見出し画像

都立入試社会の世界地理の資料問題について書いていく。

以下は、平成29年の都立入試社会大問2で出題された問題。

この[問3]の問題は、1ページを使ってしまうほど、問題が非常に多い。

このような資料Ⅰ〜Ⅲまである問題が出題されると、やはり時間がかかってしまったり、効率よく解くことができなくなってしまう子が多い。

ではどのように解いていけば良いか2つのポイントを確認しよう。

①問題文の国名を確認する!
②資料は、資料Ⅲの文章から先に確認する!

では、以上のポイントの流れを確認しながら具体的に解いていこう。

今回の問題は、

「Ⅲの文章で述べている国に当てはまるのはⅠとⅡの表のア~エのうちのどれか,また略地図中のP~Sのうちのどれか。」


という問題。

ではまず①の「問題文の国名」から確認しよう。

問題文から国名は

「南アフリカ共和国・ポルトガル・ウルグアイ・カナダ」

となる。

そして次に②で述べた「資料Ⅲの文章からどの国になるのか」を確認していこう。

以下資料Ⅲの文章の国名を判断するポイント4つを抜粋すると、

「この国には大西洋とインド洋を分ける東経約20度の子午線が通っており」
「2013年の日本の輸入額の上位3位の品目の中に1985年には入っていなかった乗用車が入るようになった。」
「輸出額の上位3位までの貿易相手国には1985年と2013年にアメリカ合衆国が入っている。」
「2013年の輸出額輸入額の上位3位までの貿易相手国の中に1985年には入っていなかった中華人民共和国が入るようになった。」

以上4つが国名を判断するポイントとなる文になる。

では、ポイントの文を確認していくと、

①は”東経約20度の子午線”が通っているのは、地図を確認すると明らかに”P”の「南アフリカ共和国」になる。

本初子午線(経度0度)が通っているのが、イギリスと理解していていればけして難しくない。

他のQ(ポルトガル)、R(ウルグアイ)、S(カナダ)は明らかに地図を確認しても東経20度を通らない国だと判断がつく。

この時点でまずはPと解答できる。

次に資料Ⅱ~Ⅲのア~エで、どれが南アフリカ共和国になるかだ。

②の文章から、イかウのどちらかと判断できる。
⇒”乗用車”が資料に入っているかどうかがポイント!
③の文章から、アかウのどちらかと判断できる。

⇒”アメリカ合衆国”が資料に入っているかどうかがポイント!

以上の②③の時点でウが共通しているので、答えはウと判断できる。

念のため、④も確認しておくと、

④の文章から、アかウかエのどちらかと判断できる。
⇒”中華人民共和国”が資料に入っているかどうかがポイント!

よって答えは完全にウになるので、

今回の問題の解答は、

ウ,P

が正解となる。

このように資料が多く、非常に混乱しやすく時間もかかりやすいと思ってしまう問題でも、ポイントを押さえて解いていけば容易に解くことができる。

ぜひこの傾向の問題が出題されるときは、以上に述べたポイント2つを押さえて解いてほしい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?