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管理者武道とヨガ化技法

大東流合気柔術坤之巻の中伝技法(合気道技法の先の技法)にヨガ(ヨギ)の行動法則を利用した技法があります。
この技法の意義について、具体例をあげて説明しましょう。

例えば、立合第1か条で制した後、立ち固め(俗に万歳固め)に入り上体をよじらせます。この技法は、ヨガ的には立って上体を前に倒しよじるポーズは脊髄への刺激によって食欲不振を解消させる効果がありますが、大東流ではさらに、この姿勢をとらせることで世襲制で代表者になっていく者の考え方、発想法にヒントを与えているのです。
両手取から入る帯落では、受手はブリッジをしたように固められます。この技法は、ヨガ的にはアーチのポーズにあたり、イライラの解消効果があります。この技法で受手は両腕を極められ体を反らされ中途半端な姿勢となることから、その苦しい体勢のなかでものを考えるという教訓が込められています。
また、ヨガ化技法には、受手を腹ばいにさせて頭や背を反らせる技法が多いが、これはちょんまげがあることから、箱枕を常用し腰曲がりが多かったことに対応するもので、腎機能の強化が目的とされていました。
このように合気柔術の稽古を通じて、疲労回復、老化防止と回春効果を得るとともに、肉体を使った発想法等の訓練の意味を持たせていたのです。


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