マスターランク1達成 今更【ふわんだりぃず】解説
こんにちは。
草間大作です。
僕のティアキンの次に大好きなゲーム「遊戯王マスターデュエル」にてついに新ランク「マスター」が発表され、併せて新パック「クライマックス・オブ・ザ・ショウダウン」も発売されましたね。
軽い条件付きで「フリーチェーンにて墓地の光と闇を除外できる」という共通効果からティアラメタと名高い「深淵の獣」が襲来しました。
また、烙印絡みでも大きく強化が入り、【ティアラメンツ】実装以降鳴りを潜めていた【烙印デスピア】にも復権の兆しが見え始めました。
また、地味に【スプライト】にも強化が入り、展開と妨害効果を併せ持つ「スプライト・スプリンド」や「スプライト・ダブルクロス」の追加により、ブルー準制限の憂き目に遭いつつもはてさて実際のポテンシャルはどうか……といったところ。
※7/1リミットよりジェット、鬼ガエルも準制限に。そんな強いか?
そして待ちに待った新環境、蓋を開けてみれば【烙印ビーステッド】、もしくはそこにティアラを取り込んだ【融合GS】とでも呼ぶべきデッキがあまりにもヤバすぎました。
①誘発貫通力(=テーマ内での捲り性能)
②妨害力
③リソース回復力
の三つの特徴によって無茶苦茶なアドをとりつつ、妨害盤面は強固かつ前後と手札に散っており、拡張性能も高い。
さらに最近再評価され始めたうららや泡影を始めとし、Gなどの汎用手札誘発も標準搭載。60構築にして芝刈りで爆発的なアドを取りに行く型もあります。
一方で【ふわんだりぃず】はと言えば、6/8リミットレギュレーション改定にて「テラフォーミング」がついに禁止となり、さらに7/1リミットレギュレーション改定により「ふわんだりぃず×えんぺん」がなんと制限カード入りとなることが私が2枚目を生成した翌日に発表されました。
そのヘイトの高さからかこれまで散々手痛い仕打ちを受けて来た【ふわんだりぃず】にとってまさに死体蹴りではないかという反応がTwitterではよく見られました。
それがなぜ今期【ふわんだりぃず】なのか……その真っ当な疑問を解説していきたいと思います。
S18後期マスター1達成ふわんだりぃず
なぜ今更【ふわんだりぃず】なのか
まず今期マストで抑えておかなければならないデッキは【烙印ビーステッド】【ティアラメンツ】の2トップ、それに続いて余裕があれば【スプライト】ぐらいまでは意識しておく必要があります。
「勝ちたいなら普通に烙印かティアラ触ればいいじゃん」というド正論はさておき、一戦一戦の負担が重い昨今の融合系のデッキは社会人には少々厳しいものがあります。
そして私が言うまでもなく、ふわん特有の特殊召喚メタ耐性は今環境(特に後攻時)において特筆すべきものがありました。
こちらの思考負担は軽く、相手の思考負担は重くする。
これが今回【ふわんだりぃず】を用いる最大の主旨です。ふわん使いらしい発想と言えますね。
では構築を細かく見ていきましょう。
下級鳥の採用枚数について
いの一番に意識することは「謎の地図規制に伴う事故率増加」のケアです。
私はろびーな3、いぐるん3は基本として、すとりー2、とっかん1のバランスにしています。
これは「旅じたく」のコスト確保が一番大きな理由ですが、相手がアギケルを爆発させてきた際に「すとりー」が全部墓地に落ちると二度と墓地のカードを回収できなくなるというパターンが度々発生したため2枚にしています。
すとりー、とっかんについては正直さらに増量してもいいかと思っているのですが、枠の厳しさから断念。
上級鳥の採用枚数について
えんぺん2、ライザー1、巨神鳥1です。
まあまあテンプレ通り。
※えんぺん規制の影響により、S19からはえんぺんが1枚になります。
えんぺん制限に関して「???」となった方も多いと思いますが、実際運用してみると様々な理由から2枚採用の方が安定することがわかります。
【素引きメリット】
・「いぐるん」への誘発を貫通する可能性が増える。
・サーチ効果にターン1が無いので、初ターンに2回出すことができる時がある(主に未知風+夢の街を揃える)。
・旅支度で飛ばすと「とっかん」が1ターン目で腐らない。
【その他メリット】
・拮抗勝負で裏側除外をもらっても立て直せる。
・アギケルでえんぺんが墓地に落とされても耐える可能性が上がる(ピン差しだとすとりー+とっかんが必要になるので若干厳しい)。
唯一初手に2枚引き(1.2%)したときだけ邪魔になりますが、それすら他の手札次第ではリカバー可能。
総じて誘発をあまり採用しない型やスモールワールド型では2枚採用の方が利益が大きいと判断しました。
1枚でも大きな問題はないのでSRポイントおいしいです。
誘発の採用枚数について
うらら0、増G2、アトラクター2、DDクロウ1、泡影0……。
