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合気柔術のはじまり10

大東流の歴史について、堀川泰宗・幸道父子が武田惣角から聞いたところを『大東流由緒録』にまとめてあるので、ここに引用してみると・・・
「大東流合気陰陽法は、人皇第56代清和天皇に始まる、御孫六孫王、経基公に源氏の姓を賜りこの歴代源家に伝わる秘術に創案合気妙良加工完成せるは平安朝の知識人、始祖は新羅三郎源義光公也-以下略-」とある。
 
武田家家伝の大東流実技の普及者であった惣角の伝承方法は、それぞれ門人となった者の実力差に応じて、会津藩お留め武芸の一部ずつを伝える、と云うものであった。惣角は愛息時宗を鍛える一方、その全体系については、一万余の門人の内、当時朝日新聞社の要職に就いていた久琢磨先生に免許皆伝を許した。久先生は惣角から習った技法のうち数百手を写真記録に残されている。大東流技法の記録というと、浅野正恭氏と同じく惣角の直伝を受けた竹下勇氏が合気術秘伝「乾」「坤」「地之巻」全3巻に4,100手余りを記録しています。
植芝盛平先生門下では、富木謙治氏が大東流柔術の第1~4か条までの技の内それぞれ代表的なものを基本とした応用技をとりまとめています(『武道練習』のこと)。また、同先生や塩田剛三先生の本には必ず「合気道の伝承系路は新羅三郎が伝えた大東流・・・」と記しているが、その他の本では合気道は植芝盛平先生がその技法を創始したとあり、あまり研究もせず書いたものと思われる。

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