見出し画像

都立入試理科「酸化銅の還元」対策について記事を書く。

以下、平成29年の都立入試問題。

では問題を解いていくと、まず問題文を読むと、

「〔問3〕<実験3>で起こった化学変化について,<結果3>を踏まえて,物質Eの名称を挙げて「酸化」「還元」という語句を用いて簡単に書け。」

と書かれているので、実験3結果3を確認していこう。そうすると、

<実験3>
<結果1>と<結果2>で,変化しなかった物質Eを特定するために,物質Eと炭素をよく混ぜ合わせて乾いた試験管に入れ,図2の装置で加熱した。このとき,加熱中の石灰水の変化を調べ,加熱後に残った物質を観察した。

<結果3>
気体が発生して石灰水は白く濁り,試験管には赤色の物質が残った。試験管に残った赤色の物質は,固い物でこすると光沢が出た。

と書かれている。そして以上の太字を意識し問題を解いていこう。

では問題を解いていくと、まず物質Eは前回確認したとおり、

酸化銅

となる。

よって、酸化銅に

炭素

を加える化学変化だと押さえよう。

そして、結果3を確認すると、

気体が発生して石灰水は白く濁り

と書かれているので、石灰水を白く濁らせる物質とは

二酸化炭素

となる。また、

試験管には赤色の物質が残った。

と書かれているので、赤色の物質とは

となる。

つまり、上記のことから、酸化銅に炭素を加えると以下の化学反応式となる。

酸化銅+炭素→二酸化炭素+銅

となる。化学式を使うと、

2Cuo+C→Co2+2Cu

となる。そしてこの化学反応式で起こっていることは、

炭素→二酸化炭素(C→Co2)…酸素が結びついたので、酸化された。

酸化銅→銅(2Cuo→2Cu)…酸素を手放したので、還元された。

ということが分かる。

よって、そこから解答すると、

酸化銅は炭素によって還元されて,銅になり,炭素は酸化されて二酸化炭素になった。

が答えとなる。

今回も問題文を実験や結果を読んでいくと、その根拠が問題文に書かれていることがある。

だから、入試で焦ったりして知識を忘れてしまった時なども、ヒントが本文に隠されているので、こういったものをしっかり活用するようにしていこう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?