狂気のバランスに見えるかもれしませんが至って正気です。
まず私のふわんの先行展開への理解として、
①初手ろびーな以外の場合は2枚初動
②とっかん×すとりーの場合は展開不可
という特徴から、「マルファ+1枚を必要とする2枚初動」「ソフィア×イレーヌの組み合わせでは展開不可」という特徴を持つ【エクソシスター】に初動率は近いと考えました。
しかし下級エクソとは異なり、下級鳥には一切の妨害・拘束効果がありませんし、「夢の街」が素引き出来ていたとしてもあれはほぼ展開に成功しているのが前提の罠です。バディスやリタニアがあれば展開に失敗しても妨害が可能なエクソとはそこが異なります。
なので意地でも2枚初動を揃える確率を上げるべく、全体方針として手札誘発は極限まで減らして後手捲りに特化した方がいいと判断しました。
ふわんだりぃず×特化ん(激寒)
アトラクター、増G
上記で方針は決まったのであとは誘発の優先度の問題ですが、まず必須枠としてアトラクターと増G。
アトラクターは先後問わずトップメタに刺さる上、
・こちらが使用した旅じたく等が直接除外されることで「とっかん」による回収がしやすくなる
・「相手ターン中にライザーを用いてアトラクターを自分のデッキトップに戻して再利用」というテクニックがある
・えんぺん2枚体制の場合、墓地のえんぺんに墓穴を撃たれて無効になる裏目をケアできる
等々の事情からふわんは全デッキで一番アトラクターをうまく使えます。
アトラクターが闇属性なため各種ビーステッドの的にこそなりますが、アトラクター適用下で出てきたビーステッドなど、ふわんにとっては何の影響もありません。
よって制限限界までフル投入。
増Gも最強誘発ではありますが、アトラクターとややアンチシナジーの感がある上にふわんの展開自体に寄与しないため2枚に。
後手の場合は主に「自ターンが来る前に相手のうららを弾いておく」という役割があるので、うらら撃たれたら逆にニッコリ。墓穴で弾かれると舌打ちします。
灰流うらら
次にうららですが、あらゆる誘発をモロに受けるエクソシスター等と違い、Gを弾く必要がないふわんだりぃずではうららの役割が1つ減ります。
また今期うららの大事な役割である「烙印融合」へのカウンターについても、ふわんはミラジェイドを一切苦にしないため放置可能です。
ミラジェイドで落とされるアルビオン等についてもふわんならエンドフェイズまでに触りやすく、リソースを着実に削っていけるので問題なし。
展開にも寄与しないのでうららは0。
DDクロウ
DDクロウは今期も相変わらずいぶし銀の活躍で、かつ旅じたくの弾にもなるため必須枠ではありますが、
①ろびーなによるサーチが可能
②このカードより遅いとはいえ、すとりー、ライザーでメインギミックから墓地に触ること自体は可能(対烙印はこの速度で充分)。
なことからそこまで必要というわけでもないため1枚採用です。
ろびーな、いぐるんが揃っている上振れ展開の場合は積極的にサーチしましょう。
無限泡影
S18の泡影を撃つ先は主にキトカロスか融合体のルベリオン、もしくはギガンティック等になるかと思いますが、先述の通りミラジェイドは放置でよく、キトカロスについてはやや重いですがその後出てくるルルカロスが全くふわんに刺さらない上にサリークも旅じたく等でケア可能っちゃ可能です。ギガンは仕方ない(諦観)。
後述しますが、拮抗勝負と相互補完の関係にある月の書の方が優先度が高いと判断したので不採用に。
こだわりのカードたち
拮抗勝負、月の書
誘発をほぼ採用しないので、必然的に後手捲りを拮抗勝負の成功体験に全て委ねることになります。一応壺が多いので拮抗を引き込むこと自体は他のデッキよりも楽です。
6飛ばし金謙込みで後手に拮抗がある確率は43%で、強謙、強金が絡むパターンもあるので実際はもっと高いです。
壺が強く使えるデッキの拮抗勝負は強い(確信)
そもそもデビフラ禁止によって融合系に対する拮抗勝負の通りやすさ自体が向上した上、相変わらずトップメタ全てに刺さるのでバトルフェイズをあまり重要視しないふわんで採用しない理由がないです。
烙印に対しては後続を完全に削れるわけではないので油断は禁物ですが、半永続的なリソース回復手段は削り取れます。そうなったら最後、リソース勝負ならふわんは絶対に負けません。
そしてその拮抗勝負と相互補完を成すのが月の書です。
まず拮抗を投げた後に場に残った妨害モンスターを裏側にすることでその後の展開をスムーズに進められるというベーシックな使い方。
そしてバロネスを立てるタイプのティアラや、スプライトキャロットなどが場にいて拮抗を投げにくい際には、それらに月の書を投げることで拮抗勝負を通す、という動きをすることができます。
