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日本伝合気柔術 技法稽古に入る初学者のための基礎知識21

旋手之事
旋手とは、手捌の一つで手・ひじ・肩関節を旋回し攻撃を外す動作である。
基本動作は、内旋(樽形旋腕勢)と外旋(糸巻形旋腕勢)である。内旋は背中を丸めて肩を前に出し、外旋は胸を張って肩を後に引く動作である。
変化(応用)動作には、陰陽内旋・陰陽外旋・内旋潜抜・外旋潜抜があり、入身と当身を併用しながら捌く(口伝)。
旋手の活用には、基軸之事と重心移動が必須である。これを踏まえ全身活用、すなわち旋捻・円転動作が可能となる。
 
間合と体捌
間合とは、我と相手との物理的・心理的距離(範囲・時間)のことで、我と相手のそれぞれが技又は攻撃を仕掛けることが出来る有効距離(範囲・時間)のことである。盗み足(左足=さそく)又は懸待動作を用いて物理的・心理的間合を「詰め・越し」「入ったり・外したり」する動作を総称して体捌と称する。
間合は、我と相手の立地(環境)、属人的特長(体格・年齢・性別)、武器の有無(種類)、我の体調(精神状況)によって変化することに留意する。
 
受身と体捌
受身も体捌の一部である。手捌・脚(腰)捌が攻撃を受けた際の危険回避動作であるのに対し、受身は技を掛けられた際の防御反応動作である。いずれも有事の際、被害を最小限に済まして身を守る動作であり、日常生活にも有用なものである。
受身は稽古の中で自然に体得すべきもので、パターン化せず、その場その場における最適な捌きが自然に出来るよう鍛錬すべきである。

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