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第1回 柔整理論 2021.4.5

皆さんこんにちは(^^)

今日は柔整理論について解説していきましょう。

柔整理論は国家試験250問中、

必修で32問+一般問題55問の合計87問出ます。

87 / 250 =34.8% です。

「柔理を制する者は国試を制す」

と言っても過言ではありません。

それではやっていきましょう(^o^)

問題1.病的骨折の誘因となる基礎的疾患で誤っているのはどれか。第22回
1. 軟骨無形性症
2. 骨形成不全症
3. 上皮小体機能亢進症
4. 骨粗鬆症

基本的な問題です。【1】が答えです。

教科書の記載としては、

病的骨折とは、

「基礎的な疾患で骨が脆弱なとき、正常な骨では骨折が起こりえない程度わずかな外力で発生するもの」

と書いております。

ここまでは皆さんも大丈夫かと思いますが、
局所的要因なのか、全身的要因なのかを問われるといきなり難易度が上がったように感じます。

でも、簡単に覚えましょう(^^)

キーワードさえ押さえておけば取りこぼしは起こしにくくなります!

キーワードは、

「症」や「病」がついていると全身的要因になります!

ただ、例外として、パジェット病は変形性骨炎ともいいますので、ここだけ気をつけてください。

それでは次の問題です。
問題2.疲労骨折で正しいのはどれか。第25回
1. 主症状は患部の疼痛である。
2. 病的状態が基盤に存在する。
3. 1回の外力でも発生し得る。
4. 上肢骨の発生頻度が高い。

疲労骨折とは?

疲労骨折は臨床に出た時によく遭遇するものです。【1】が答えです。
疲労骨折を見逃してそのままプレーをさせてしまうと、完全に折れてしまう例もありますので、見逃し厳禁です。

元気にバリバリスポーツする学生でも起きるものなので、病的なものではありません。

特に下肢に起こることが多くホップテスト陽性(ケンケンで痛みあり)や、損傷している部分に圧痛があったり、エコーで診てみると骨表面がボソボソ(不整像)に見えたりと判断するのにヒントを示してくれています。

以下にエコー画像を示しておきます。

画像1

マラソン愛好家の50代女性の脛骨近位の疲労骨折です。

何度も何度も外力が加わり、それに耐えきれず少しずつ損傷していくイメージです。

栄養不足も疲労骨折を引き起こす要因だと考えます。

そのあたりは生理学の時に話しましょう(^^)

それでは最後の問題です。


問題3.骨損傷における急性塑性変形で正しいのはどれか。第25回
1. 小児の長管骨にみられる。
2. 骨挫傷が原因である。
3. 骨軸に平行な骨折線を認める。
4. 骨の海綿質部分に発生する。

急性塑性変形とは?

教科書の記載だと

「橈骨骨折時の尺骨に、脛骨骨折時の腓骨にみられる」

との記載もあります。
よって長管骨に発生するため【1】が答えです。

しかし、注意して欲しいのは、モンテギア骨折でも起こるということです。

モンテギア骨折の際には以下のようになります。

画像2

参考:尺骨急性骨塑性変形を伴った小児Monteggia脱臼骨折の1例
水野 祥寛ら(日本医科大学整形外科)(2018)臨床雑誌整形外科69巻1号

正常像ではMUBはほぼ0に近いですが、橈骨頭脱臼をしている右は4.1mmになっています。

また、X線では骨折線を認めないが、経時的に仮骨が出来るとの記載もあります。

以上です(^^)

エコーに関しては詳しく解説してくださる先生がいますので、こちらがおすすめです!

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さて、今週から新学期のスタートしているところもあると思います!

頑張っていきましょう!

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