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大東流には望診法がある(下)

(承前)大東流では、「赤みが強すぎてテカテカしているのは心臓に問題がある」と見る。次に顔色であるが、中国の漢方医学では、内蔵の病変をみると同時に病邪の性質をも判断する。大東流では、「青い顔は怒りっぽい人」とある。中国医方ではコメカミやミケンに青筋が出たり、白目の部分が青っぽい人、子どもでかんの虫が出ているときも顔の色が青っぽく見えるといっている。このようなときは、肝臓の働きが悪くなっている場合が多いのである。特に急性肝炎の際は、よくこういった症状を呈する。肝臓は自律神経の調整にも関係しているので、ストレスは肝臓に大きな負担をかけることになる。
「目のまわりのクマ」も大東流では、「黒色は腎である」といっている。一般的に目のまわりが黒くなるのは病がひどく腎臓病や肝臓病で、しかも慢性化したときに現れる。実際目のまわりのクマの出現は中国医方では「脾(消化器)、肝(自律神経系を含む)及び腎(副腎などのホルモン系を含む)」の3つの臓器と深い関係があるといっている。その出方にもいろいろあって、上まぶたに濃く出る(ときによっては、上まぶたから鼻の方に伸びる人もいる)ときは肝臓病を、下まぶたに濃く出るときは腎臓病を疑うのである。また、浮腫を伴う場合もあるが、これは主に腎陽の虚衰(疲れやすい、足腰が冷えやすくだるい、舌がふくらんだように感じられる)と、脾虚(消化器の弱り)のためである。これが更に進行すると耳も黒くなってくることもある。
さて、大東流の望診法は天眼術の一部である。天眼術は天人地からなり天は易学、人がこの望診法、地に簡易漢方がある。この天眼術をマスターすることで仙人術が出来るのである。
大東流の天眼術とは、いわゆる西洋風の予言術とは違うものだ、データを主体とした統計術なのである。占星術とも異なるものである。

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