※最新のスプライトではエルフのリンク先にスプリンド+マスカレーナを並べるのが主流のため、キャロットがいたとしても月の書の対象に取れる場合が多いです。
つまり、「月の書と拮抗勝負はどちらを前後で使っても相互に弱点を補い合う」ためシナジーがあります。
そして月の書に関しては、ふわんに撃たれた泡影やヴェーラーを躱すというふわん使いにとってお馴染みの展開補助としての使い方があるほか、【スプライト】や【エクソシスター】等に特に強い妨害札としてカウントすることも出来ます。古のカードなのでターン1制限もなし。
特に拮抗勝負・月の書・アトラクターの3枚とシナジーするというのは今期【ふわんだりぃず】というテーマを使う大きな利点の一つであると考えているため、それぞれ限界まで採用。
ジャック・イン・ザ・ハンド
実質ろびぃな以外のふわんをサーチできるカード。
ミラーだと相手にろびぃなを与えてしまうのでだいぶ厳しいですが、遭遇率的にメリットの方が大きいと判断し採用へ。
地図の代わりとしてはあまりにも頼りないですが、それでもこの枠を初動にしておかないとだいぶ苦しくなるため2枚差し。
この枠をスモールワールドに変えると中継点として豪雨の結界像やヴェーラーが採用できる上にろびぃなが確定サーチできたりするものの、「中継と旅じたくとのシナジーの無さ」や後手捲りカードが減ることがどうにも気になったのでメインデッキの枠を喰わないジャックを選択しました。
デメリットとしては【ドライトロン】亡き今このカードを使用した瞬間に即ふわんバレすること。
たまーにここにうらら撃ってくれる優しい人がいたりします。
採用を検討しているカード
三戦の才
地図を削られたふわんでは、3枚採用が再び標準となりつつあるうららによって死ぬことがあまりにも多く(初手5枚にある確率33%)、拮抗を引けない時の後手捲りにも貢献する1枚。
こちらがアドバンス召喚を展開の軸にしているのでコントロール奪取との相性も◎……と思いきや、その時にはすでに通常召喚権を使っているパターンの方が多いため微妙に噛み合わない時も多いです。
となるとメインで使う効果は「2ドロー」か「ピーピングハンデス」なのですが、これがまた各種壺のデメリットと微妙に噛み合わなかったり、展開失敗したふわんのフォローとしてはあまりにも頼りなかったり。
さらに「ろびぃな召喚にうらら撃たれてから三戦で2ドローしたとしてえんぺんまでいけるか?」と自問自答したときに「地図1ふわんではあまりにも期待値が低い」と結論づけたため今回は採用を見送っています。
ただもちろん全く使えないカードではなく、特にこちらのメインアトラクターにチェーンして増Gを投げて来た相手をピーピングハンデスによって絶望に陥れることが出来るのは大きいです。
いずれも強力な効果な上に先後共に役割があるのは事実なので全然採用圏内ではあるんですが、他のデッキほどにはうまく使えないな、という所感。
ふわんだりぃずと怖い海
普通に書いてあることおかしいだろこれ。
「チェーンに乗らない特殊召喚」にしか反応できないのが融合環境である今期では玉に瑕なのですが、それを差し引いてもバグレベルのカードです。
ティアラではバグースカやヴェルズビュート、リダン等の成立した瞬間に効果が適応されるエクシーズに対して。
烙印に対してはアナコンダや(あまりやりたくないけど)ビーステッドの方のルベリオンに反応出来たりできます。
いずれにしても発動できた瞬間にターンスキップにほぼ等しい打撃を与えられるので、チャンスがあればすぐに発動した方がよいと思います。
ところが大融合時代の昨今、その発動のチャンスが全くと言っていいほどありません。
ティアラ相手ならまだ使えなくもないんですが、烙印には本当に打ちどころが全くない。ビーステッド実装後、皆さんもう使い飽きたのかティアラの使用率が私の予想を遥かに下回っており、怖い海が腐る場面の方が多くなってきました。
噂に聞く【クシャトリラ】とやらが来れば出番はあるかなと思いますが、現状では保留かなと。
墓穴の指名者
うららと似た事情ですが、増Gを弾かなくていいふわんでは墓穴のバリューが他のデッキより減っています。
ただ相手のうららや後攻時のメルクーリエ、赫の烙印が重いので欲しいタイミングは結構あるんですよね。
欲しいのと腐るのと半々ぐらいなので、恐らくえんぺん制限後は墓穴が1枚入ってくるのではないかと思います。
最後に
【ふわんだりぃず】、テラフォ禁止やえんぺん制限でさらに弱体化して数を減らしたと思っていますよね?
増Gをライザーでデッキトップに戻されたときの絶望感がたまらないですよね?
私たちふわん使いは皆様のストレスをおかずにご飯を食べています。
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