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調整と動作原理
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送信の TX バイアス電流は SET BIAS トリマ―を調整開始前に反時計 CCW に設定しておき、無音声で PTT を押してゆっくり時計 方向に回し電流計が60mA 増加する点に設定します (具体的には例えば PTT を押し、無音声状態で 0.48A であったなら 0.54A まで増加します)。絶対にこれ以上の電流を流してはいけません。 最後に TX IFT を調整し、最大のパワーが出るようにします。詳細は完全版マニュアルを参照してください。
受信部の調整 (RX Alignment) 受信部に関しての調整はすでにほぼ完了しています。ここではオーディオスペクトラムア ナライザを Windows PC で稼働し BFO 周波数の細かなチューニングを試みます。これによ り復調音はクリアに、またさらに重要なこととして、逆サイドバンドとキャリア抑圧が達 成されます。1ページクイックガイドでオーディオ帯域は 350 Hz ~ 2200 Hz と記載しまし たが、簡単に調整方法する方法を示します。 スペクトラムアナライザソフトは多数ありますが今回の目的用には Con, ZL2AFP による ソフトを http://www.qsl.net/zl1an/Software/Spectrum3.zip. からダウンロードし解凍します。 spectrum2.exe をクリックし実行します。画像ではハードウェアの設定を示しています。ス ピーカ出力を白いケーブルで PC サウンドカードのマイク入力に接続します。またアンテ ナ端子はノイズ発生機に接続するかアンテナコネクタに接続してください。12~13.8 V の 安定化電源を接続します。
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下図のスクリーンキャプチャと同じ設定をソフト上で選択しスタートボタンを押してくだ さい。同じようなオーディオスペクトラムが得られるはずです。もし得られない場合は IF GAIN を調整してください。次に BFO 調整用のトリマコンデンサーを回し通過帯域を調整 します。マウス用いてを画面内カーソルを動かすと、周波数とレベルが左下に表示され直 読出来ます。これにより通過帯域の下限と上限を350 Hz~2200 Hz の幅に調整します。こ れより帯域が広くても狭くても下限を350 Hz とするようにしてください。もしアンテナを 接続して調整するときには信号波は用いず、バンドの白色雑音源を利用してください。信 号波を用いるとスペクトルがアップダウンして調整が難しくなります。
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オーディオケーブルを取り外し外部スピーカを取り付けてください。バンドノイズを使っ て RX BPF を調整しバンドノイズまたは信号波が最大になるようにします。夜間は RF ATT 可変抵抗器を右に回して干渉波が無くなるようにしてください。所望の信号波が小さ くなった場合には時計方向に回し IF GAIN を上げます。 次に LO(VXO)に用いている IFT 用コイルで周波数可変範囲を好みの帯域に調整します。 コイルのコアを低く沈めると可変範囲は大きくなり周波数全体が下がります。通常、周波 数上限はあまり変化せず、下限周波数が大きく変化します。周波数が直読できる受信機で 同じ周波数を受信するか、信号発生器を用いて周波数を設定して確認します。 受信時の消費電流は約30mA となります。もしこれから外れている場合にはハンダ付けを 確認してください。
送信部の調整 (TX Alignment) PTT テスト: アンテナにダミーロードを接続します。12~13.8 V/ 3 A の安定化電源を DC IN コネクタに接続します。マイクをコネクタに接続します。PTT を押して全てのリレーが動 作することを確認します。もし動作しない場合にはマイクのコネクタ結線を確認してくだ さい。
