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クリーピーパスタ2はこんな本!第4夜The Crawlspace (仮題:隠し部屋)

第4夜
The Crawlspace (仮題:隠し部屋)
作者:Madame Macabre

〈ストーリー〉
「私」は短期留学プログラムで、他の女子学生3人と共にローマの古いアパートに滞在することになった。広いわりに格安のそのアパートは、初めから何か嫌な感じがした。特に、暗い廊下の突き当りにあるバスルームにいると、誰かに見られているような気がしてならなかった。ある日、バスタブの脇に小さな扉があるのに気づいた。それは厳重に施錠されていたが、ルームメイトたちがおもしろがってこじ開けてしまう。扉の奥には隠し部屋のような狭い空間があった。

それ以来、不気味な気配は日に日に強まっていく。何かを引きずるような物音も聞こえ始めたが、ルームメイトたちに話しても、誰もまともに取り合ってくれなかった。そこで、隠し部屋を撮影して、何か異変がないか確かめてみることにした。撮影した画像に映っていたものは――。

〈感想〉
古いけれど広く、設備も充実しているのになぜか激安のアパート。事故物件の匂いがぷんぷんして、もうたまらないですよね! 禍々しいものを封印するかのように壁に塗りこめられた小さな扉。おもしろがってこじ開けるおバカな無邪気な女子学生たち。こんな不気味な扉があったら、現実にはこじ開けないだろうとは思いますが、物語中の役割をしっかり演じてくれています。

この後、怖いモノが出てくることになりますが、その動きがまた不気味なんです。四つん這いで追いかけてくるって気持ち悪くないですか? それにしてもアメリカのホラーに出てくるお化けは(舞台はイタリアのローマですが)、日本のお化けに比べてとてもアグレッシブ。日頃から鍛えてるとしか思えません……。

作者のMadame Macabreは、作家、声優、ミュージシャンと3つの顔を持ち、主にYouTubeで活動中です。

さて、この『THE CREEPYPASTA COLLECTION volume2』には、こんな感じの“事故物件系”オカルトホラーも収録されています。もし翻訳されたらちょっと読んでみたいな!と思われた方は、ぜひ「いいね」とか「スキ」などリアクションしていただけたら嬉しいです。
(文責:岡田ウェンディ)

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