2019年プロ野球ドラフトを予想する
プロ野球ドラフト会議がいよいよ明日(10月17日)に迫ってきました。ちょうど10年前はドラフト会議を聴くために大学の食堂にラジオを持ち込み、菊池雄星を6球団競合の末に引き当てたときは思わず絶叫しました。というのを先日の台風に備えてラジオを引っ張り出してきたときに思い出しました。あの頃はradiko(サービス開始2010年)なんてなかったんだよなあと懐かしく思い出しながら。
というわけで今年の埼玉西武ライオンズのドラフトを予想したいと思います。ドラフトマニアにとっては事前にああだこうだと言っているときが一番楽しく、実際に当たるかどうかは二の次で(当たるわけないので)気楽に予想します。正直に言うと本当に下記のようになったら失敗ドラフトとして叩かれると思います。
ドラフト指名予想
1位 佐々木 朗希大船渡高 投手
外れ1位 河野 竜生JFE西日本 投手
2位 韮澤 雄也花咲徳栄高 内野手
3位 蝦名 達夫青森大 外野手
4位 小又 圭甫 **NTT東日本 投手
5位 **鈴木 寛人霞ヶ浦高 投手
6位 小久保 気西濃運輸 投手
7位 笹川 晃平 東京ガス 外野手
8位 松田 亘哲 名古屋大 投手
育成1位 長谷川 凌汰BCリーグ新潟 投手
育成2位 阿部 陽登 日立製作所 投手
育成3位 喜多 亮太BCリーグ石川 捕手
埼玉西武ライオンズは佐々木朗希(大船渡高)の1位指名を事前に公言しています。大船渡高の佐々木、星稜高の奥川恭伸、明大の森下暢仁のビッグ3のうち、当初は森下に行くと思われていましたが徐々に佐々木の記事が増えてきたあたりからこれは佐々木だなと感じていました。よく奥川と比較されて未完の大器のように言われていますが、フォームも変化球も完成度が高く、そんなに育成が難しいとは感じていません。是非ともクジを引き当てて菊池雄星の再来を期待したいと思います(なお大石)。
1位がこの3人に集中する(中日以外)ことは明らかなので、より重要になってくるのは外れ1位です。2017年のドラフトで田嶋大樹(オリックス)を外して同じ左投手だからというだけで齊藤大将に行ったようなことは避けてほしいです。1位が佐々木だとしてもやはり即戦力投手が欲しいだろうということで外れ1位で河野竜生を予想しました。先発だと榎田みたいな球速に留まるのでリリーフになるのではないかと思います。本当はドラフト1位は先発に割きたいところですが、今井、髙橋光成、多和田のバウンスバックに期待してリリーフタイプにしました。河野は高卒社会人かつ高校のときは注目候補ではなかったので、十分な伸びしろがあるのも魅力的です。
2位の韮澤雄也は異論噴出だと思いますが、今の西武において重要なのはとにかく「プレミアムな内野手」です。二軍では山田、綱島、呉あたりが内野を守っていますが、正直誰ひとり一軍戦力になる気がしません。レギュラーを取れるとしたら西川愛也くらいです(彼も内野は無理で外野にコンバートされると思っています)。最初は無難に守れて戦力として見込めるオリックス福田タイプの社会人内野手がほしいなと思っていたのですが、やはり取るべきは上位でしか取れないプレミアムな内野手です。
去年は小園(広島)、根尾(中日)、太田椋(オリックス)と3人の高卒内野手がドラフト1位を手にしました。今年も高卒内野手のドラフト候補は頭数はいるのですがそれぞれにメリット・デメリットがあり、スカウトの眼力が大事になってきます。西武は森敬斗(桐蔭学園)に注目しているようですが、森と紅林弘太郎(駿河総合)は外れ1位で消えそうなので、地元埼玉の花咲徳栄の韮澤を指名してみました。遠藤成(東海大相模)と武岡龍世(八戸学院光星)はややシーリング(最も成長したと想像したときの上限)に欠け、上野響平(京都国際)は他球団のほうが高く評価しているかなと思います。ただ韮澤もドラ2レベルかと言えばうーん……。
3位では青森大の蝦名達夫を予想しましたが、これはかなりの賭けです。西武ファンにはおなじみ富士大や八戸学院大と同じ北東北大学野球連盟、青森大からは細川亨を自由枠で指名したこともあり、西武は早くから注目していました。完全なポテンシャル型で、身体能力は高そうですが守備も打撃も粗いタイプです。そのためFAで秋山が抜けたあとの即戦力としては考えていません。地方大ということでこっそり4位以下で指名できれば万々歳なのですが、どうも他球団に取られることを警戒して3位に繰り上げそうな気がしています。東北、身体能力型、ドラフト3位といえば外崎。彼のように大成してくれるといいのですが。
4位と6位ではリリーフの即戦力として社会人投手を指名しました。リリーフは何枚いても困りません。NTT東日本の小又圭甫は場合によっては外れ1位もあり得た実力者で、西濃運輸の小久保気は速球が魅力です。この2人はもっと上位で消えるかもしれません。いずれにしろ社会人リリーフは間違いなく誰かしら指名するので、平井が5位で取れたような成功を願っています。
5位では私がイチオシの霞ヶ浦の鈴木寛人を指名しました。最速148km/hでフォームが綺麗、身体をこれから作れば間違いなくいいピッチャーに成長すると思います。甲子園では履正社にボコボコにされて敗退しましたが、むしろそのことで評価がスリップして下位でとれればおいしいなと思って見ていました。
評価がスリップといえばこの人、東京ガスの笹川晃平。 東洋大でドラフト上位候補と言われながら指名されずに社会人に進み、ドラフト解禁の昨年も指名されませんでした。毎年評価が下がり続けていますが、地元浦和学院で3度甲子園に出場したこともあり、地元で成功してくれる期待の意味を込めて下位で取ってみたいです。秋山の穴埋めという役割もありますし。
名古屋大学の松田亘哲は高校ではバレー部で大学から硬式球に触った異色の投手です。それでも左で148km/h出るので、何年も活躍するイメージはないですが一瞬でもワンポイントで輝いてくれればという感じです。なぜか西武のスカウトが熱心に見ており、単純に実力だけ見れば育成でも取れそうな選手ですが、名古屋大から育成では失礼にあたる(?)ので本指名しました。
そして今年から「三軍」を創設して育成に本腰を入れるという驚くべきニュースがあったので、育成は多めに(5人くらい?)指名するものと思われます。
指名しなかった選手について
まず捕手は指名しませんでした。今年は森の控え捕手でとても苦しんだので大半のファンは大社捕手を指名すると思っているでしょうが、岡田が復帰したり高城を拾ったりすれば問題なく、一軍での控えを前提に下位で大社捕手を取ってもすぐには控えとしては使えないと思っています。それならば高卒を取って将来の正捕手として牧野とともに鍛えたがいいと思います。ここはフロントがどう判断するかです。ただ去年に続いて育成で補充するのはありだと思います。
私は六大学をずっとウォッチしているのですが、六大学の野手にはあまりいいイメージがありません。今年だと慶應の柳町と郡司、法政の宇草、早稲田の加藤あたりが上位候補として報道されていますが、マスコミに六大学出身者が多いので報道されやすいという面もあると思っています。実力がまったく同じ選手が慶應と地方大にいたら後者のほうがドラフトで低い順位で取れるでしょう(伊藤隼太(阪神1位)とか岩見(楽天2位)とか……)。西武の地方大戦略は間違っていないと思います。ここ数年は確実に毎年一軍で使える選手を当てているので今年も楽しみです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?