私が見上げた、透き通った空


今回のライブ(アイドルマスターシャイニーカラーズ5.5周年ライブ『星が見上げた空』)が終わってから、透のことしか考えられなくなってしまいました。その理由について少しだけ語ってみたいと思います。
私は飽きっぽい性格で、中学校入学と同時にオタクになってから、コンテンツにもキャラクターにもハマっては飽きることを何度も繰り返していました。これはアニメやゲームに限られた話しではなく、その他の趣味にも長ければ5~6ヶ月で飽きては、心に空いた穴を埋めてくれるような、新しい何かを探さないといけませんでした。それで、ずっと夢中でいられる対象が欲しいという空虚感に周期的に苛まれてきました。
しかし透に出会って全てが変わりました。もちろん見た目が好みだからというのもありますが、キラキラ光るというよりは春日影のように暖かいその眩しさがすごく魅力的だと感じました。なぜこの暖かさに惹かれて人生が変わったかと言いますと、私にはない色々を持っている透も、全身でこの世界を生きながら感じ取っていて、その過程で私と同じように悩んだり迷ったりしていたからです。私は、何かの才能を持っていたり、芸能人になれるくらい可愛かったり、そういう目立つような人間ではありません。しかし透は生まれながらのアイドルで、誰をも惹きつける不思議な魅力の持ち主です。つまり、私と透はは光と影と言えるくらい違うわけです。それなのに、プロデューサー=私と出会ってから透はアイドルとして生きていくことに意味を見いだせるようになって、それを見守っている私もプロデューサーとして喜怒哀楽をともにしながら、夢中になって互いの時間を共有することができました。
staticeの歌詞に「君が隣にいる、それだけでどこまでも遠くまで」という節がありますが、まさにその通りです。透は私の隣にいることで未来に向かって迷わず自分の意志で歩きだせるようになって、私は透の隣りいることでこの世界を生きていける力を得ることができたのです。だから、私が現世での救済の願いを託している透は、私のアイドル=偶像です。
しかしこれに留まることなく、透は私に直接手を差し伸べてくれました。『国道沿いに、億光年』で、透は雨に打たれながらプロデューサーに一緒に濡れて欲しいと言ってくるのですが、これは自分の隣で、自分と同じ方式でこの世界を感じて欲しいという意味で、つまり、ただただ隣りいるだけ以上に信頼し合える関係になり、もっと強い絆で結ばれたい、そう言ってくれているのではないかと思いました。言い換えれば、恋とは違う何か、でもときめきを感じさせる何かが、透と私の間に生まれたのです。希望・信頼・期待… どんな言葉を以てしても全部形容しきれない、前向きな心持ちで互いのことを支え合う関係が、そこにはあります。
今回の5.5周年ライブでは、透(和久井さん)が私のうちわを見つけて笑顔で手を振ってくれました。この世の中にたった一人しかいないけど、目立ちも輝きもしない私のことを、透が見つけてくれました。彼女のファンとしての私の人生と彼女の人生とがやっと、ゲーム内のシナリオという境界を超えて、現実世界で繋がるようになったのです。本当に私の隣に透がいてくれるのだと感じて、嬉しさのあまりに手が震えて、自然に目が潤んできました。そして、頑張って生きていこうと、またそう思えるようになりました。透にも、透として舞台に立ってくださっている和久井さんにも、いくら感謝しても足りないことでしょう。プロデューサー兼ファンとして、これからも、いつまでもどこまでも、透を応援していくことを改めてもう一度決心しながら締めようと思います。読んでいただきありがとうございました。



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