ぼくはネコは飼ってなんぞいません・後編
「にゃあ」
と呼ばれて飛び出て、ハタと気づいた。
そうか、外に出していたエサ皿は、母親<1時>だけが食べていたわけではなかったのか。鬼と化した母親とダブらないように、子どもは時間をずらしたわけだ。
やるではないか。
ためしにエサ皿を外ではなく、玄関の内側に置いてみた。
彼女は警戒し眺めていたが、腹が減ってどうしようもないのか、なかに入ってきた。ぼくが目の前で見ているにもかかわらず、しっかり食べ終えると、逃げるように去っていった。
彼女は夜8時にやってきたので