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合気評論18

盛平翁の戦後における秘蔵弟子であるといわれた藤平光一師範(吉祥丸氏とは義理の兄弟にあたる)は、合気道を次のように説明しています。
「大自然の心をもって、我が心とし、万有を愛する精神に徹し、大自然と一体となる修行道を指して合気道という。(中略)合気道とは、氣に合する武道である。」
 
また、吉祥丸氏の著書では、次のように説明しています。
「合気の道は自然と一体になることであり、相対的な世界から抜け出した絶対的な心身統一の道である。(中略)合気の奥義は、大きく和することであり、絶対無限の宇宙の実相に通ずる道である」
 
吉祥丸氏の説明では、宇宙論そのままをむき出しにしたものであり、
藤平氏の理論根拠は「天風会(中村天風師)」の自然主義精神理論をそのまま合気道の理論展開に応用している。これらは神道としての説明であればごもっとも、ということであろうが、合気武道の真髄としての説明にはなっていない。
 
合気道技法は技術的には大東流合気柔術そのものであり、理論説明に宗教理論を持ってきたが、理論の不統一は明らかであることが露呈されている。

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