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ファイナルアンプ IRF640のバイアス電圧設定: BIAS トリマは CCW 回し切りになっている はずです。電源ケーブルに直列に電流計を接続してください。電流レンジは1A 以上とし ます。PTT を押します。マイクに向かって話さないでください。電流はおよそ0.48A とな ります。ここから SET BIAS トリマをゆっくり60mA 増加する点、0.54A まで回しバイア スを設定します。もしバイアスを急に回しすぎたり、トリマの位置が中点以上になると IRF640(14MHz 版では IRF530)は完全な ON 状態となり過電流で故障する可能性がありま す。基板 V2.1以降ではダイオード位置にある基板ヒューズが危険防止のため溶断します。 送信 BPF の調整と RF 電力測定: 電力系をアンテナコネクタをダミーロードの間につなぎ ます。PTT を押してマイクに大きめの声で話しながら TX BPF IFT を2~3回転回すと送信 電力が1W~10W(14MHz 版では5W)まで急に上昇するところがあるはずです。もし 8W(14MHz 版では4W)以上得られれば充分ですが、もし最大限パワーを出したい場合には 1.0V-pp のオーディオ信号をマイク端子から注入し調整してください。EA2SN によれば DL6IAK による PC サウンドカード用の信号発生ソフトが以下のサイトからダウンロード できます。 http://dl6iak.etonlein.de/projects/2000-07-01.htm もう一つの方法として PTT を押している間、BFO 用に用いる NE602の pin2-3をショート してバランスを崩す方法が有ります。トリマキャパシタ VC を動かし TX BPF がピークに なるようにして使います。調整終了後はトリマを元の位置に戻さないと受信音が劣化します。
動作原理 (Theory of Operation)
其々のステップで機能ブロックの説明は行いましたのでここでは回路全体を理解するため の信号の流れを解説します。 KN-Q7A は2個の NE602A を送受信でも共用するシンプルな回路です。受信時 NE602A の うちひとつは RF 信号を IF に変えるミキサ兼、周波数変換用 LO 発振器、もう片方は検波 器兼 BFO 発振器として働き IF 信号を AF に変換します。送信時には検波で用いていた NE602A は変調器として音声を BFO 信号で変調し IF 周波数に変換します。初段に NE602A は引き続きミキサとして働いていますが今度は IF 信号を RF に変換します。複数 のダイオードスイッチとリレーでこのような NE602A の使いまわしが可能になっています。 受信信号経路: 受信された RF 信号はアンテナスイッチリレーをへて RX BPF に入り不要の 干渉波を取り除きます。次に可変 RF アッテネータを通りミキサとなる NE602A で IF 信号 に変換されます。その後 IF クリスタルフィルタから手動利得可変コントロールされた IF アンプ MC1350を介し、検波器になる NE602A において AF 信号に変換され最後に TDA2822M がスピーカを駆動します。 送信信号経路: マイクロホンでピックアップされた音声は直接 NE602A に入り、BFO 信号 と共に両側波帯のある DSB 波を IF 周波数帯に作ります。クリスタルフィルタを経ること により片側波帯のみの SSB 波となり次の NE602A で VXO LO と混合され運用周波数帯で の RF 信号となります。TX BPF においてミキサの不要成分を取り除き3段の送信アンプを 経て LPF ではスプリアス、高調波を取り除きます。アンテナ切り替えリレーで送信波が アンテナへと向かいます。 回路図 (Schematic Diagram)
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調整はなかなか難しいです。
しかしながら、快適に使うには、この調整は不可欠です。
コイルのコアをじっくり回しながら、送信、受信、が最良になるように調整する。
点検のつもりで、パーツへのドライバーの接触などで、またうんともすんとも言わなくなったり(部品壊れた可能性があります)
そもそも、DE1103で、7MHzのSSBを聞いていても、きちんと言葉が聞き取れるようにチューニングするのが、とても難しいです。
7MHzのSSBそもそも、BCLラジオでもなんとか解読可能なレベルなのですよね…
— はり@OHM (@k2hrm) August 31, 2022
自作で実用になるレベルの調整って、かなり難しいのでは…!!と思い始めてます。
諸事情により、しばらく自作の作業できないのですが、交信、それも明瞭度の高い交信がCS-40Vでできることを目標としております pic.twitter.com/mL8hCTDfF0
しかしながら、完璧な調整がされた状態を目指して、コツコツと頑張ります。
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