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第2回 一般臨床医学 2021.4.9

皆さんこんにちは(^_^)

さて一般臨床も2回目!
問題見るたびにこれも話したい、あれも話したいと思っていますが、
基本的なところから押さえていきましょう!

問題1 パーキンソン(Parkinson)病に特徴的な姿勢はどれか。2014(第22回)PM13
1. マン−ウェルニッケ姿勢
2. 前かがみ姿勢
3. 脊柱前弯姿勢
4. 後弓反張

今回もまずは総論的なお話です。
総論と各論って皆さんわかりますか?
簡単に書くと、

「この症状があれば考えられる疾患は何?」⇒ 総論

「この病気には○○が原因でなって、こういう症状が出る」⇒ 各論

こんな感じです。

柔整理論でも総論・各論があり、骨折の固有症状は??は総論で、上腕骨顆上骨折は肘関節を伸展位で…と話していくのが各論です。

パーキンソン病の特徴姿勢は前かがみ姿勢ですので、答えは【2】です。
パーキンソン病の細かい話はまた後日しましょう(^^)

では他の姿勢について簡単にまとめていきます。

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問題2 間欠性跛行を起こしやすいのはどれか。2001(第9回)PM2
1.環椎・軸椎脱臼
2.腰部脊柱管狭窄症 
3.先天性股関節脱臼 
4.変形性頸椎症

答えは【2】です。

歩行・跛行については書くとちょーーーーーーーながいのですが、リマインドのために全てまとめていきますよー!


●疼痛性跛行

 ⇒痛みのある側の足を注意深くつき、接地時間を短くする。
これは皆さんも経験ありますよね?痛い足では普通の歩行が出来ないです。


●間欠性跛行

 ⇒バージャー(ビュルガー)病(閉塞性動脈硬化症)
  歩行途中で歩けなくなり、休むと姿勢にかかわらず回復する。
 ⇒脊柱管狭窄症など
  歩行途中で歩けなくなり、前かがみで休むと回復する。

この二つの比較はめちゃくちゃ大事です!
普段臨床で診ている患者さんでもよく脊柱管狭窄症と診断された方を診ることがあるのですが、どのくらい続けて歩けるか?長い距離歩けるか?を聞いてみると「歩くのは問題ない」とおっしゃることもあります。
あれ、それって…と思うときもありますが、キーワードとしては「長く歩けるか」です。もちろん症状はこれだけではありませんが、かなり重要なことなので、覚えておいてください。


●トレンデレンブルグ歩行

 ⇒ 発達性(先天性)股関節脱臼、中殿筋麻痺、大転子高位
 患側で片脚立位をしたときに健側に骨盤を下げて歩く。

●片麻痺歩行 

分回し歩行 ⇒ 脳卒中
 脳血管障害で錐体路に障害がある患者に見られる。
 下肢痙性のまま歩行するので患側を円を描くように分回す。

●失調性歩行

 運動失調により円滑な運動が出来ないため不確実な歩行をする。
これには2つパターンがあります。

 ・深部感覚障害
   →両下肢を大きく開き一歩ごと足もとを眼で確認しながら歩く。
 深部感覚は簡単に言うと「眼をつぶっていても自分の膝が何度くらい曲がっ ているか」がわかる感覚だと理解しておいてください。

 ・小脳疾患
  → 千鳥足のように患側へよろめき歩く。 ⇒ 酩酊歩行 
 小脳は運動に強く関わる部分です。
 雪国育ちの人は冬の期間は自転車に乗りません。
 (たまに強靱なおじいちゃんは雪に関係なく乗りますw)
 ですが、春になっても自転車を乗る練習しなくても乗れます。
 それは小脳が暗記してくれてるからなんですね。

●小歩症・突進歩行

  パーキンソン病は特徴的なものが多いですので要チェック!
  前かがみの状態でちょこちょこ歩く → 小歩症
  重心が前へ移り加速的に歩行が速くなっていく → 突進歩行

●麻痺性歩行 

  腓骨神経麻痺 ⇒ 鶏歩
  足関節背屈(伸展)筋が麻痺し尖足位となり足先を引きずり鶏のように歩く

●アヒル歩行

 ⇒ 先天性股関節脱臼、進行性筋ジストロフィー
 上体と肩を揺すって歩く。

●随意性跛行

 ⇒ 小児股関節結核、ペルテス病
  股関節の回旋と過伸展が制限され、朝に跛行する。しかし日中は跛行しな   
  い。また、跛行しないように注意すると跛行しなくなったりする。

これ以外にもありますが、簡単にまとめるとこんなかんじです!

あーーー長かった。。。


さあ、最後の問題です!

問題3 スプーン状爪がみられるのはどれか。 2007(第15回)PM25
1.関節リウマチ
2.鉄欠乏性貧血
3.肺気腫
4.ファロー(Fallot)四徴症

答えは【2】です。
説明がながいともう飽きてきたと思いますので、最後はさらっといきましょう。
スプーン状爪はさじ状爪ともいわれますが、鉄欠乏性貧血でみられます。
なぜこの爪になるかというと、鉄欠乏によって爪が柔らかくなってしまうからのようです。

爪は「筋の余り」?

東洋医学では爪は「筋の余り」といわれています。
筋は血液に栄養されるため、血液が十分でないと爪も弱るということです。

また、小さい子も爪が柔らかいので、スプーン状爪になることがあるのですが、成長していくにつれて自然に治っていきます。

以上です!

良い週末を!!(^_^)

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