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【電験・技術士】再生可能エネルギーの特徴、技術的課題と対策

再生可能エネルギーと従来の電源を比較したときの特徴

1.エネルギー密度が小さい
2.出力が天候や時間帯に依存し、出力変動が大きい
3.発電コストが高い
4.導入量が地域によって偏っている

大量導入にあたっての技術課題と対策

(1)軽負荷時の需給調整能力不足

 電力系統では需給が同時同量であることが求められる。再エネ電源が大量に導入されると、火力発電所の停止・出力抑制が必要となる。軽負荷時は余剰電力が発生しやすく再エネ電源も出力抑制が必要になる。
この対策として下記のようなものが挙げられる。

・軽負荷期の需要創出
 電気自動車や家庭用蓄電池の充電により余剰電力を消費、蓄電する
揚水発電の活用
 揚水により、余剰電力を水の位置エネルギーに変換して貯蔵する
・電力貯蔵装置の設置
 系統用蓄電池の設置により余剰電力を貯蔵する
 NAS電池やレドックスフロー電池といった電池があり、実証実験が行われている

(2)送配電設備の容量不足

 再エネ電源が偏在しているために、発電設備と需要地が離れていることが多い。また、再エネ電源は僻地や山間地に建設されることが多いため、導入量が多くなると従来の送電系統、地域間連系線の容量に不足が生じる。
対策としては
・将来の再エネ電源導入量を見越した送配電設備の更新、整備
方針としては電力広域的運営推進機関よりマスタープランが示されている。

(3)配電線の電圧上昇

 需要家に分散型電源が導入され配電線に逆潮流が発生する。逆潮流を考慮しない設備構成となっている系統では、逆潮流により受電点電圧が適正電圧(標準電圧100Vでは101±6V)を逸脱する恐れがある。
・無効電力補償装置(SVC)や自動電圧調整器(SVR)の設置
 配電線路途中にSVC、SVRを配置し電圧を適正範囲に調整する
・配電線の太線化による低インピーダンス化、別フィーダの新設
 電線の太線化でインピーダンスを下げることで電圧上昇幅を抑える、またフィーダを分けることで1フィーダ当たりの逆潮流を減らすことも有効となる



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