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槍と合気道8

単に合気道といっても、技法的にも系列的にもいろいろ種類がある。特に、植芝盛平先生を頂点とする、いわゆる植芝合気道と言われるものには種類が多く、系統的に別組織となっているものや、技法も理念も異なったものもある。植芝直系である本部の中においても派閥があり、技法説明においてもその内容は異なっている(阿部正・斉藤守弘・山口清吾・有川定輝)、このため植芝合気道の実態把握は専門家でもなかなか困難であった。

植芝盛平先生の門人は多く、複雑な派閥関係の問題は、門外漢にはなかなか判らないところがある。そこで、その実像と実体を今少し研究しておく。門下で「我こそは、植芝盛平先生創始の“合気道”を正統に継ぐ者である」と自認している人は、次の5名である。
 塩田剛三 養神館合気道
 植芝吉祥丸 総本部系合気道
 斉藤守弘 本部系岩間道場合気道
 藤平光一 気の統一会合気道
 砂泊兼平 万生館合気道
また、盛平先生の門人で、植芝合気柔術の基礎技法を発展させ、植芝合気とは別種類の合気道を普及させている人たちもいる。
 東京タワー下にある「大日本光輪洞合気」 平井稔
 静岡市の「養正館流合気」 望月稔
 競技化は中心の「富木システム合気道」 富木謙治
の3人が際立った存在である。その他、関西では、田中万川(伊三郎)、若手では小林裕和などがいる。

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