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トイレにトイレットペーパー以外流してはいけない理由3選!

浄化槽をお使いの方は人間の排便、トイレットペーパーだけしか流さないように!

この記事はタイトルが結論となっています。
え?どうゆうこと?そんなの知っている、当たり前。という声が聞こえてきます。
タイトルを見て当たり前と思う方は、今回の記事は読まなくて大丈夫な方です。
少しでも心当たりがありそうだな〜と思う方はぜひ読み進めて下さい。

簡単に私の自己紹介をします。

私は浄化槽業界に10年以上携わっており、浄化槽とは、家庭で出た汚水を槽内でキレイに処理し、消毒して側溝や河川に放流する設備です。

仕事内容はバキュームカーでの汲み取り(ボットン便所)、浄化槽清掃、保守点検が主な仕事です。
家庭で流したモノが全て浄化槽に溜まっていきます。
なぜこんなものが溜まっているの?というモノも沢山経験してきました。(主にボットン便所)

どんなモノがトイレに捨てられていたのかを紹介します。

  • タバコ

  • トイレットペーパーの芯

  • オムツシート

  • ハンドタオル

  • ウェットティッシュ

  • お菓子の包装

  • コンドーム

  • ヤクルトの容器

  • アイスの棒

  • 子供のオモチャ

  • ペットの糞、砂、石

同業者の方であれば経験されている方も多いと思います。また、これはほんの一部に過ぎません。

これを見た方で、あっ!私もやっちゃっている、と思った方や、ドン引きされた方もいると思います。

ここで一つ明確に言いたいことは「トイレはゴミ箱」じゃありません。
トイレは人間の排便、トイレットペーパーだけを流し、それ以外は可燃ゴミにて処分しましょう。

流してはいけない理由①詰まりの原因になる

先ほど紹介したモノをトイレに流していると、そりゃ詰まるよねと簡単にイメージ出来ると思います。

しかし、トイレだけではなくバキュームカーのホース(サクションホース)も詰まります。

バキュームカーは、し尿、糞を吸引するための作業車なので、それ以外のモノは対象外です。

ホースの先端に上記で解説したモノが詰まり、詰まりを解消しようとすると汚水が顔や服に飛び散ります。時間もかかるため非常に苦労します。

捨てる側は目の前から消えてなくなるので、後のことなんて知ったこっちゃないしほとんどの方が考えたこともないと思います。
実際私もこの職に就くまで考えたことなかったので、、、

この記事を見て頂いた方は、自分が流したモノは後々、処理する人がいるんだ、ということを頭の片隅に入れておいてもらえると幸いです。

流してはいけない理由②浄化槽が正常に機能しなくなる

浄化槽にもさまざまな型式や種類があります。
ここでは合併浄化槽という今主流の浄化槽を例に挙げてお話しをします。

上記でも説明したように、家庭で使用した汚水が全て浄化槽に流入し汚泥を溜めていきます。

トイレットペーパーは水に分解されやすく作られているのですが、「トイレに流せる〇〇やタバコなどは分解出来ない」ため、浄化槽を使用している方は流してはいけないのです。

下の動画でも解説しています。
閲覧注意となっているので汚物が苦手な方は見ないように。

また、先ほどの分解できないモノたちが槽内の装置を閉塞してしまい、詰まりやニオイの発生、浄化処理機能の低下の原因にもなります。

浄化槽は「法律で一年に一回以上」の清掃が義務付けられており、毎年溜まった汚れをバキュームカーで引き抜き清掃しています。
分解出来ないモノをトイレに流していると、当然浄化槽にドンドン溜まっていくので、「キャパオーバー」してしまうことも。
清掃時期が早まり費用がかかってしまうケースもあります。

流してはいけない理由③浄化槽は人間用

ペットの糞や、流せる砂は流していいんでしょうか?とお客様に聞かれることがあります。

結論からいうとダメです。
人間とペットの便では汚れの濃度が異なるため、浄化槽では処理出来ません。
浄化槽は人間用で、何人槽という表記があります。
また、砂は槽内にある水気を吸収しドロドロにしてしまい、処理する工程で影響が出てしまいます。

ティッシュもNG!トイレットペーパーとの違い

トイレットペーパーに似ているティッシュなら流して大丈夫でしょ?と思った方いるんじゃないでしょうか?
この二つは作りが違うため流してはいけません。

トイレットペーパーは水に溶けると表現されているように、「水に濡れるとすぐバラバラに分解」されるよう作られています。

一方のティッシュはというと、鼻を噛んだり、お醤油等をこぼした際にサッと使用する場面が多いですよね。つまりティッシュはある程度「水に濡れても分解できない」ように作られています。
比較画像の記事はこちら

まとめ

汲み取り、単独浄化槽、合併浄化槽を使用している方は排便とトイレットペーパーのみを流しましょう。

※余談ですが、トイレットペーパーの種類にもさまざまありますが、「日本製品のパルプ100%と表示」している、シングルかダブルのトイレットペーパーがおすすめです。

コス○コなどに売っているトイレットペーパーは日本のモノと比べると分解しづらくなっています。
エンボス加工によって浮き出しがある分、厚みが出てしまい分解しづらくなっているんです。
品質が悪いわけではなく、品質が良すぎて日本のトイレ文化には合わないということです。
海外ではトイレットペーパーをトイレには流さず、横に置いてあるゴミ箱に捨てる国が多くあります。
そういった文化の違いがあるため、海外製のトイレットペーパーは日本のトイレには合わない理由の一つです。
こちらの記事も参考に

このようなことを少し意識するだけで、お財布、浄化槽、環境に優しく長持ちするようになります。

現場からは以上です!

※Amazonのアソシエイトとして、適格販売により収入を得ています。

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