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都立入試国語の小説について記事を書いていく。

前回の記事の続きを書くので、前回の記事を確認してほしい。

前回の記事はこちらから。

以下平成31年の都立入試大問3で出題された入試問題。

今回は[問2]を解いていく。

解き方の手順やポイントも前回の記事に書いてあるので確認してほしい。

今回の問題は、

「……そうでした、お父さん?」と長女が首をかしげながら馬淵に訊きいた。とあるが、「長女が首をかしげながら馬淵に訊いた」わけとして最も適切なのは、次のうちではどれか。

という問題。

では、いつもどおり本文から解答の

根拠

を探していこう。

本文を読むと、まず傍線(2)の前の文で、

「でも、お祖母ちゃん、とうとう名前が憶えられなかったね。」
と次女が笑っていった。
「白木蓮の?」
「そう。」

と書かれている。そこから、

①長女は、「祖母が白木蓮の名前を憶えていない」ことを知らなかった

と理解できる。

傍線(2)の表現を確認すると、

「長女が首をかしげながら馬淵に訊いた」

という表現から、

②長女が首をかしげる=祖母が白木蓮の名前を憶えていないことに疑問を感じている。

と理解できる。

そして、傍線(2)の後の文では、

「多分、志穂のいう通りだったろうな。」と馬淵は答えた。「お祖母ちゃんは、花が好きなくせに、花の名前を憶えるのが苦手だった。

と書かれているので、

③長女は馬淵に真相を確かめた

ということがわかる。

以上の3つの根拠から選択肢を考えていくと、

「祖母は白木蓮が好きだったのに名前を憶えることができなかったという妹の話を信じられず、⇒①②の根拠 父に事実を確かめようと考えたから。⇒③の根拠

が正解になる。

このように根拠を必ず拾っていくことがとても大事だ。

では、他の選択肢も確認していこう。

 白木蓮の名前を最後まで憶えることができなかった祖母を笑って話す妹の姿が腹立たしく、父にたしなめてもらおうと考えたから。

 白木蓮の名前を祖母はそもそも憶えるつもりがなかったという妹の指摘に疑問を覚え、父に本当のことを話してもらおうと考えたから。

 祖母の思い出が曖昧になっている妹をかわいそうに思い、実は祖母が花の名前を憶えていたことを父から説明させようと考えたから。

以上の太字部分が間違いになる。

しっかり根拠が拾えれば、

どこが間違っているのか。

ということにもすぐに気付くことができる。

つねに根拠を拾うトレーニングをしていこう。

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