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合気柔術の技法(続)4

合気柔術には呼吸極めという言葉がある。例えば、総伝11巻の第7巻7-3両手捕に「捕られし瞬間、呼吸に極め後に回し・・・」、7-8片手捕では「呼吸にて内四か条に極め・・・」などである。

ところで、植芝合気道では「合気投」のことを「呼吸投」と言っているが、これは誤りである。投げるときに止めて投げるのか吐いて投げるのか、どう呼吸を使っているのか?不明である。大東流の「合気投」は呼吸とは関係がない、相手の力を利用しているだけである。「呼吸投」については、砂泊もこれが呼吸投と各種の技を発表しているが、写真を見ると、自分の腕を伸した状態で相手に持たせており、相手は持った瞬間に崩れていることから、呼吸とは関係がない。砂泊は自身の本(合気道の呼吸力)で「結びが完全に行われた力の状態を、呼吸力と言います。」(同著7頁)としているが、この状態は陰の合気であって呼吸力ではない。

「合気投」を戦後「呼吸投」としたのは吉祥丸である。砂泊がこれを呼吸力としたのは、非力の養成が関係していると思う。惣角が「ひりょく-の-ようせい」と語った言葉を盛平から聞いた柔道出身の富木謙治が「臂力」と当て字したのである。「合気の力」を出すという盛平の話を砂泊は呼吸力と解釈したのであろう。いずれにせよ、惣角の言葉の意味を正しく理解しない植芝合気系は無能力集団というべきだ。植芝合気道の末路はその混乱をますます深めるばかりであろう。

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