう。」

ヘーベルに関しては、フィニッシュワークが目立つポイントだ。「彼はいいゴールゲッターだ。彼のハイライトを見ればわかる。すごく上手だ。ペナルティボックスの中でのタッチもとてもクリーンだ。」

サウンダーズはこの2人のベテランと、継続性のあるコアメンバーで、クラブをグローバルのステージで新たな高みへ連れて行くことを狙っている。

「代表チームで戦っている時のような誇らしさを感じる」と、ロルダンは語る。「アメリカのサッカーが世界のステージで十分通用すると証明する責任がある。そして、それをまずはワールドカップで見せつけることができたし、その一員でいれたことはすごく誇りに思う。しかし、今度はクラブレベルでそれができるチャンスがきたので、個人的にも、グループとしてもこの大会にはいい態度と勝者のメンタリティで臨むことが重要だと思っている。」

1月からプレシーズンキャンプをスタートさせているシアトルは、2023シーズンの開幕戦となる、2月26日のコロラド・ラピッズ戦にも照準を合わせている。

(原文:https://www.mlssoccer.com/news/seattle-sounders-channel-continuity-responsibility-before-club-world-cup

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