しとしと
心が疲弊し続けているのに、
休むこともままならず、だるま落としのだる
まのように、次から次へと難題が積み上がる。
もうダメだ。と思って、人に助けを求めても
助けてもらえず。
バランスが悪いまま積み上がってしまっただるまは、今にも崩れ落ちそうだ。
何に救いをもとめれば良いのか。
うなだれるように、ベッドに横たわる。
あとは寝るだけ。
しかし、また何度も夜中に目覚めるのはわかっている。
…
しとしと。
聞こえる。
しとしと。
今晩は雨か。
しとしと。
雨の音は、こんなにも柔らかかったのか。
ただ上から水滴が降ってきて、屋根や道路に落ちる音。それだけなのに、それだから今の私には最適な癒しだ。
それは、欲もなければ感情もないただの音。
天井を見上げながら、
しとしと。
今は、その音だけを聞いていればいい。
今日もよく頑張った。
明日も頑張ろうなんて、野暮なことは言わない。
今日頑張っただけで十分だ。
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