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四方投4

四方投の名称の由来や意義について、その構成者たちが箔付けした知見を読み解く鶴山先生のメモです。先生の博識には驚かされます。
 
四方投の原理
易学で地相というものがある。
人間に及ぼす地気の作用を信じ、山脈、丘陵、水流などの地勢を観察して、さらに陰陽五行や方位も考え合わせ、その最も吉相と見られる地を選ぶ地相学上では、真四角な地で東に川、南に野、西に森、北に水のある場所を理想としている。
大きくいえば京都と東京はこの地相の条件に合った場所である。西北から東南にかけて長く延びている江戸に居城を置いたのは地相上からいって吉なのである。さらに江戸城周辺に四不動尊を安置し江戸を守る体勢を整えたのである。すなわち、陽気を受ける東方・東南方・南方には鎮守の必要はないが、陰である東北方から西南方にかけて、凶運の侵入を防ぐ意味で安置したのである。
 東北方には、目黄(めき)不動尊(台東区)
 北方には、目赤不動尊(文京区)
 西北方には、目白不動尊(豊島区)
 西南方には、目黒不動尊(目黒区) である。
大東流の四方投は、この地相上・家相上の東北方を制するための形として両手持四方投を基本形として設定したのである。敵を北に、我を中心に置き四方投に入れば、まず東北に進み北→西北→西を通り西南に制するということである。(続)

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