見出し画像

2019年最強のグミは何か!?

 2010年代を振り返るとき必ず皆さんの頭の中に思い浮かぶものがあるはずです。そう、グミです。

 2010年時点でグミの市場規模は約280億円、対してガムは1150億円。実に4倍もの開きがありました。4倍ですよ4倍。グミはガムに対してまったく太刀打ちできる相手ではありませんでした。それがこの10年間でグミは毎年2桁成長を続けてついに500億円に到達。一方でガムはライフスタイルの変化によって敬遠され激しく凋落し、2024年には両者は逆転すると予想されています。まさに2010年代はグミの時代でした。

無題

 GOCHIグミ(2013年、明治)やタフグミ(カバヤ食品)のような食べごたえのあるグミが市民権を得た一方で、あの古参の果汁グミ(明治)も2011年に大型リニューアルを施し、ジュレ入りの新商品を出したりして攻めの姿勢を貫いていました。そしてここ10年で最大の衝撃はコロロ(2014年、UHA味覚糖)。発売されたときは「これはすぐ消えるだろうな」と思っていたのですが今やガッチリとコンビニの限られた棚を占拠するようになりました。

 2019年もさまざまな新商品が出たので振り返っていきたいと思います。

1位 ペタグーグミ(ノーベル製菓)

画像1

 2019年のグミ界を制したのは文句なしでペタグーグミです。発売されるや否や情報感度の高いグミクラスタの間で話題沸騰となり、都内のコンビニでは早々に売り切れたところも数多くありました。今年のペタグーグミフィーバーはすさまじいものがありました。今はブームは落ち着きましたがコンビニで見つけたらすぐに買ったほうがいいです。

 近年のグミ界は食べごたえを追求するものと柔らかさを追求するものの二極化が激化しています。硬く噛みごたえのあるグミは厚みがあり粉がついています。あの粉ってなんなんでしょうね。そんな中でペタグーグミは独自路線を突いてきました。非常に噛みごたえがあるにもかかわらず薄いシート状という今まで見たことのない形状で、しかも粉がついていないのです。これは盲点でした。ブルーオーシャン戦略です。

 ペタグーグミは一反木綿のような顔をしていますがその実力を侮ってはいけません。空いた穴が絶妙な食感を生み出し全体的な噛みごたえもちょうどよく中枢神経を刺激してきます。ノーベル製菓はサワーズというエースが一人で支えているワンマンチームなのですがペタグーグミをダブルエースに育てていってほしいところです。あまりに好評のため2020年にコーラ味に加えてレモン味が発売されるらしいという未確認情報があります。

2位 4Dグミ(クリート)

画像4

 グミクラスタ外の人はクリートという会社名を聞いたことがない人もいるかもしれませんのでぜひこの機会に覚えておいてください。今年は「平成グミ」というパッケージに「平成」と書いてあるだけの異常なグミを発売して一瞬話題になりました。

画像8

 そんなクリートが今年11月下旬に発売したのがこの4Dグミ。果物の色・形そっくりに再現した立体型のグミです。とにかく可愛いし綺麗。子供も喜ぶし、うまく撮ればジュエリーのようにキラキラに映るのでインスタ映えもバッチリ。時代の趨勢を的確に捉えた素晴らしい商品です。味の方もしっかり果汁感が再現されています。パイナップルのほうがやや硬めです。

画像5

3位 ふってふってグミ(カバヤ食品)

画像6

 気持ち悪いパッケージですね。カバヤが今年3月に4種類の新商品を同時投入したうちのひとつです。どう見ても出落ちな顔をしていますが第一印象最悪なところから上げてくるタイプです。

 中のグミはオレンジ味、グレープ味、メロン味の3種類で、付属の「ミラクルひんやりパウダー」をかけると炭酸飲料のような爽やかな味に変化します。これがハマりました。グミクラスタの間でもあまり話題になっていなかったのですが意外とこういう遊び心のあるコンセプトのグミは少ないんですよね。冷凍庫で凍るくらいまで冷やすとさらに化けます。

画像9

 9月にリニューアルしてパウダーがレモンスカッシュ風になるとともに、パッケージの顔から狂気が薄れてマイルドになってしまいました。

4位 グミモッツァ(ブルボン)

画像3

 勇気を感じる新商品でした。マシュマロとグミとガムの間のようななんとも表現しにくい食感。触った感じはフワフワしていますが中はやや硬めで、食べ進めていくと泡が消えていくような不思議な感じ。他の何とも似ていない感覚なのでハマる人はハマると思いますし、実際友人が箱買いして毎日食べていました。モッツアレラ感は特にないので商品名は再考したほうが売れるかもしれません。

 コンビニグミ界の厳しい棚の取り合いに勝ち残ってスタンダードになる感じは残念ながらないのですが、さけるグミとかいう謎のグミも勝ち残っているのでどうなるか分かりません。ブルボンはフィットチーネグミという根強い人気を持つグミを有しているので安泰なのですがこのへんでもう一発ヒット商品を生み出したいところ。

5位 タフグミ ザ・カクテル(カバヤ食品)

画像2

 12月にファミリーマートで限定発売されたばかりのタフグミの新商品です。モヒート味とスプモーニ味の2種類が入っており、ちゃんとカクテルの苦味が表現されていて好印象です。カバヤはグミ界の2つの潮流である「柔らか系」(ピュアラルグミ)と「硬め系」(タフグミ)の定番をしっかり押さえた上で意欲的に新商品にトライしており、こういう姿勢はグミクラスタとして好感が持てます。

選外

・タピるGUMMY(ノーベル製菓)
・タフグミ ドライ(カバヤ食品)
・つぶグミ オールスターズ(春日井製菓)
・はちみつりんごC/レモンCグミ(カンロ)
・フルーツ缶グミ(カバヤ食品)
・平成グミ(クリート)
・カンデミーナグミ ハニーレモンソーダ(カンロ)
・カンデミーナグミ 激アツマジックイリュージョン(カンロ)
・フェットチーネグミmini プロテイン グレープ味(ブルボン)
・ジュレピュレ オリエンタルフルーツミックス(カンロ)
・たたかうマヌカハニーグミ(カンロ)
・コトットグミ はちみつ仕立てのピーチ味/はちみつ仕立てのベリー味(カンロ)
・ピュアラルグミ キウイ味/メロン味(カバヤ食品)
・タフグミ 梅(カバヤ食品)
・Dole まるで生食感グミ もちもちバナナ(不二家)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?