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【電験・技術士】コロナ放電とその対策

コロナ放電とは

電線に加わる電圧が大きくなり、電線の電位の傾きが一定の値(コロナ臨界電圧)を超えると空気の絶縁が失われ電線表面から放電が発生する。
これをコロナ放電と呼ぶ。
(コロナ臨界電圧は、湿度が高く、気圧が低いほど低くなる。)

コロナ放電による障害

1.コロナ損

コロナの発生により電力損失を生じ、送電効率が低下する。

2.コロナ雑音

コロナ放電で発生するコロナパルスにより雑音電波が発生し、ラジオやテレビに障害を与える。

3.誘導障害

コロナによる高調波により、第3高調波は中性点電流として流れるので、中性点直接接地方式の送電線路の場合、付近の通信線に誘導障害が発生する。

4.コロナによる化学作用

コロナ放電により電線の腐食が発生することがある。

防止策

1.等価断面積を大きくする

電線の実効的な直径を大きくすることで発生を防ぐ
電線の太線化や多導体の採用

2.電線表面の電界強度を小さくする

電界強度を小さくするために、線間距離を大きくする
取付金具の突起部をなくす

3.遮蔽線の設置

コロナ放電が発生しても誘導障害が発生しないよう、通信設備に対しては遮蔽線を設置する


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