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【遊戯王マスターデュエル】Season21前半期の「純クシャトリラ」に関する考察

こんにちは、草間大作です。
久しぶりに訪れた素晴らしいランクマ環境に私のMDモチベが天井知らずです。

何か物申したい一般通過フェンリル

まずはこちらの分布をご覧ください。

数カ月ぶりに訪れた素晴らしい群雄割拠環境に涙が出てしまいそうですが、大体どのデッキにも必ずクシャトリラフェンリルが入っていました。早く採用率を見たいものです。

「こんなにフェンリルが強いなら、フェンリルを擁するテーマ【クシャトリラ】って相当強いんだろうなあ……」(妄想)

結論から申し上げます。

Q.【Season21前期クシャトリラ】とは

A.メンタルダメージを与えてサレンダーを促すデッキです。

日々裏側除外のストレスに晒されている皆様のお叱りを承知で言えば、【クシャトリラ】は現時点でのパワーがかなり低く、系統でいえば確実に勝利を目指せる【ふわんだりぃず】、【神碑】の下位互換に過ぎません。

※筆者はMD専であり、OCGにおけるフルパワークシャトリラをよく知りません。

私は先日マスターランクを踏んだのですが、その際ダイヤ5~3までは【アメイズメントクシャトリラ】という意味不明な構築を。そしてダイヤ3~マスター5まではPUNK等の混ぜ物をしない【純クシャトリラ】を使っていました。

その際【クシャトリラ】の異質な戦闘スタイルに惹かれてしまい、今に至るまで使い続けています。

この記事を読んでいるような方には釈迦に説法かもしれませんが、一応これから触りたいというビギナーの方のためにまずはカード紹介をば。

「クシャトリラ」カード紹介

クシャトリラ・フェンリル

うらら並の採用率があるんじゃないか思われる屈指のパワーカード。

上級クシャトリラ共通の緩い特殊召喚、同名も可能なカテゴリモンスターサーチ、相手のモンスター効果処理後に場のカードを裏側除外と強いことしか書いていない

いつも様々なデッキに出張中の2体のフェンリルに悩まされている方は、「【クシャトリラ】でもこいつはきっとエースなんだろうな」とお考えになると思います。

ですがそれは全くの誤りで、現在の【クシャトリラ】におけるフェンリルは「エース」ではなく「潤滑油」です。

S21前期クシャトリラというテーマは、

盤面に除去を飛ばせるカードがフェンリルしかない
1枚で展開できる初動がフェンリルしかない
③フェンリルが間に入らないと展開が伸びない。

という異常なまでにフェンリルに依存したデッキであり、そのフェンリルはそもそも準制限カードで、テーマ内にフェンリルをサーチするカードがありません。
デッキから除外して帰還させるorクシャトリラ・シャングリラ(後述)でリクルートする等は可能ですが、いずれも特定の組み合わせの2枚初動となります。

出張フェンリルと異なり【クシャトリラ】のフェンリルは「相手ターン中の妨害・後攻時に相手の妨害を吸う」という役割だけでなく「展開中継・シャングリラ(後述)の補助」という役割が増えています。

なので「エース」というよりはむしろその後の展開を円滑に通すための「潤滑油」というわけです。

準制限なので当然2枚採用。

ただし対象耐性持ちがポンと出てくる【ラビュリンス】には手も足も出ないので過信は禁物。

クシャトリラ・ユニコーン

直接盤面には触れませんが、相手の心を折るのはむしろフェンリルよりこちらの方が得意です。
相手のフェンリルを丁度殴り倒せる2500という絶妙な攻撃力も魅力的。

相手のEXデッキに触る極悪な効果と、展開の要である「バース」のサーチ、絶妙な攻撃力のすべてを併せ持つ【クシャトリラ】の真のエースです。

が、単体ではやはり何もできないことに注意。初手に欲しいことから3枚投入必須ですが、重ね引きにもあまり強くありません。

クシャトリラ・バース

現状ユニコーンからの唯一のサーチ先となる永続魔法。

墓地か除外状態のクシャトリラを帰還させる効果と、相手の魔法カードの効果処理後に墓地のカードを3枚裏側除外する効果を持ちます。

クシャトリラの展開・リソース回復の要であり、墓地除外効果も烙印融合等の特定の魔法カードに対して強烈なメタ性能を誇ります

盤面が崩されてもこれがある限り永遠に立て直すことが可能なので、前盤面よりバースを守ることを意識した方が勝率に貢献するでしょう(ユニコーンの効果でルーラー等の展開札ではなくアーゼウスやバロネスを優先して抜く等)

これが初手にないと誘発貫通が大変苦しいのですが、多めに採用すると初手にダブつく確率も上がる困った子でもあります。

「除去のケアになってると思えばまあ……」ぐらいの消極的な理由から3枚採用
逆に言えばそれぐらい【クシャトリラ】の展開は安定しません。

クシャトリラ・オーガ

相手のデッキを上から5枚まで見て1枚を裏側除外、と一風変わった制圧能力を持つ1体。

発動できれば
①トップ解決を許さない
②相手のデッキタイプが分かる
という点でこちらが優勢であればある意味最強の制圧札になります。

クシャトリラ最強の打点2800を備えながらも、惜しくもバロネス等に届かず。
サーチ効果も罠カード(現状対象はプリペアのみ)のため、総じて優勢時には強いが劣勢時にはまるで頼りにならないという極端な性能をしています。

