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日本伝合気柔術 技法稽古に入る初学者のための基礎知識11

バランス感覚の大事
学校や社会経験を通じて身につけた知識や技能は、学んだ者の理解の程度・考え方・用い方次第で「破壊的行動」が目立つことがある。この原因の一つにバランス感覚の欠如がある。武道の稽古(=自制心の修行)を通じて、偏った行動をとらない人格者になるべきである。
形稽古を通じて、これに内包された技法術理・生活の教訓などを体得し、気配りの心・思いやりの心を養い、先見力と判断力を身につけ、事に当たって感性と直感力による反射能力を発揮するのである。この際、心身の安定保持によりバランス感覚が効いた自制心が伴う対応が可能となる。
 
極意は自得するものである
形稽古により指導者が指導・教伝できるのは
 技法(実技・動作)
 術理(合理的技術理論)
 口伝術理
である。したがって、修行者はここまでの習得で終わらず極意を会得(自得)するべくさらに修練することが肝要である。
 
武術の原理
武術とは、緩急動作を瞬間的に行なうことにより人間の限界を攻めることを基本原理とする。限界とは、筋肉(腱・靱帯を含む)・骨格・脳の処理能力など生理的・構造的に耐えられるギリギリの範囲のことである。

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