とはいえ実質的なドローロックは本当に強く、オーガで相手のデッキトップを見たおかげで勝ったことも1回や2回ではないです。

クシャトリラネーム持ちは1枚でも多く欲しいので3枚採用。

クシャトリラ・プリペア

現状オーガからの唯一のサーチ先となる永続罠。

除外状態・もしくは手札からのクシャトリラの特殊召喚と、相手の罠カードの効果処理後に相手の手札を確認し1枚を裏側除外できます。

オーガのドローロックと合わせて相当なプレッシャーを与える1枚ですが、発動時に貼っていないといけない関係上、メタりたい筆頭の罠カードである拮抗勝負無限泡影に対して対してほぼ無力なのが惜しいところ。

ラビュリンス等に対しても家具やレディはフリーチェーンのため通りが悪く、主に特殊召喚効果の方を目当てに採用することになります。

カード効果を発動するたびに相手を不利に追い込んでいくという共通特徴を持つクシャトリラを相手ターン中に湧かせることができるのはこのカードとシャングリラだけ。

3ターン目以降にバースとこのカードが揃っていればほぼ勝ちなので、バースの項でも述べましたがバック除去をさせないように立ち回りましょう。

複数引きすると死ぬのでピン差し。

クシャトリラ・ライズハート

場にクシャトリラネームがいれば特殊召喚可、デッキから任意のクシャトリラを除外して相手のデッキトップを3枚裏側除外して自身のレベルを7にする、とクシャトリラの中で1人だけ異質な効果を持っています。

前半効果についてはターン中X召喚しかできない縛りがつきますが【純クシャトリラ】ではあまり関係ありません。

重要なのは後半の効果で、デッキから任意のクシャトリラを除外し、バースによって帰還させることで疑似的なリクルートが可能です。

そのため先行展開でどうしても欲しいのはユニコーン(バース)+ライズハートの組み合わせであり、フェンリルの優先度はそこから一段階落ちます

「増援」に対応している戦士族のため実質4枚まで採用可能ですが、これも例によってダブつくと死に札になります

ですが引きすぎるより引かない方が遥かに問題なので、増援と共に3枚採用。

クシャトリラ・シャングリラ

互いのスタンバイフェイズ時にデッキからクシャトリラネームをリクルート、そしてご存じ相手のカードが裏側除外される度にフィールド封鎖を行う効果を持っています。

クシャトリラのというデッキテーマの個性の象徴であり、相手を“詰み”に持って行けるテーマ内唯一のカード

現状のカードプールでは相手が迂闊な動き方をしない限りはどんなに良い手札だったとしても先攻を取った程度ではほぼ絶対に詰ませることはできないのですが、相手の【クシャトリラ】に対する認識不足を咎めてメンタルを破壊するのがシャングリラの最大の仕事です

優秀な守備力と2度まで耐える破壊耐性も相まって相手の除去を一手に引き受ける特性があり、バウンス、除外等の特殊な除去を持たないテーマはシャングリラが突破できずにじりじりと面封鎖されて詰むことが多いです。

が、現代ではもはやそんなデッキは珍しいため、こちらもどの面を塞ぐかをよく考えなければいけません。ちなみに先行で塞げる面は相手がよほど迂闊なことをしない限り最大でも3つです。

ちなみに先行シャングリラ1体でターンを渡すのは大変リスキー。
うららや泡影をもらった際のこちらの精神ダメージの方が大きいので注意

クシャトリラの病状

上記のカードプールを把握してもらったうえで、【純クシャトリラ】の病状としては私が見たところ
3枚必須カードが多いにも関わらず、同名2枚がダブついた時にアドを生まない。
中途半端なカードプールにより直接的な妨害がフェンリルしかない。
という二点に集約されています。

①については、同じく2枚初動でありながらスプライトブルーが初手に2枚あれば最大展開が可能な【スプライト】との違いを例に挙げればわかりやすいかもしれません。

フェンリル・ユニコーンの2枚被りならまだ「次ターンのリソース」と割り切れるので精神的に楽ですが、もしそれがライズハート、オーガだったらほぼ死に札
さらにサイキックビーストのような補助カード、結界波や拮抗勝負などのピーキーな札を採用していれば、理想の手札を引けない確率はどんどん上がっていきます

さらに②によってもしフェンリルを出力できなかった際の妨害性能が著しく低いため、①のデメリットを無視してでも展開カードを大量に採用する必要が出てくるため、安定性が著しく落ちます

結論

次のパックでどうにもクシャトリラ新規が無さそうなので、【クシャトリラ】の実力がバレる前に愛好家の皆さんはさっさとマスター1に上げ切りましょう。

私と一緒にランクマ環境に憎悪をバラまこうな。

おわりです(倫理観が)

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